今年こそ林道を走ってみたい! もう一度オフロードライダーに復活したい! そう思っているオフロードビギナーからリターンライダー、さらには買い替えや増車を考えている人へ! 『オフロードマシン ゴー・ライド』より、カワサキKLX230、ホンダCRF250L、ヤマハセロー250ファイナルエディションという国産メーカーのトレールマシンを徹底チェックで紹介。本記事では操作系/ヘッドライト/ブレーキ/シートについて比較する。
CHECK5:操作系の使いやすさ
CRFの評価が低いのは、全員が、「ホーンスイッチがウインカースイッチの上にあって、何回も誤操作した」という点と、小泉と小川の「ブレーキの遊びが少なすぎて、カックンブレーキになりやすい」という点。XR250オーナーの小川は「同じホンダなのに、一番操作性が違って未だに慣れない」と、辛口採点になった。
左右スイッチボックス
アクセル側のスイッチボックスはキルスイッチとセルスターターという配置で3車同じ。クラッチ側はヘッドライトのハイ/ロー切り替え、ウインカー、ホーン、CRFとセローはハザードも装備。
ブレーキレバー&クラッチレバー
ブレーキとクラッチは3車で微妙にレバー形状が異なるものの、グリップ後端からレバー前端までの距離はほぼ同じ。
小泉:私の手は小さいですが、この3台で指の届きにくさはなかったです。それと、クラッチは3台とも軽いですが、とくにCRFが軽いです。
これには谷田貝と小川も同意見。
メーターまわり
メーターは3車ともに液晶デジタルで速度、ツイントリップ、時計、残量警告灯が表示される。また、CRFのみタコメーターを装備。
谷田貝:KLXはどのスイッチも節度感があって操作しやすい。
谷田貝&小泉:セローはガソリン残量計がないのが残念。
CHECK6:ヘッドライトの明るさ
ヘッドライトW数は60W/55Wで3車共通。ただし、リフレクター部の大きさの違いに合わせて、KLX>CRF>セローの順に明るかった。KLXとCRFはグローバルモデルなので、さまざまな地域の法令に適合するために大型化されている。そして、国内の灯火器類の基準もそれに合わせて今年7月から変更され、セローの小径ヘッドライトは基準をクリアできないとのこと。国内向けセロー専用のヘッドライトを製造するのは、コスト的に難しい……。という判断も、セローがファイナルエディションとなってしまった一因だそうだ。
CHECK7:ブレーキ性能
「制動力は3車ともに必要十分」という意見で全員一致。「セローは効き、タッチとも素直で扱いやすい」と好評価だが、谷田貝と小川は「KLXはダートでもABSがジャマしない」とさらに高評価。操作系でも述べたが、小泉と小川の「CRFの効きはいいのだけど、遊びが少なくてカックンブレーキになりやすい」という点がマイナスとなった。今後の規制でABS装着が義務化されるが、セローの車体にはABS制御ユニットを搭載するスペースがなく、ファイナルエディションとなる要因に。CRFは、すでにCRF250ラリーにABSが装着されているので、今後も対応できるはずだ。
CHECK8:シートの座り心地
柔らかさはセロー>CRF>KLXの順で、小川は「セローの柔らかさは尻が沈み込みすぎて、長時間は辛い」。谷田貝も「KLXの適度に硬くてフラットな形状は、オフロードでボディアクションしやすい」と高評価だが、小泉の「クッション性がすごくいいわけじゃないから、もう2cm低くして、足着き性を良くしてほしい」という意見も。走行の大部分を舗装路が占めるトレールマシンでは、小川の「クッション性とシート幅のバランスがよくて長時間でも疲れにくい」というCRFが高得点をマークした。
【今回の評価方法】増車ではなく、新車導入や乗り換えという観点から、3人のテストライダーが市街地、高速道路、林道、ダートを走行。そのインプレッションを基に、各項目を5点満点で評価(一部、3人の総合評価項目もあり)。オガPはオンロードとオフロードでの快適性を含めた林道ツーリングマシンとして、やたぐわぁはオンロード性能も考慮しつつ、林道から深く分け入ったオフロード走破性も評価、コイはオンロード性能を重視しつつ、林道まで行く気になるかという初心者目線で評価してる。
●写真:関野温 ●文/谷田貝洋暁、ゴー・ライド編集部 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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