今年こそ林道を走ってみたい! もう一度オフロードライダーに復活したい! そう思っているオフロードビギナーからリターンライダー、さらには買い替えや増車を考えている人へ! 『オフロードマシン ゴー・ライド』より、カワサキKLX230、ホンダCRF250L、ヤマハセロー250ファイナルエディションという国産メーカーのトレールマシンを徹底チェックで紹介。本記事では足着き性とタンデムのしやすさについて比較する。
●写真:関野温 ●文/谷田貝洋暁、ゴー・ライド編集部 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
まずは今回テストするトレールマシン「カワサキKLX230」「ホンダCRF250L」「ヤマハセロー250ファイナルエディション」(以下、KLX、CRF、セロー)のプロフィールから紹介。
カワサキ KLX230:カワサキ3年ぶりの新型トレールマシン
アメリカでのファンライドマシン要望、東南アジアでの125からのステップアップ需要。そうした要件を満たすグローバルモデルとして、’19年に新発売されたKLX230。排ガス規制に適合するために完全新設計されたエンジンは、信頼性と整備性の良さを狙って、あえて空冷を採用。シート高は885mmで日本人には高めだが、新設計フレームは車体のコンパクト化に貢献している。ダートを軽快に走破するためのオールニュートレールマシンだ。
ホンダ CRF250L:モデルチェンジでオフロード性能を向上
「On(日常)を便利に、Off(週末)を楽しむちょうどいい相棒」として、2012年に初登場。新興国では「手の届く価格」で、先進国では「リーズナブルな価格」で楽しめるグローバルモデルとして発売された。林道ツーリングを楽しめるオフロード性能を持ちつつ、オンロードでの快適性も重視して開発されたが、’17年のマイナーチェンジでパワーアップ。サスペンションもオフロード寄りにセッティング変更され、トレールとしてのバランスが向上している。
ヤマハ セロー250ファイナルエディション:35年のロングセラーが最終モデルに
バイクブーム全盛期の1985年に初登場。当時はエンデューロレーサーレプリカが大人気で、セロー225は不人気だった。だが、810mmと低いシート高が抜群の足着き性を発揮。極低速から扱いやすいトルク特性と相まって、2輪+2足で山の奥へと分け入る「トレッキング」という楽しさを確立。2005年にセロー250へフルモデルチェンジしたが、扱いやすさは変わらず、35年のロングセラーとなった。各種規制に対応できず、最終モデルに。
【今回の評価方法】増車ではなく、新車導入や乗り換えという観点から、3人のテストライダーが市街地、高速道路、林道、ダートを走行。そのインプレッションを基に、各項目を5点満点で評価(一部、3人の総合評価項目もあり)。オガPはオンロードとオフロードでの快適性を含めた林道ツーリングマシンとして、やたぐわぁはオンロード性能も考慮しつつ、林道から深く分け入ったオフロード走破性も評価、コイはオンロード性能を重視しつつ、林道まで行く気になるかという初心者目線で評価してる。
CHECK-1:足着き性
谷田貝、小泉、小川ともにセローが満点。830mmという低シート高に加え、「車体幅のスリムさも足の着きやすさになっている」というのが共通意見。続いてKLX、CRFの順となった。シート高ではKLXのほうが高いのだが……。
小泉:KLXよりCRFのほうが乗車時の沈み込みが多く、足は着きやすかったです。ただ、CRFは重心位置が高い? 車体の上のほうが重く感じて、総合的にKLXを評価しました。
谷田貝:足着き性のよさは断然セローですが、KLXとCRFのほうがトレールマシンらしい自然なポジションがとれます。KLXは車体をコンパクトに感じるのもいいですよ。
小川:足着き性でセローを評価したけど、ポジションはヒザがきついんだよね。
KLX230:シート高885mm
CRF250L:シート高875mm
セロー250ファイナルエディション:シート高830mm
CHECK-2:タンデムしやすさ
タンデムのしやすさは、車体サイズが他よりひとまわり大きいCRFに分があった。続いて車体の大きさ順にKLX、セローになるかと思ったが、小泉の「セローはグリップ(ハンドルスタンディング)があるので乗車姿勢をキープしやすく、KLXよりも窮屈さを感じなかった」ということで評価に差がついた。ただし、3台ともにリヤ下がりになり、乗り心地は良好とはいえない状態。「タンデム走行は緊急時の移動にとどめたい」というのが3人の素直な気持ちだ。
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