オフロード専門誌『ゴー・ライド』連載中の「令和の世に放つ 愛と青春のオフロードマシン」より、バイクが熱かった時代にラインナップされた、懐かしのオフロードマシンを、”迷車ソムリエ”ことムッシュ濱矢が振り返る。セロー誕生から35周年。ファイナルエディションが発表され、セローの終わりというか、近所にある馴染みの銭湯が廃業する時のような気持ちになる。そこでセローの魅力を、セローのライバル車からの視点で浮き彫りにしてみよう。
●文:濱矢文夫 ※カタログスペック、価格はすべて当時のものです ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
『オフロードマシン ゴー・ライド 2020年3月号(Vol.5)』が全国書店にて2月4日発売。巻頭特集は、林道ツーリングに興味を持つ初心者に向けた「新車で買えるトレールマシン選び!!!」。今新車で購入[…]
去っていったセローのライバルたちへの鎮魂歌。余談もあるよ
ディグリーは”しいたけ”である。 “何を言っているのか分からねえと思うが、おれも何をされたのか分からなかった”とポルナレフの気分になるかもしれない。その理由は、小さい頃はしいたけの美味しさが分からなかったが、年をとってからあの繊細な香りと味が分かるようになったのに似ている。コンパクトな車体。シート高は790mmと現行セロー250より低い。モヤモヤした気持ちになるAX-1と兄弟のセル始動の水冷DOHC単気筒エンジンは、NSシリンダー採用で耐久性もある。発売時はいろんな高性能オフ車があってあまり目立たなかったけれど、今だとスターになれる素質十分。
ホンダ XL-Degree:埋もれていたセーラームーン時代の北川景子とも言える!?
じつにカワサキらしいところが好きだ。ここまでセロー225に肉薄したものを作りながら、「よ〜し、せっかくならセローより排気量のある249ccDOHC4バルブの、上でグンと伸びるパワフルなエンジンにしてやったぜ〜」という、つねにパワーと世界最速にこだわってきたカワサキのDNAが炸裂している。だからセローらしさがありながらセローと違う走りになった。10代の頃、知り合いのヤンキーが「”狼”と入れたゼ」と自慢気に見せてくれたメルメットの漢字が”おんなへん”だったのを思い出した。『娘』…、ちょっとカワイイじゃないか〜い。そんな少しの違いが2車を似て非なるものにしている。
ホンダ SL230:似たモノに、SR400が欲しくて誕生した400SSがある!?
以前書いたジェベルGPSについての原稿が気になったので検索したら、10年前の日付の短いキャプションが見つかった。そこには「ジェベルGPSとかけまして、◯◯◯の男の子ととく。そのココロは…、出すのが早すぎました」と書いてあった…。全世界のジェベルファンの皆様、大変申し訳ありません…。世界で初めて量産二輪車でGPSを搭載した偉大なパイオニアに対しなんてことを…。謹んでお詫びいたします。もう“ドジェベル”なんていいません。17Lも入る燃料タンクで、乗る頻度が少ないと、いつ満タンにしたか思い出せないほどの航続距離を持つ素晴らしいバイクなのに。
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