基本構成は現代的ながら、「遺産」「伝統」を意味するヘリテイジな外観を持つモデル群。BMW、ハスクバーナ、ファンティック、インディアンもそれぞれの個性を余す所なく発揮している。〈ラインナップ〉BMW R ナインT シリーズ|ハスクバーナ スヴァルトピレン701/ヴィットピレン 701|ファンティック キャバレロシリーズ|インディアン FTR1200シリーズ
●文:沼尾宏明、中村友彦、田宮徹 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
BMW R ナインTシリーズ:バリエーション展開で個々の趣味性に対応
R ナインT/5:歴史あるボクサーをモダンに昇華
伝統の空油冷ボクサーツインに、往年のフラットツイン風デザインを融合し、ネオクラブームの火付け役となったRナインTシリーズ。’20年では、R50/5など伝説的な/5シリーズの50周年を記念した限定モデル=RナインT/5を投入。ピュアを基盤に、子持ちストライプ入りの鮮やかなメタリックブルーをはじめ、各部のメッキパーツ、正立フォーク+ダストブーツで旧車風の出で立ちとしている。
R ナインT:上質さと走りが際立つ基本タイプ
極太のφ46mm倒立フォーク+ブレンボラジアルキャリパー、片持ちスイングアームを持つ。着脱式シートレールなどカスタム前提の設計も斬新。
R ナインT ピュア
正立フロントフォークなどで装備をシンプル化し、ロードスターのピュアな部分を強調。シート高は775mmに下げ、価格も控えめだ。
R ナインT スクランブラー
派生モデル第1弾。アップライトなライディングポジションに加え、ブーツ付きの正立フォークやフロント19インチ、左2本出しアップマフラーでオフテイストを高めた。
R ナインT アーバンG/S
往年の人気アドベンチャー、R80G/Sをオマージュ。ライトバイザーやアップフェンダー、スポークホイール+ブロックタイヤで雰囲気満点だ。
R ナインT レーサー
ロケットカウルにシリーズ唯一のセパハン、バックステップを備え、外観も乗り味も’70年代カフェを再現。サスペンション設定とキャスター角も専用だ。
ハスクバーナ スヴァルトピレン 701/ヴィットピレン701:外観はミニマムモダン、走りはスパルタンな新感覚スポーツ
スウェーデン生まれのハスクバーナが、60年以上前に販売したシルバーピーレンをモチーフに、現代アート風の外観を与えたシリーズ。グループ会社であるKTMの690デュークがベースで、693ccシングルは圧縮比を上げるなどして2㎰アップした。
スヴァルトピレン 701
スヴァルトピレンはフラットトラッカー風。’20モデルではホイールをキャスト→スポークに変更した。
ヴィットピレン701
ヴィットピレンは、セパハンと着座位置後方のシートを持つ玄人好みのカフェ。’20モデルではホイールをキャスト→スポークに変更した。
ファンティック キャバレロ シリーズ:往年の車名を冠したオフテイストモデル
キャバレロ500ラリー:愉快痛快シングルトラッカー
’68年にイタリアで創業したファンティック。キャバレロは往年の車名を冠したオフテイストのモデルで、水冷単気筒を積む。排気量は500ccを筆頭に、250cc、125ccを用意。フロントは共通の倒立+19インチで、リヤ17インチのスクランブラーと、リヤ19インチのフラットトラッカーが選択できる。いずれもLEDライトなどで洗練された雰囲気が魅力だ。’20モデルでは新作の500ラリーが国内導入。ロングサスやアルミ製エンジンガードで一段とオフ適性を高めた。
キャバレロ フラットトラック500:街中にも映えるアーバン仕様
標準では珍しい前後19インチを備えたダートトラッカー。大型ゼッケンプレート、専用の段付きシート+テールカウルを採用する。車体色は、不整地にも都会にも似合うマットブラックのみの設定。
キャバレロ スクランブラー500:本格的な造りで高レベルの走り
リヤ17インチでオンもオフも得意なキャバレロの基幹モデル。水冷の449㏄エンジンや、クロモリ鋼管にアルミ削り出しサブフレーム+リンク式モノサスの車体はラリーと共通。
インディアン FTR1200シリーズ: 古豪による剛力トラッカー
アメリカ最古のブランドが放つ1200ccのマッスルトラッカーシリーズ。米国フラットトラック選手権の優勝マシン=FTR750で培った技術が随所に活かされる。心臓部の水冷Vツインは、スカウトをベースに3mmボアアップし、トルク重視の設定。これをスイングアームまでトレリス構造としたシャーシに積む。LEDヘッドライトとオートクルーズは全車標準。豊富な純正カスタムも用意する。
FTR1200S
上級版のSは、前後フルアジャスタブルの専用サスペンションを採用。バンク角を検知するトラクションコントロールやABS、パワーモードなど電脳も豊富だ。
FTRラリー
’20では、コンセプト車だったラリーが市販化。STDから50mmアップしたハンドルをはじめ、メーターバイザー、レトロな茶色シートを獲得した。 スポークホイール+ブロックタイヤも採用。
FTR1200
関連するアーカイブ
あなたにおすすめの関連記事
シングルエンジンからスタートしたBMWのFシリーズ。現在は並列ツインシリーズに付けられた名称であるが、その頭文字にはどういった意味があるのだろう。Funなのか? Freedomなのか? しかし「これ[…]
KTMのデュークと兄弟関係にあるヴィットピレン/スヴァルトピレンシリーズは、競技車両の多いハスクバーナにおけるストリートモデルで、走りは完全にスポーツシングルでありながら丸眼ヘッドライトをはじめとする[…]
1969年に初のオリジナルモデル「キャバレロ・クロス50」を発表したファンティック。その後、世界選手権タイトルを獲得するまで発展したが、ブランド消滅の危機に。しかし、困難を乗り切り、令和とともに新型ス[…]
創業1901年、アメリカ最古参のバイクメーカー「Indian motorcycle(インディアンモーターサイクル)」。1920年に初代モデルが誕生した「SCOUT(スカウト)」は、30年代に運動性能を[…]
以前、『ヤングマシン』本誌連載「タッチ&トライ」でハスクバーナのヴィットピレン401を紹介したが、今回はその兄貴分である701に試乗した。エンジンおよび車体はKTMの690デューク譲りで、60年以上前[…]
最新の記事
- 元セロー乗りがカワサキ「KLX230シェルパ」に乗ってみた! KLX230Sも同時に試乗レビュー
- Amazonブラックフライデー本番! デイトナのメンテナンス/保管用アイテムを要チェック!!【6割引弱もあり】
- Amazonブラックフライデー本番! コスパ最高なコミネの電熱アイテムを要チェックだ!!【4割引超もあり】
- カワサキ「Z900RS」グリーンボール発売!! 茶玉虫、ステルス火の玉、イエローボールに追加設定
- ヤマハYZF-R9に熱視線! スーパースポーツ関連人気記事ランキングTOP10【2024年最新版】
- 1
- 2