オフロードマシンビギナーや、林道走行にこれからチャレンジする人たちに向けた「初めての林道ツーリングブーツ選び」。林道ツーリングで最適となるプロテクション性能と歩行性能を両立したオフロードブーツの最新モデルを『オフロードマシン ゴー・ライド』より2回に分けて解説。今回は後編として6足を紹介しよう。
●文:小泉裕子 ●写真:堤晋一 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
オフロード用ブーツには、大きく分けてモトクロス、エンデューロ、トライアルがある。 モトクロスは速度域が高くジャンプの着地など衝撃も大きいため、インサイドにプラスチックが入るなどプロテクション性と堅牢性[…]
- 1 オフロードブーツにおけるサイズ選びの重要性を知る
- 2 ガエルネ Gミッドランド ゴアテックス:GORE-TEXを搭載した高次元のアドベンチャーブーツ
- 3 フォーマ ADVツアラー:長時間の走行も疲れ知らず。軽量&防水アドベンチャー
- 4 シディ アグエダ:日本人の足によくなじむ、軽量で幅広く使えるモデル
- 5 ガエルネ Gアドベンチャー:ほどよいホールドと自由度で、オンもオフも違和感なく履ける
- 6 フォーマ テラ エヴォ ロー:オフロードブーツの安心感と、気軽なライディングブーツの両立
- 7 ガエルネ バランス クラシック:これぞトライアルブーツの実力。軽量かつフィット感の塊
- 8 実際にサイズを選ぶ時のポイントを知る!
- 9 あなたにおすすめの関連記事
- 10 最新の記事
オフロードブーツにおけるサイズ選びの重要性を知る
自分の足のサイズ感は、把握しているつもりでも意外とアバウトなもの。オフロードブーツを選ぶ際は、左右での足の大きさの差/足の甲の高さ/足の甲の幅/ふくらはぎの太さなど、この”サイズ感”がよりシビアに求められる。さらに、メーカーごとに使用している足型/パーツ/素材などでサイズ感の違いが出ることがあり、例えば同じ25.0cmでもピッタリだったり小さかったりすることもあるので注意が必要だ。
たとえば筆者の場合は、普段の靴は24.0cmだがモトクロスブーツは25.0cmでぴったり、エンデューロブーツも25.0cmだが、歩いてしばらくすると小指への激痛がくるので、おそらく25.5〜26.0cmくらいがいいのかもしれない。また、別メーカーのエンデューロブーツは25.0cmでピッタリなので、このことだけでもだいぶ各ブーツのサイズ感の違いを感じ取ってもらえると思う。
履いたことのないオフロードブーツを買う時は、必ず試し履きをしよう
人間の足は、朝と夕方ではおおよそ5〜10mm大きさに差があるといわれている。これは、体重がかかりアーチ部がたるんで広がってしまうことと、立っていると血液が足へと下りてきてうっ血してしまうため。足の大きな状態である”夕方”にシューズを購入するのがおすすめだ。
サイズ選びで関わってくる部位
お店では自分の思っているサイズより少し大きめのサイズのものも試し履きさせてもらおう。同じメーカーでもシリーズごとのソールの製法の違いで、サイズ感は同じでも足幅の長さが違うものもある。足幅が大きすぎると足が動いてマメができたり、逆に小さすぎると乗っている時は気にならなくても歩行時にブーツが足に当たる痛みに悩まされることになるので注意。
ライディング時のプロテクション性はもちろん、林道ツーリングに欠かせないのが”歩行のしやすさ”。加えてシフトペダルやブレーキペダルの操作性など項目別に評価しているので、自分のツーリングスタイルに合わせたベストな1足を見つけよう! サイズは別記しているもの以外は25.0cmを選んでおり、重量は片足の編集部実測値を掲載している。各ブランド別のサイズに対するブーツの大きさや違いなども参考にしてほしい。
ガエルネ Gミッドランド ゴアテックス:GORE-TEXを搭載した高次元のアドベンチャーブーツ
長距離やアドベンチャーツーリング用に開発されたG-MIDLANDの内装にGORE-TEXを採用したブーツ。長時間履いても疲労を感じさせない軽さと履き心地に加え、快適な靴内環境を保つ。それでいてスネ部とくるぶしやカカト部分にプロテクターを装備するなど、プロテクション性も備える。林道キャンツーなど林道滞在時間の長いライダーにオススメだ。
フォーマ ADVツアラー:長時間の走行も疲れ知らず。軽量&防水アドベンチャー
軽量で柔らかい履き心地に、滑りにくい柔軟なソールで歩きやすく、上部はベルクロストラップで簡単に着脱できるので、オフロードブーツということを忘れるほど。快適性や利便性を追求しつつプロテクション性も備え、足首部分はバックル留めでしっかりと足をホールドする。アドベンチャーツーリングで高い性能を発揮してくれるブーツ。
シディ アグエダ:日本人の足によくなじむ、軽量で幅広く使えるモデル
軽量化、柔軟性にすぐれたテクノマイクロ素材を採用、ミドルレンジかつ堅牢な外観からは想像できないほどの軽さと高いフィット感を持つ。また足首まわりの可動域と規制力のバランス感は操作性とプロテクション性を高次元で両立させている。足幅も広く作られており、日本人の足にフィットしやすい。レース使用も林道にも欲張れるコスパにすぐれたモデル。
ガエルネ Gアドベンチャー:ほどよいホールドと自由度で、オンもオフも違和感なく履ける
トライアルブーツをベースにアドベンチャーツーリング用に開発されたモデル。非常に軽く、バックル3つとベルクロによる締め付けはほどよいホールド感だ。少し固めのレザーなのに足首の曲げやすさはしっかりと確保されており、オン走行での楽な使用感をキープさせつつ、見た目はハードなオフっぽさを求めているライダーに最適なブーツだ。
フォーマ テラ エヴォ ロー:オフロードブーツの安心感と、気軽なライディングブーツの両立
ライディング中の安全性だけでなくバイクを降りた後の歩きやすさも開発コンセプトになっているフォーマの実力派ショートブーツ。ハードなライディングでも安心感を得られるプロテクション性に加え、地面をしっかりグリップしつつ柔らかさも持たせることで、驚くほど高い歩行性を確保。林道キャンツーや探検好きライダーに最適なショートブーツ。
ガエルネ バランス クラシック:これぞトライアルブーツの実力。軽量かつフィット感の塊
マシンとの一体感を極限まで高めた、ガエルネ最高峰トライアルブーツ。履いた瞬間からオフロードブーツとは思えない圧倒的な軽さとフィット感で、履いている感覚がなくなるほど。もちろんプロテクションは極限まで削られているが、すねやカカトなど要所は守られているので安心だ。空身に近い感覚で林道ツーリングを楽しむならコレ。
実際にサイズを選ぶ時のポイントを知る!
前述したように、サイズ感は人、メーカー、ブーツごとに小さいながらも差異がある。その小さな差異に気づかないまま、購入時に違和感なかったブーツが、実際に林道ツーリングに行った先で足を痛めつけてくるようなことになる前に、ショップでどうサイズ感を調整すればいいのかをポイントを押さえておこう。
カカトのいちを正しい場所に合わせる
新品のブーツはパッドがどこもヘタっていないので、そのまま履くと足はブーツ内でやや前方に位置する。そこでカカトを地面にコンコンと打ちつけ、カカトの位置を正規の場所に合わせる。その状態で親指を動かしてサイズ感をチェックしよう。親指が中底から浮かずに、親指でタオルをジリジリ手前に引き寄せるような動きができるなら正解のサイズ。もし親指が動かせなかったらもっと大きいサイズを試そう。
専用ソックスやインソールを用いて、さらに自分好みのフィッティングに!
厚手のソックスやインソールを使用することで、ブーツと足とのフィット感が大幅にアップする。またニーブレイス装着が考慮されていたり衝撃吸収性なども高いので、疲労軽減にも貢献してくれる。ピッタリだが少し骨に当たる、といったこともソックスで守られることでピッタリのメリットだけを受けられるのだ。
プロテクターとの相性もチェック
ニーブレースやニーパッド、ハードなものやソフトなもの含めて自分のスタイルに合うプロテクターと合わせて、試し履きをさせてもらおう。ブーツによってはニーブレースに対応するものと対応しづらいものもあり、足のサイズ感をピッタリ合わせても、ニーブレースとふくらはぎの幅も含めた履き心地やストラップ長を考慮しなければいけないからだ。ロングストラップが用意されているモデルもあるので、ショップで確認してみよう。
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