ヘリテイジ系と真逆の攻撃的なルックスを持ち、強烈な個性を放つ大型ハイパーネイキッドクラス。スーパースポーツ由来の強心臓を搭載するリッター系と、軽量でフレンドリーなアッパーミドル系を擁する。〈ラインナップ〉ドゥカティ ストリートファイターV4/S |モンスター1200/S |モンスター821/ステルス、アプリリア トゥオーノV4 1100ファクトリー|トゥオーノ660
●文:沼尾宏明、中村友彦、田宮徹※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
ドゥカティ ストリートファイターV4/S:怒濤の208㎰に4枚ウイング。過激にして美しいハイテク闘士
ドゥカティの旗艦スーパースポーツ・パニガーレV4のカウルを剥ぎ取り、高くワイドなバーハンドルを装着した駿足バージョンが本作だ。心臓部は、ベース車からわずか6psダウンとなる208psをマーク。ネイキッド最強クラスのパワーを誇り、6軸IMUほかフル電脳も継承する。さらにシュラウドに装着された「バイプレイン」と呼ばれる2対のウイングが圧巻。270km/h時で前輪に20kg、後輪に8kgものダウンフォースを発生し、エンジンの冷却効果も併せ持つ。車重はSTDが201kg、電制オーリンズサスとマルケジーニ製アルミ鍛造ホイールのSは199kgと軽いのも美点だ。
ドゥカティ モンスター1200/S:登場27周年を迎える人気シリーズの旗艦
’93年の初代以来、同社の駿足ネイキッドとして車種を拡大。1200は水冷ツインを積むトップモデルで、3種類の走行モードやトラクションコントロール、コーナリングABSなど電脳も充実している。Sはオーリンズ前後サスペンションを搭載。’20でグロスとツヤ消し黒の車体色に、赤を挿し色とした新カラーが登場した。
ドゥカティ モンスター 821/ステルス:鋭くも高バランスな中堅
シリーズの次男でスタンダードモデルとしてのキャラを持つ。’18登場の現行型は、外観に初代900のエッセンスを注入。車体設計を1200と共有しながら、両持ちアームやベーシックな前後ショックでまとめた。’19で追加されたステルスはフル調整式サスやクイックシフターを備える。
アプリリア トゥオーノ V4 1000 ファクトリー:大型ハーフカウルにフル電脳。電光石火のSBKファイター
旧RSV4をベースに、ボアアップで排気量を999→1098㏄に拡大。分厚いトルクとアップハンドルを獲得し、イタリア語で「雷鳴」を意味する車名の通り刺激的な走りが堪能できる。防風性に優れたフレームマウントの大型ハーフカウルや各部のカーボン外装も特徴だ。’19年型から上級版のファクトリーにオーリンズ製セミアクティブサスペンションを投入。’20ではツヤ消し黒をベースにイタリア国旗風トリコロールを施した新色が登場する。
アプリリア トゥオーノ 660:安楽な姿勢でウイング+フル電脳を味わう
新作RS660をベースに、ハーフカウルとアップライトなパイプハンドルを装着したネイキッド版。RS譲りの並列2気筒は最高出力を95HP=96.3psに抑え、中低速トルクを増強。アルミフレーム+アームや倒立フォークなどの足まわり、6軸IMUのフル電脳はRSと共有するという豪華さだ。加えてRSとも異なる形状のボックス型の多層構造ウイングまで装着。RSでは極小だったタンデムシートの面積が拡大しているのもポイントだ。
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