バーハンドルに片持ちスイングアーム、水冷エンジンを語る

「CB-Fコンセプトはアリ? ナシ?」CB750F/CB900Fに熱狂した男・丸山浩に聞く

昭和40年世代を直撃する「CB-Fコンセプト」がホンダのバーチャルモーターサイクルショーで公開されて話題に。そこで、CB750F/900Fがバイクの免許を取るきっかけになったという熱き“F”ファンである丸山浩に、実際のところアリなのかナシなのか、聞いてみた。


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――では、丸山さんが思う“F”らしさとは?

CB-Fコンセプトで“F”らしいなと思うのは、やっぱりリヤを跳ね上げたところじゃないですかね。今時のデザインは跳ね上げる前にスパッと終わらせるのがトレンド。CB1000Rもスパッと切っていた。それをちょっと長めに後ろに伸ばしているところですよね。

それと燃料タンクの形状。当時のCB750F/900Fそのままをよく作っていると思います。ポイントはフロントまわりのエラ。それとエンジンとのクリアランスをギリギリまで追い込んでいるところ。ここに隙間が空いていると見かけが悪くなりますから。長いタンクなのも見逃せません。現代の乗りやすいライディングポジションを意識すると、このタンクは長い。

[CB-Fコンセプト]後ろまできっちり伸びたシートカウルやスクエアな燃料タンクが“F”の特徴をよく捉えている。

CB1000Rであれば、安全面と乗りやすさのためにシートがタンク後端に乗り上げています。でもCB-Fコンセプトは、タンクが長いためにシート前端をスパッと終わらせている。これはギリギリまで前に乗せたいからでしょうね。ライディングポジション的には後ろに乗っている印象、またはフロントが遠い感じで、ちょっと大きめのマシンに感じるはず。よく再現したなと思います。あと、タンク後端のエラですね。このまま発売されるかはわかりませんが、このままだとヒザが当たって痛いはずなんです。当時のマシンも痛かった(笑)。

プロジェクトF(空冷CB1100ベースのコンプリートカスタム)ではエッジを立てず、わずかに丸みを付けた。そうするとエッジが少し消えるんですが、このCB-Fコンセプトは実際に売る時にどうなるのか。昔のFのままでいくなら、ライダーには多少の我慢を強いることに。でも、全部丸くすると今時のデザインになってしまいます。

このCB-Fコンセプトの燃料タンクは、たたずまいを見ても陰影がスッキリしています。エッジの部分で影がスッと消えるんです。これはよくやったなと思いますが、本当にこのまま出すんでしょうか。見どころだと思います

[CB-Fコンセプト]燃料タンクは前サイドも後端もエッジが立ったスクエアな形状。陰影の付き方もスッキリしている。

――このCB-Fコンセプト、ディテールとしては、往年のCB750F/900Fのようにジュラルミン鍛造のセパレートハンドルではなくバーハンドルを採用、さらに片持ちスイングアームに1本サスですよね。これはOKなんですか?

全然OKです! これは我々のようなカスタムビルダーにはなかなかできない部分で、最新のスタイルでやらなければとなるとメーカーにしか作れません。アップハンドルもOKです。ただ、唯一この中で「仕方がないか……」と思う部分はマフラーの集合部に付けられた膨張室。4本のエキゾーストパイプを下で4-2に集合してから膨張室に接続しています。普通に横から見れば集合タイプのメガホンマフラーに見えるんですが、下のほうから覗き込むと、いわゆる“弁当箱”が見えてしまう。ただ、こればっかりは現代のマシンなのでやらないわけにはいきません。パワーをキッチリ出そうとするなら、このショートメガホンマフラーでは今時の騒音規制に合うように消音しきれないでしょうから。でも車体がバンクすると見えちゃうんだよなあ……。

[CB-Fコンセプト]アルミ製のファットバーにスマートフォンを思わせるデジタル液晶メーターを組み合わせている。これが市販時にどうなるのか。

ホンダCB750F
[写真タップで拡大]

CB750Fはアナログの2連メーターと、ジュラルミン鍛造のセパレートハンドルを採用している。

――CB-Fコンセプトには保安部品(ウインカーやテールまわり)が付いていませんが、付けるなら?

ウインカーが難しいですよね。昔のCB750F/900Fは、どでかいウインカーでそれが印象に残っているのでそれもいいですし、小さくしたLEDでも当時「ヨーロピアンウインカー」っていうのが流行ったのでそれもOK。ただ、取り付ける位置は我々Fファンにとってとても重要です。ヘッドライトとホーンの位置関係に対して、ウインカーをどの位置に付けるのか。これを間違えると取って付けたような印象になってしまう。アンダーブラケットの横あたりに生えると昔ながらのスタイルになりますよね。

[CB-Fコンセプト]ダミーのヘッドライトに2連ホーンを組み合わせただけのCB-Fコンセプトだけに、ウインカーやメーターの市販時の仕上がりが気になる!

そしてリヤウインカーは難しいですね。まさかCB1000Rのようにスイングアームマウントにはならないと思いますが……。シート下からフェンダーを出してほしい。昔のアメリカ仕様なんかはすごく長いフェンダーが付いていましたから、そのスタイルでもいいんじゃないでしょうか。スイングアームから生えたら、ちょっと違うかなと。

――最後に、CB-Fコンセプトが発売されたと仮定して。丸山浩がCB-Fコンセプトをカスタムするとしたら?

それはテイストオブツクバに出るでしょう! 鉄フレームですから。じつは2年前にCB1000Rが発売されたときに計画していたんですよ。これにFの外装を乗せたら、鉄フレームでCBR1000RR系のエンジンじゃないですか。適当なCGですけどCB1000RにCB-Fの外装を乗せてみて、自前のYoutubeチャンネルでも紹介しています。なんなら最新CBR1000RR-Rのエンジンも搭載できる……のかも? そうしたらもう勝てますよ! めちゃくちゃ速いヤツができる。CB-Fコンセプトだったら、それがカンタンにできますよね(笑)。テイストオブツクバだったら、勝ちを狙うだけじゃなく、自分が好きなバイクでレースに出場するというだけでも楽しめます。

――ゼッケンはやはり19番?

いやいや、じつは19番にはそれほど強いこだわりはありません。あの時代の北米カラーで言えば、フレディ・スペンサーのほかにピエトリとかワイズとかボールドウィンとか、全部で4人いたので、そのゼッケンならどれでもOK。テイストオブツクバならあの大きいゼッケンプレートを再現できますからね。楽しめると思います!

ディテールに宿る“F”の魂

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