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’20新型スズキV-ストローム1050/XT 開発者インタビュー【国内発売は”季節のいい頃”!?】

  • 2020/1/10
SUZUKI V-STROME1050

’19年11月のV-ストロームミーティングにて国内初お披露目となったスズキの新型アドベンチャーツアラー「V-ストローム1050/XT」。会場でのアンベールにあたり、スズキの鈴木俊宏社長が「2020年の”季節のいいころ”には」との発売意向&時期を電撃発表したこともあり、国内リリースへの期待は高まるばかりだ。本稿では新型の開発陣4名へのインタビューから、V-ストローム1050/XT開発裏話を披露する。

●インタビュー/文:谷田貝洋暁
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“フラットダートを走れる”オフロード性能とは?

DRビッグ風のオフロードテイストの強いデザインが与えられた、新型V-ストローム1050/XT。EICMAで配布されたプレス向け資料を読んで驚いた。なんと新型は”フラットダートを走れる”という記述があったのだ。スズキ初のトラクションコントロール採用を引っさげてモデルチェンジした時もなかったオフロード性能について、今回初めて明記されたのだ。果たしてどれほどのダート性能なのか。

SUZUKI V-STROME1050

トークショーのために集まった新型開発陣は、左から、二輪企画部チーフエンジニア・寺田覚さん。二輪設計部エンジン設計・安井信博さん。二輪企画部デザイナー・宮田一郎さん、二輪品質監理部テストライダー・小島遼さん。宮田さん(左から3番目)はDRビッグやDR-Zを手がけたデザイナーでもある。

YM:新型はかなりDRビッグイメージ、つまりオフロード色が強いようですが、これはいったいどういうことなのでしょう?

安井さん(以下:安):もともとV-ストロームというマシンのキャラクターは、ロングツーリング、つまり旅の道具。決してオフロードバイクではありません。我々としてもそこはデザインで明確に分けていたのですが、お客様はいろいろな使い方をされる。旅の中には道なき道を行くこともありますし、アドベンチャースタイルへの要望がものすごく強い。今回は、一度明確なデザインの線引きを取り払ってみることにしました。そこでDRビッグのデザインを作り上げた宮田さんにデザインしてもらうことになったんです。

宮田さん(以下:宮):僕はオフロードバイクしかやらないよ? というスタンスでこの仕事を引き受けました(笑)

スズキ DR750S

宮田さんがデザインを担当しファラオの怪鳥と親しまれたDRビッグ。

YM:僕らからするとこれだけオフロードテイストが強いと、日本の林道、フラットダートぐらいなら走れるのかな? と思ってしまうんですけど?

安:そもそもスズキとしては、砂利道程度のフラットダートはオフロードとは呼んでおりません(笑) 駐車場レベルのダートは鼻歌まじりで走れますよ。

YM:え? つまりスズキとしてのオフロードは、飛んだり跳ねたりのモトクロス的なことであって、フラットダートはあくまで”道”であって”オフロード”ではないと?

安:はい。そのとおりです。

宮:砂利道でスタンディングしてアクセルをパカパカ開けるなんてことは十分想定してます。僕もオフ好きですし、モトクロッサーのデザインもするんですが、V-ストローム1050のデザインにあたっては、スタンディングしても違和感のないような面構成にしています。タンク形状もスタンディング時にちょっと前に動きやすくスリムにしています。

SUZUKI V-STROME1050

スタンディング 時も考慮されてスリムな形状にデザインされたタンクと。着座部もスリムになっているため足つき性の向上にも一役買っている。

YM:ステップもいかにもやる気を感じるギザギザなものが付いていますね。

安:この鉄製のステップもこだわりのポイントです。鉄なら転んでも曲がるだけで戻せますからね。

YM:実際、幅広でダートでのステップコントロールがしやすそうですが?

小島さん(以下:小):ステップ上面の面が広くなったことで、スタンディング時の安定性もよくなっていますね。実際ダートでの安心感もあります。

オフロードテイストのために欠かせなかったというギザギザ仕様のワイドステップ。従来モデルにも換装可能だとか。

YM:スタンディングしやすいポジション、安定性のいいギザギザステップ、もうフラットダートでのコントロール性は上がったと考えていいでしょうか?

安:本当に(この人)行くからなぁ(笑)。…自己責任の範疇ですが、大概のところは行けますね(笑)

YM:よしっ、行ってみよう(笑)! 一方のエンジンは、排気量を上げずに7psアップ。しかも、かなり緻密な制御が可能になったそうですが?

寺田さん:スロットルバイワイヤの採用が大きいですね。最大の功績はスロットルボアを大きくできたことによるパワーアップですが、さらに前後のシリンダーのバタフライバルブを別々に動かせることができるようになったことで制御の緻密さが増してます。

YM:よりアクセルが開けやすくなっているわけですね。資料にはタイヤも専用設計とありましたが?

小:先ほどからダート性能への質問が多いですが、実際はさらにロード性能も上げたんです。タイヤもグリップが向上しましたし、サスペンションの吸収性も柔らかくコンフォートに振っているのですが、同時に安定性も増しています。

YM:V-ストローム1000のアルミツインスパーフレームはかなり硬質な乗り味の印象があります。ですが、タイヤでグリップ確保、安定性もアップしたことで、より車体に応力をかけて、しならせて気持ちよく走れるようになったということですか?

小:フレームの硬さを活かしてより、ロード性能をアップさせています。

安:フレームには手を入れてないのですが、乗ってみると、かなり車体がしなやかになった印象を受けるはずです。

新型V-STROME1050をいち早く体験!

V-STROME1050
XTのシート高は850mmで従来モデルから変わっていないものの、着座部がスリム化されたことにより、足をすっと真下に出せるようになった。おかげでカカトが4cmほど浮くくらいの足つき性となっている。

な、なんとハンドルには日本仕様オリジナルと思われるヘルメットロック機構が! しかもワンキーシステムじゃないか!?

アンベールされたXTを観察していると日本語で書かれたコーションラベルがもう貼られていた。発売は近い?!

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