2019年7月25日、イタリアのバイクメーカーであるMVアグスタ(MV AGUSTA)と中国の大手産業メーカーのロンシン(Loncin)は長期戦略的パートナーシップ契約を結び、350~500ccの排気量帯において全く新しいMVアグスタのニューモデルを開発すると発表した。
MVアグスタが設計し、ロンシンと共同で生産する
MVアグスタは、中国の大手産業メーカーのロンシンと長期戦略的パートナーシップ契約を締結した。この提携により、MVアグスタは350~500ccクラスの全く新しい4モデルを開発することになる。
このコラボレーションは、MVアグスタの成長計画を促進し、特にアジア圏における存在感を増すことと、販売台数を伸ばすことが狙い。ブランニューの小排気量バイクと、現在の675cc/800cc/1000ccのモデル群の両方を柱として、さらなる発展を目指す。この小排気量モデルは、2021年末までにMVアグスタのディーラーで販売される予定だ。
また、彼らのパートナーシップは350~500ccの新製品の開発に限定しておらず、MVアグスタはロンシンが800ccのプレミアムレンジ市場への参入も支援する。最先端のデザインとエンジニアリングを提供するCRC(Cagiva Research Centre)を通じて、ロンシンのハイエンドブランドであるVOGE向けの全く新しい製品を開発するというのだ。
ロンシンのプレジデントであるYong Gao氏は「MVアグスタの製品ラインの拡大と競争力強化のために、高度が製造リソースと中国市場の知識を活用します。また、MVアグスタの高性能バイクの技術と高度な設計経験は、ロンシンのVOGEブランドが中国の高級モーターサイクルの市場でリーダーとなることの助けになるでしょう」と述べた。
MVアグスタのCEOであるTimur Sardarov氏は「この戦略的パートナーシップは、MVアグスタの将来に対する当社のビジョンを強化するための重要なステップです。我々の目標は、高級プレミアムモーターサイクルの分野においてリーダーとなること、そして独自のデザインと性能を犠牲にすることなく、より幅広い製品を提供することで、顧客を拡大することです。新しい、素晴らしいパートナーと製造するニューモデルを、多くのお客様がお楽しみいただけるように。そしてそれら全ては、MVアグスタの血統とDNAを共有したものになるでしょう」と述べている。
MV AGUSTA:世界有数の高級モーターサイクルメーカーで、イタリア北部のヴァレーゼが拠点。1945年以来、同ブランドは37の世界選手権のタイトルを獲得している。
LONCIN:年間100万台以上の車両を生産している、中国プレミアム市場のリーダー。2005年以来、同社はモーターサイクルの分野でBMWと長期的な戦略的協力を行い、650cc、850ccエンジンおよび350ccスクーターを今までに約10万基、生産してきた。
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