![[ハーレーカスタム試乗] ローライダーST 129:全方位に妥協なし! 完全無欠のクラブスタイル](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/09/HarleyDavidson_LowRider-ST-129_RTB-Motorcycle-Custom_03.jpg)
ハーレーダビッドソンにとって、“カスタム”は切っても切れない楽しみのひとつ。『ウィズハーレー』誌が、多くのオーナーの参考となりそうな最新カスタム車両を紹介する。今回はRTB MOTORCYCLEが仕立てた、クラブスタイルの「ローライダーST129」だ。
●文:青木タカオ(ウィズハーレー編集部) ●写真:夏目健司 ●外部リンク:RTB MOTOCYCLE
運動性能も飛躍的に向上させた、クラブスタイルカスタムの完成形
軽快かつパワフル! 強力なモーターに隙のない足まわりで、スピードクルーザーとしての理想形のひとつを具現化していると言っていいだろう。
ノーマルでもミルウォーキーエイト117(排気量1923cc)を積み、倒立式フロントフォークにダブルディスクブレーキといった装備を誇るローライダーSTが、クラブスタイルバイクの高みを極め、全方位へブラッシュアップされた。
ローライダーSTは、ショベルヘッド最終期1982年式に登場したFXRTスポーツグライドをオマージュし、現代によみがえった。フロントフェアリングは「RTカウル」とも呼ばれ、カスタムシーンで注目を集めると、H-Dデザインチームはフォルムを再構築し、見事なまでに生まれ変わりさせている。
FXRTがそうだったように、ローライダーSTもまたカスタムシーンの最前線で人気沸騰中。ここにまたRTBの意欲作があり、走らせれば心が弾み胸がすく。まずはその心臓部から見ていこう。
M8パワーユニットにはリーディングエッジの鍛造アルミビレットシリンダーが組み込まれ、129ci/2114ccに排気量を拡大。リニアなスロットルレスポンスで、全域においてモアパワーを獲得するだけでなく、放熱性に優れる点でもメリットをもたらしている。
右手のアクセル操作にシャープな応答性を発揮し、力強い駆動力とダイレクト感を生み出しているのは、先に紹介したブレイクアウトと同じように、ファイナルドライブをベルトからチェーンへコンバージョンしている影響も少なくない。
そして、運動性能を飛躍的に向上しているのは、徹底的に武装した足まわりによるところが何よりも大きい。ハイパープロの前後サスペンションは無段階不等ピッチの“コンスタントライジングレート”スプリングが採用され、初期入力では柔らかく快適な乗り心地に、奥で荷重がかかると反発力が高まり踏ん張りが効く。
バネ下はとことん軽く、スーパースポーツも顔負けの剛性の高さを持つ。アルミ削り出しのスイングアームは、ハードな走りで高荷重が強いられても高いスタビリティを確保。ブレンボのCNC削り出し4ポットラジアルマウントキャリパーとリンダルの3ピースローターで高めたストッピングパワーを有効に使うことができたことも報告しておこう。
中空モノコック構造のカーボンホイールもまたバネ下重量の軽量化に絶大な効果をもたらし、俊敏性はもちろん高速巡航時の直進安定性も高まり、トラクション性能に秀でる。コーナーではタイヤが路面に食いつく感触をしっかりと得られるのも大きなメリットだ。
また車輪がフリクションなくスムーズに転がるのは、STMのハイパフォーマンスベアリングに加え、ホイールシャフトのグレードアップによる効果が絶大といえる。
こうしたハイスペックパーツが細部まで惜しみなく注ぎ込まれ、パワフルに走るだけでなく「曲がる」「停まる」を意のままにし、トータルバランスをより高い次元へと引き上げた。
LEDヘッドライトはアンバーレンズを組み合わせ、フロントマスクは凄みが効き迫力満点。サンディエゴカスタムズのミニフロアボードはビレットアルミニウム製で、滑り止めが施されたMXスタイルがトレンドだ。完全無欠のスピードクルーザーが、今ここに完成したぞ!
運動性能を向上させるには、パワートレインだけでなく足まわりの強化が欠かせない。どちらかが長けていても、トータルバランスで劣っていればハイパフォーマンスは発揮できない。見事なまでに均整がとれ、整合性のあるマシンづくりがなされているのが、このローライダーSTだ。
鍛造アルミビレットシリンダーにより129ciにスケールアップされたM8パワーユニットはハイカムが組み込まれ、オイルポンプも強化。
そのハイパワーを活かすべく、カーボンホイールを履き、アルミ角断面のスイングアームを装着しつつ、ブレンボのラジアルマウントキャリパーでブレーキまわりも徹底武装している。見かけ倒しではない、クラブバイクの真髄をつく本格派に仕上げた。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
ハーレーダビッドソン専門誌『ウィズハーレー』のお買い求めはこちら↓
ウィズハーレーの最新記事
フリーマーケットやフードコンテンツも楽しめる名物イベント 群馬県を代表するSUBARUの工場脇の公園には、バイクとテントで埋め尽くされている。初めてこのイベントを訪れた人は、その規模感に驚くのでないだ[…]
ロードグライド131RRか? いいや違う、 さらに上回る143だ クラッチミートするや否や、極低回転域から図太いトルクでロードグライドの巨体が力強く押し出される。クイックシフターのアシストもあり、ス[…]
アイポートの広いフルフェイス:BULLITT CRF 1970年代のBELL STAR(ベル・スター)ヘルメットを彷彿とさせるクラシカルなデザインで、どんなバイクにもマッチするだろうスリムなシルエット[…]
ハーレー乗りじゃなくても大歓迎! ブルースカイミーティングは、ハーレーオーナーのみならず、ライダー/ノンライダーに関わらずどなたでも大歓迎のカルチャーイベント。 北陸初の開催となる今回は、景勝地の東尋[…]
「ハーレーダビッドソン東大阪」と「AELLA」が共同開発 ブラックに塗装されたメガホン形状のサイレンサーは、ハーレーダビッドソン東大阪と京都のカスタムパーツメーカー「AELLA(アエラ」)が共同で開発[…]
最新の関連記事(カスタム&パーツ | ハーレーダビッドソン)
ロードグライド131RRか? いいや違う、 さらに上回る143だ クラッチミートするや否や、極低回転域から図太いトルクでロードグライドの巨体が力強く押し出される。クイックシフターのアシストもあり、ス[…]
「ハーレーダビッドソン東大阪」と「AELLA」が共同開発 ブラックに塗装されたメガホン形状のサイレンサーは、ハーレーダビッドソン東大阪と京都のカスタムパーツメーカー「AELLA(アエラ」)が共同で開発[…]
バトル・オブ・ザ・ツインの歴史に刻まれる存在 1981年に米国、デイトナスピードウェイで第一回が開催され、その熱が日本に伝わり、1984年に日本の筑波サーキットでも火蓋が切られることとなったレース“バ[…]
ローライダーS/STユーザーに朗報 小ぶりでスタイリッシュな仕上がりのシートが、TRIJYAにて受注生産スタートとなった。 足着き性に優れるのはもちろん、日本人の体型にジャストフィットするライディング[…]
高剛性高精度なアルミビレットパーツ続々登場! 高強度アルミニウム合金素材A6061-T6を高精度切削加工し、鮮やかな発色を維持する独自のアルマイト処理を施すことで変色や腐食を防ぎ、優れた耐摩耗性を発揮[…]
人気記事ランキング(全体)
距離もブランドも関係なし!50人同時通話を実現 EVA Rモデルは、EVANGELION RACINGをモチーフとした特別デザイン(初号機A/B、2号機A/Bの全4モデル)をまとい、ナイトランでも存在[…]
最新の安心感と46worksテイストを両立した「究極のコンプリートモデル」 この『#02』は、2024年に限定販売された初代モデルに続くコンプリートカスタムモデル。今まで46worksが得意としてきた[…]
未塗装樹脂の白ボケ原因とツヤを復活させる方法 黒かったものが白っぽくなってくると古臭く見えてしまいます。…いいえ、「白髪」ではなくて「黒樹脂(未塗装樹脂)パーツ」のオハナシです。 新車の頃は真っ黒だっ[…]
APトライク250って高速道路で通用するの? チョイ乗り系トライクとして知られるAPトライク125は、125ccという排気量ながら「側車付き軽二輪」という区分のおかげで高速道路を走れます。しかしながら[…]
防寒着に求められる3要素を網羅 真冬のバイク乗りにとって、防寒は死活問題だ。アウターで風を遮断しても、その内側、つまりミドルレイヤーやインナーの選択次第で、ツーリングの快適度は天と地ほど変わってしまう[…]
最新の投稿記事(全体)
スモークレンズが生む統一感と、高い視認性を両立 STAR SIGNALは、スモーク仕様のレンズとマットブラックボディを組み合わせた、落ち着いたトーンのLEDウインカーである。素材には亜鉛合金を採用し、[…]
スズキCNチャレンジのファクトリーマシンと同じウイングを装着(一部地域でオプション設定) スズキは今回、初代GSX-R750から40周年にあたる今年、「GSX-R1000」「GSX-R1000R」の復[…]
鮮やかなブルーでスポーティな外観に グローバルサイトでの2026年モデル発表、北米での正式発表に続き、英国でもスズキ「ハヤブサ」の2026年モデルが正式発表された。2026年モデルとしてレギュラーカラ[…]
背中をしっかり支える高反発スポンジを採用 本製品のバックレストパッドは、高密度かつ高反発のスポンジ素材が採用されている。柔らかすぎず、長時間寄りかかっていても型崩れしにくいため、腰や背中をしっかり支え[…]
ロング形状&凸面鏡で後方視界がしっかり確保できる KEMIMOTOのバーエンドミラーは、ロングアーム形状と広角な凸面鏡により、バーエンドミラーとしては後方の視認性が高い。ハンドルグリップの外側からしっ[…]
- 1
- 2



![ハーレーダビッドソン|ローライダーST|RTBモーターサイクルカスタム|[ハーレーカスタム試乗] ローライダーST 129:全方位に妥協なし! 完全無欠のクラブスタイル](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/09/HarleyDavidson_LowRider-ST-129_RTB-Motorcycle-Custom_01-768x432.jpg)
![ハーレーダビッドソン|ローライダーST|RTBモーターサイクルカスタム|[ハーレーカスタム試乗] ローライダーST 129:全方位に妥協なし! 完全無欠のクラブスタイル](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/09/HarleyDavidson_LowRider-ST-129_RTB-Motorcycle-Custom_02-768x432.jpg)
![ハーレーダビッドソン|ローライダーST|RTBモーターサイクルカスタム|ヘッドライト|[ハーレーカスタム試乗] ローライダーST 129:全方位に妥協なし! 完全無欠のクラブスタイル](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/09/HarleyDavidson_LowRider-ST-129_RTB-Motorcycle-Custom_05-768x512.jpg)
![ハーレーダビッドソン|ローライダーST|RTBモーターサイクルカスタム|ハンドルまわり|[ハーレーカスタム試乗] ローライダーST 129:全方位に妥協なし! 完全無欠のクラブスタイル](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/09/HarleyDavidson_LowRider-ST-129_RTB-Motorcycle-Custom_06-768x512.jpg)
![ハーレーダビッドソン|ローライダーST|RTBモーターサイクルカスタム|フロントまわり|[ハーレーカスタム試乗] ローライダーST 129:全方位に妥協なし! 完全無欠のクラブスタイル](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/09/HarleyDavidson_LowRider-ST-129_RTB-Motorcycle-Custom_07-768x512.jpg)
![ハーレーダビッドソン|ローライダーST|RTBモーターサイクルカスタム|フロントブレーキ|[ハーレーカスタム試乗] ローライダーST 129:全方位に妥協なし! 完全無欠のクラブスタイル](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/09/HarleyDavidson_LowRider-ST-129_RTB-Motorcycle-Custom_08-768x512.jpg)
![ハーレーダビッドソン|ローライダーST|RTBモーターサイクルカスタム|タンク|[ハーレーカスタム試乗] ローライダーST 129:全方位に妥協なし! 完全無欠のクラブスタイル](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/09/HarleyDavidson_LowRider-ST-129_RTB-Motorcycle-Custom_09-768x512.jpg)
![ハーレーダビッドソン|ローライダーST|RTBモーターサイクルカスタム|シート|[ハーレーカスタム試乗] ローライダーST 129:全方位に妥協なし! 完全無欠のクラブスタイル](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/09/HarleyDavidson_LowRider-ST-129_RTB-Motorcycle-Custom_10-768x512.jpg)
![ハーレーダビッドソン|ローライダーST|RTBモーターサイクルカスタム|エンジン|[ハーレーカスタム試乗] ローライダーST 129:全方位に妥協なし! 完全無欠のクラブスタイル](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/09/HarleyDavidson_LowRider-ST-129_RTB-Motorcycle-Custom_11-768x512.jpg)
![ハーレーダビッドソン|ローライダーST|RTBモーターサイクルカスタム|エアクリーナー|[ハーレーカスタム試乗] ローライダーST 129:全方位に妥協なし! 完全無欠のクラブスタイル](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/09/HarleyDavidson_LowRider-ST-129_RTB-Motorcycle-Custom_12-768x512.jpg)
![ハーレーダビッドソン|ローライダーST|RTBモーターサイクルカスタム|プライマリー|[ハーレーカスタム試乗] ローライダーST 129:全方位に妥協なし! 完全無欠のクラブスタイル](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/09/HarleyDavidson_LowRider-ST-129_RTB-Motorcycle-Custom_15-768x512.jpg)
![ハーレーダビッドソン|ローライダーST|RTBモーターサイクルカスタム|マフラー|[ハーレーカスタム試乗] ローライダーST 129:全方位に妥協なし! 完全無欠のクラブスタイル](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/09/HarleyDavidson_LowRider-ST-129_RTB-Motorcycle-Custom_13-768x512.jpg)
![ハーレーダビッドソン|ローライダーST|RTBモーターサイクルカスタム|フットペグ|[ハーレーカスタム試乗] ローライダーST 129:全方位に妥協なし! 完全無欠のクラブスタイル](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/09/HarleyDavidson_LowRider-ST-129_RTB-Motorcycle-Custom_16-768x512.jpg)
![ハーレーダビッドソン|ローライダーST|RTBモーターサイクルカスタム|リヤブレーキ|[ハーレーカスタム試乗] ローライダーST 129:全方位に妥協なし! 完全無欠のクラブスタイル](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/09/HarleyDavidson_LowRider-ST-129_RTB-Motorcycle-Custom_14-768x512.jpg)
![ハーレーダビッドソン|ローライダーST|RTBモーターサイクルカスタム|リヤサスペンション|[ハーレーカスタム試乗] ローライダーST 129:全方位に妥協なし! 完全無欠のクラブスタイル](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/09/HarleyDavidson_LowRider-ST-129_RTB-Motorcycle-Custom_17-768x512.jpg)
![ハーレーダビッドソン|ローライダーST|RTBモーターサイクルカスタム|スイングアーム|[ハーレーカスタム試乗] ローライダーST 129:全方位に妥協なし! 完全無欠のクラブスタイル](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/09/HarleyDavidson_LowRider-ST-129_RTB-Motorcycle-Custom_18-768x512.jpg)
![ハーレーダビッドソン|ローライダーST|RTBモーターサイクルカスタム|スペック表|[ハーレーカスタム試乗] ローライダーST 129:全方位に妥協なし! 完全無欠のクラブスタイル](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/09/HarleyDavidson_LowRider-ST-129_RTB-Motorcycle-Custom_table.jpg)



































