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これまでも、ワイセコ/JEピストン/アキュラライトなどさまざまなピストンメーカーに特注し、機能的なオリジナルピストンをリリースしてきたサンダンス。このたび、イギリスのオメガに金型から製作依頼した、超高品質な105mmボアハーレー用鍛造ピストン「サンダンス×オメガ T‐SPECピストン」をリリースする運びとなった(TC用/M8用)。他にも秩父のバイク弁当大滝食堂とコラボするなど、話題に事欠かない。
●文/写真:ウィズハーレー編集部 ●外部リンク:サンダンス エンタープライズ
究極のクオリティを誇るサンダンス×英国オメガ社T‐SPECピストンTC&M8用
「オメガ」は、エンジニアリング業界では多く支持されている存在で、バイクの世界ではブリッテンV1000のピストンを生産し、ドゥカティのレーサーや最高峰機種パニガーレにも採用される。4輪でもフェラーリ・マラネロのピストンなどに採用されていることで知られている。
オメガがいかに高品質であるかを簡単に説明すると、まず挙げられるのが、一般的な鍛造ピストンとの製造工程の違いだ。通常、鍛造ピストンは200トン程度の圧力を数秒かけ、文字どおり“鍛”=金属を赤熱させ、打ち叩いて質を良くすることで造られる製法だが、対するオメガは、600トンの圧力を1分ほどかけて圧縮した後に、やや冷却させてから取り外し、製品化されていく。
つまり、アルミの密度が高く強度も高いということだが、ゆえに強度を必要としない箇所はかなりの肉抜き加工が可能ため、軽量に貢献。その上で、他の追従を許さない高強度を誇るものとなっている。
ピストン裏側を見ると分かるとおり、形状は最新のF-1マシンでは常識になっているクロスリブドスリッパーを彷彿とさせるもので、いわばセミクロスリブドスリッパーといえるデザインを採用。究極の強度と軽量化を両立するもので、サンダンス絶対の自信作といっても過言ではないクオリティに仕上げられている。
ピストンボアは105mmの2000ccクラス用ピストンとなるが、上面は独自のディッシュ&ドーム型を形成し、適切な圧縮比を実現。日本のガソリンのオクタン価事情と圧縮比の問題については、サンダンス公式ホームページのブログに綴られている通り。サンダンス×オメガ TSPECピストンは、M8ではやや大きいボアだが、ノーマルシリンダーでOK。TCの場合はS&Sシリンダーで対応する。日本のストリートで、絶対的な性能とハーレーらしい鼓動感溢れるテイストを実現でき、高い耐久性が約束される唯一の製品と言える。販売価格は前後セットで8万円程度になる予定だ。
スプリンガーフォークの泣き所を解消。TRAK TEKスプリンガー用ダンパー開発中
多くのソフテイル系スプリンガーフォーク機種のユーザーが、ネックベアリングとレースの段付き問題で、その修理&部品交換コストに泣かされてきました。またダンパーからオイル漏れを起こした際にも、リペア品がなく、以前社外品で販売されていた商品はノーマルよりかなり固く、さらにネックにダメージを与えていました。
そんなトラブルに悩むユーザーから相談を受け、改善に取り組んでテスト中の「TRAK TEKダンパー」。
ノーマルまたは社外品のオイルロック状態に対し、さまざまなオイル粘度をテスト。
また沈みと戻りのバランスも厳しくセッティング。スプリンガーでも、しっかりと路面の凹凸に追従するしなやかな動きと、適切な減衰によって、ベアリングのダメージが従来品の数倍も長寿命となるというデータを得るに至った。維持費の大幅なコストダウンになる!
スプリンガーフォークのボトムロッカーの比率から計算し、適切な減衰比をダンパーに備えれば、テレスコピックフォークのような動きを与えることができるのではと考え、今回の新製品を新たに設計。長年パートナーシップを結ぶカヤバ社に特注した。
2023年12月時点で、セッティングの異なる数種のダンパーをモニターユーザーの車両に装着し、試作テストを敢行中。一連のTRAK TEKシリーズ同様に“コシのある柔らかさ”を獲得している。
フィニッシュは旧車的な半艶の黒仕上げだが、性能は最先端というサンダンスらしいアプローチ。旧車スプリンガー用も同時に開発中。マニアにとってはリリースが待ち遠しい! 開発の経緯など詳細は、サンダンス公式ホームページのブログでもじっくり読める。
テストしたモニターユーザーは、「とても素晴らしい動きで、テレスコに引けを取らない」とコメント。路面の凹凸や衝撃を素早くいなし、動く“サスペンションのピッチングスピード”が走行時の安定に繋がることを、サンダンスではひとつの解答としてすでに導き出しているが、それはスプリンガーフォークでも変わらない。
スポーツスタータンク!? 秩父のバイク弁当にサンダンスバージョン登場
ガソリンタンクの形をした弁当箱で、ライダーらから「フルスロットルに美味い!」と人気を博す「バイク弁当」に、世界的なH-Dテクニカル・ショップとして知られるサンダンスとのコラボバージョンが加わり、ファンらを歓喜させている。
バイク弁当は、2013年に埼玉秩父の大滝食堂で誕生し、コロナ禍で席と席の間にスペースを取ることが必要になったこともあり、店舗が手狭になったため、2021年の「小鹿野バイクの森」再開に合わせて、秩父小鹿野町に移転。もちろん店主はバイク好きで、モリワキやヨシムラなどレーシングコンストラクターや、『湘南爆走族』や『キリン』などバイク作品とコラボレーションした弁当箱がこれまでも用意され、ツーリングライダーたちから好評を得てきた。
ロードレースや鈴鹿8時間耐久レースといえば、1998年にハーレーで参戦したサンダンスも欠かせない。ヨシムラやモリワキと並び、白羽の矢が立った。2023年12月17日をもって小鹿野町での営業は一旦終了し、2024年3月中旬に、新たな場所である「道の駅 龍勢会館(埼玉県秩父市吉田久長32)」にオープンすることが決まった。
オープン日時などの最新情報はホームページで確認を。
金型から作り上げたサンダンスバージョン。内容は豚のから揚げ弁当で、並盛を「ノーマル」、ごはん大盛りを「ボアアップ」などとバイク用語で注文するのも楽しい。店内でいただくこともでき、味噌汁が無料サービスされる。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
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