
ハーレーダビッドソンの2023年モデルをまるごと紹介。今回レポートするのは、スポーツスターSとパンアメリカ1250スペシャルの2機種だ。
●文:ウィズハーレー編集部(青木タカオ)●外部リンク:ハーレーダビッドソンジャパン
スポーツスターS|水冷60度Vツインは可変バルブ機構やツインスパークを採用
フロントセクションとミッドフレーム&シートレールが分割する最新式のフレームレス構造としたシャーシに、レボリューションマックスTとネーミングされるDOHC4バルブ水冷60度Vツインエンジンを搭載。160mmのワイドタイヤを履くフロントエンドは太くたくましく、倒立式フロントフォーク/ブレンボ製モノブロック4ピストンラジアルマウントキャリパー/320mmフローティングローターという豪華な足まわりだ。
エンジンにはチョコレートサテン仕上げの軽量マグネシウム製のエンジンカバーが施され、見た目にもボリューミー。専用のピストンや吸気系の形状変更などで、発進時の素速い加速と中速域での力強い走りを実現する。メーターは4インチ丸型TFTスクリーンで、スマートフォンなどをブルートゥース接続し、ヘッドセットを用いれば音楽も聴ける。操作は左右ハンドルに備わるコントロールボタンで直感的にでき、クルーズコントロールやグリップヒーターも標準装備した。
NEW COLOR グレーヘイズ 252万7800円
ホワイトサンドパール252万7800円■2023年式ではカラーバリエーションを刷新。ミッドナイトクリムゾン/ストーンウォッシュホワイトパールがなくなり、ホワイトサンドパール/グレーヘイズ/ブライトビリヤードブルーが登場。ビビッドブラックをベーシックに全4色とした。
パンアメリカ1250スペシャル|ダートでの走破性を考慮した高いトラクション性能
レボリューションマックスはエンジン前後長の短縮に有効な60度Vツインとし、デュアルダウンドラフトのスロットルボディやツインスパークを採用。
30度位相のオフセットクランクピンで、点火間隔を90度Vツインと同じに。オフロードでもトラクションに優れる出力特性を獲得した。DOHC4バルブのシリンダーヘッドに、吸気/排気で独立した可変バルブタイミング機構(VVT)を備え、広いパワーバンドを実現。バルブ駆動部には、油圧式ラッシュアジャスターとローラーフィンガーバルブが組み込まれ、アルミ鍛造ピストンの底面にはオイル冷却ジェットが向けられる。エンジン自体が剛性メンバーとなるフロントフレーム技術も用いられ、軽量化と高剛性な車体を見事に両立。アシストスリッパークラッチが搭載されるほか、2軸バランサーで微振動を打ち消すなど最新技術が投入されている。ファイナルドライブはチェーン式で、スイングアームも専用設計だ。
NEW COLOR インダストリアルイエロー×ホワイトサンド326万4800円
スペシャルには減衰力を自動コントロールしたり、ライダーや荷物の重量を感知し、リヤのプリロードを自動調整するSHOWAセミアクティブサスペンションシステムを搭載。停車時にシート高を低くし、走行中は最適な車高に自動切り替えするアダプティブライドハイト(ARH)も備え、ローポジションでは830mmの低シート高を実現する。2023年式ではグレーヘイズ/インダストリアルイエロー×ホワイトサンドのニューカラーが登場した。
他社のアドベンチャーモデルとは一線を画す、迫力あるフロントマスクを持ち、見るからに質実剛健。フロント19 /リヤ17インチの足まわりには、191mmのストローク量を持つ前後サスペンションや、ラジアルマウントモノブロック4ピストンキャリパーに320mmディスクを組み合わせたフロントブレーキがセットされ、最低地上高210mmを確保。
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
ハーレーダビッドソン専門誌『ウィズハーレー』のお買い求めはこちら↓
あなたにおすすめの関連記事
バイク好きなら誰でも参加できる ハーレーダビッドソン創業120周年、さらにハーレーオーナーズ グループ(H.O.G.)設立40周年となる2023年、H.O.G.オフィシャルイベントが、より盛大に、誰で[…]
宜野湾市から那覇空港のすぐ近くへと移転 テープカットの後、モトギャルソン沖縄の赤嶺毅代表取締役は、「1999年に(宜野湾市)大山でオープンして以来23年。ハーレーダビッドソンの創業120周年という節目[…]
別々の趣味も持ちながら、ハーレーを楽しむ Tさんのご家族は4人。ご夫婦と長男長女という構成である。今回の取材で待ち合わせをした山梨県のハーレーショップ「マイパフォーマンス」店頭には、娘さんも一緒に遊び[…]
ナイトスタースペシャル:オールマイティさで“パパサン”後継へ! 見た目の通り軽快感があり、アグレッシブな走りを堪能できる。その一方で、車体は絶えず安定したまま落ち着いて動く。フロント19インチらしいお[…]
ナイトスター|スポーツ性能を向上し、より俊敏に! 女性にも扱いやすく、小柄なライダーにも安心して乗れると好評のナイトスターを、トライジャがよりスポーティーにカスタマイズ! 人気の般若バーがビキニカウル[…]
人気記事ランキング(全体)
実は大型二輪の408cc! 初代はコンチハンのみで37馬力 ご存じ初代モデルは全車408ccのために発売翌年に導入された中型免許では乗車不可。そのため’90年代前半頃まで中古市場で398cc版の方が人[…]
エアインパクトレンチ:手のひらに収まるサイズで500Nmを発揮。狭い場所で活躍する力自慢 ガレージにエアコンプレッサーを導入したら、まず揃えておきたいのがエアブローガンとエアゲージ、そしてインパクトレ[…]
カワサキの新世代モビリティが大阪万博で公開 2025年日本国際博覧会、通称「大阪万博」のカワサキブースで、未来のオフロードビークル「CORLEO(コルレオ)」が注目を集めている。バイクのように乗車する[…]
2ストエンジンの新時代を切り開いた名車 1980年代中頃、スズキのガンマ、ホンダのNSと、高性能レプリカが矢継ぎ早に出揃い、大ヒットを記録していた。 この潮流をみたヤマハはRZ250Rにカウルを装着し[…]
筑波サーキットにH-D Xたちが集合 H-D Xでのサーキット走行をおすすめしたい。X350はあきらかにXR750をモチーフとしたデザイン。「スポーツライディングを楽しんでほしい」というメーカーからの[…]
最新の投稿記事(全体)
公道モデルにも持ち込まれた「ホンダとヤマハの争い」 1980年代中頃、ホンダNS250Rはヒットしたが、ヤマハTZRの人気は爆発的で、SPレースがTZRのワンメイク状態になるほどだった。 しかしホンダ[…]
全日本、そしてMotoGPライダーとの違いとは 前回は鈴鹿8耐のお話をしましたが、先日、鈴鹿サーキットで行われた鈴鹿サンデーロードレース第1戦に顔を出してきました。このレースは、鈴鹿8耐の参戦権を懸け[…]
シュアラスターの「バイク洗車図鑑」 バイクが違えば洗い方も変わる! 車種別の洗車情報をお届けするシュアラスターの「バイク洗車図鑑」、今回は大ヒット街道まっしぐら、女性人気も高いホンダ「レブル250(S[…]
どの製品を選択するべきかで大いに悩む 少し前に当サイトでお伝えした通り、最近の僕はツーリングで重宝する積載系アイテムとして、タナックスがMOTOFIZZブランドとして販売する、ミニフィールドシートバッ[…]
長島哲太×ダンロップ×CBR1000RR-R、2年目の戦いへ 2025年の全日本ロードレースの第1戦が4月20日にモビリティリゾートもてぎで幕を開けた。 ダンロップタイヤを3年計画でチャンピオンの座に[…]
- 1
- 2