
Q.回転計のレッドゾーンが1万6000rpmからのバイクを買いました。サーキットまで運んでもらい、自分で乗ったら怖くて回せないので、憧れの高回転エンジンのサウンドを聴きたくて、始動してレッドゾーンのギリまでギョーン・ギョーンと空吹かし。そしたらエンジンが壊れると注意を受けました。レッドゾーンは守っているのに、そんなに脆いものなのですか?
●記事提供: ライドハイ編集部
エンジンが暖まってからスロットルを捻ろう!
A.エンジンが始動してすぐ、まだ冷えている段階では、エンジンオイルが各部に行き渡っていない状態。そんなときにいきなり高回転まで回すと、あちこちに引っ掻き傷をつくるかも知れません。それにレッドゾーン手前でも、空吹かしだと無負荷でレスポンスに勢いがあり、バルブがピストンに当たるかも知れません。
ですがレースシーンを観ていると、マシンのエンジン始動後にギャオン・ギャオンと高回転域でスロットルを開け閉めしてウォーミングアップしているように見えます。
しかし、実はその前に2000rpmとか低い回転を一定にキープしたまま、エンジン全体が暖まるのを待っている時間があるのです。静かなので気がつきにくいですが、メカニックがシリンダーボディなどに手を当てて、暖まっていくのを確かめています。
なぜそのようなもどかしい時間が必要なのでしょうか。
エンジンオイルは、始動直後だとすべての部分を潤滑できません
動いていたエンジンを停止すると、潤滑していたエンジンオイルは高温で液体のような状態のまま、エンジンの下の方へ流れて溜まっています。これが長い時間を経過すると、エンジンの上部にあるバルブ駆動まわりはすっかり乾いた状態になりがちです。
同じようにピストンが上下するシリンダーの筒の中も、同じように乾いた状態に近くなります。そんな状態で、いきなり高回転域まで回したら、数秒後にポンプから勢い良くオイルが圧送されてくるとはいえ、金属が擦れる様々な箇所で傷がつきやすいなどのリスクがあります。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ライドハイ)
後輪を軸に旋回する基本通りに乗れる車体のしなやかさと従順かつ繊細なエンジン特性! 2ストロークエンジン・メーカーではなかったホンダが、’60年代に世界GP完全制覇の後に再挑戦した4ストNR500が思わ[…]
フランスヤマハのチームカラーが全世界で人気に! ヤマハファンならご存じ、フランスの煙草ブランドであるゴロワーズのブルーにペイントしたレーシングマシンやスポーツバイクたち。 その源流はワークスマシンのY[…]
輸出は250cc主体から世界GP制覇で125cc以下でも浸透をはかる! スズキは1965年、2ストローク2気筒のT20で世界進出を果たしていたホンダCB72やヤマハYDS2に続き、量産スポーツ初の6速[…]
前バンクはクランクリードバルブ、後バンクにピストンリードバルブの異なるエンジンを連結! ヤマハは1984年、2ストロークのレプリカの頂点、RZシリーズのフラッグシップとしてRZV500Rをリリースした[…]
フルレプリカのフォルムが遂にリッタークラスへ及びヤマハもラインナップ! 1980年代後半になると、スポーツバイクがレプリカとカテゴリーで区別されるほど、レーシングマシン直系にまでエスカレートしてきた中[…]
最新の関連記事(ビギナー/初心者)
いまや攻めにも安全にも効く! かつてはABS(アンチロックブレーキシステム)といえば「安全装備」、トラクションコントロールといえば「スポーツ装備」というイメージを持っただろう。もちろん概念的にはその通[…]
「マスダンパー」って知ってる? バイクに乗っていると、エンジンや路面から細かい振動がハンドルやステップに伝わってきます。その振動を“重り”の力で抑え込むパーツが、いわゆるマスダンパー(mass dam[…]
[A] 前後左右のピッチングの動きを最小限に抑えられるからです たしかに最新のスーパースポーツは、エンジン下から斜め横へサイレンサーが顔を出すスタイルが主流になっていますよネ。 20年ほど前はシートカ[…]
元々はブレーキ液の飛散を防ぐため フロントブレーキのマスターシリンダーのカップに巻いている、タオル地の“リストバンド”みたいなカバー。1980年代後半にレプリカモデルにフルードカップ別体式のマスターシ[…]
足着きがいい! クルーザーは上半身が直立したライディングポジションのものが主流で、シート高は700mmを切るケースも。アドベンチャーモデルでは片足ツンツンでも、クルーザーなら両足がカカトまでベタ付きと[…]
人気記事ランキング(全体)
最強のコスパ防寒着か? 進化した「GIGA PUFF」 まず注目したいのが、「GIGA PUFF フュージョンダウンフーディ」だ。価格は驚異の4900円。このフーディの肝は、中わたの量にある。従来製品[…]
ウインカーと統合したDRLがイカス! X-ADVは2017年モデルとして初登場し、アドベンチャーモデルとスクーターのハイブリッドという新しいコンセプトで瞬く間に人気モデルになった、ホンダ独自の大型バイ[…]
上旬発売:アライ アストロGXオルロイ アライヘルメットからは、ツーリングユースに特化したフルフェイス「アストロGX」のニューグラフィック「ORLOJ(オルロイ)」が12月上旬に登場する。この独特なネ[…]
「天然のエアコン」が汗冷えを防ぐ 厚着をしてバイクで走り出し、休憩がてら道の駅やコンビニに入った瞬間、暖房の熱気で生じる汗の不快感。そして再び走り出した直後、その汗が冷えて体温を奪っていく不安。ライダ[…]
新型「ニンジャZX-10R」は国内導入は2026年夏か まずは欧州と北米で発表されたスーパースポーツの旗艦、新型「ニンジャZX-10R/RR」の話題だ。 最大の特徴は、フロントカウルに設けられた大型の[…]
最新の投稿記事(全体)
50ccクラスは16歳から取得可能な“原付免許”で運転できるほか、普通自動車免許でもOK バイクを運転するための免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大[…]
TZの技術を転用しながら独創的な思想を随所に注入 伝統の2サイクルパラレルツインという構成を維持しつつも、数多くの新技術を導入したRZ。中でも最もインパクトが大きかったのは、市販レーサーTZを踏襲する[…]
バイク置き場を有効活用できる。掛けてから移動できるリアスタンド バイクとの接点は、スイングアーム下から支える付属のL形アタッチメントか、スイングアームに取り付けたスプールに引っかける別売りのV形アダプ[…]
2025年の総括と2026年の挑戦 KWTは2025年シーズン、最終戦を”世界タイトル獲得の可能性を残した状態”で迎えるまでに成長しました。 惜しくもランキング4位で終えましたが、Kawasakiで世[…]
「着る換気扇」サーキュレーターメッシュ 今回紹介するのは、2025年9月の発売からわずか2ヶ月半で累計3万枚を突破したという「サーキュレーターシリーズ」だ。最大の特長は、裏地に採用された「サーキュレー[…]
- 1
- 2





































