
絶滅危惧種と呼ばれて久しい2サイクルエンジンだが、昭和/平成でも混合ガソリンエンジンを搭載していたイタリアのベスパ。久しぶりのエンジン始動前に、オイル関連のメンテナンスを先行実施。サンデーメカニックがリピーターとなって、使用前後の違いがクチコミで広がり注目されているエンジンオイル添加剤「スーパーゾイル」を使って、ギヤオイルを交換してみた。
●文/写真:モトメカニック編集部 ●外部リンク:パパコーポレーション
今回オイル交換で使用したスーパーゾイルシリーズ
【セミシンセティックゾイル10W-40 1000ml】2サイクルエンジンのギヤオイルには、メーカーごとにオイル指定があるが、基本的には4サイクル用エンジンオイルを利用することができる。ここでは半合成油として開発されたスーパーゾイル成分入りのセミシンセティックゾイルを利用した。ベスパの湿式多板式クラッチには4サイクルエンジンオイルの相性が良い。●価格:3850円
【スーパーゾイルスプレー】ゾイル成分を配合したスプレーオイルタイプの製品。使いやすさが好評で、エンジンの組み立て時は摺動部への吹き付けや即座に潤滑したい箇所にスプレーできる。車載のシートカウル内にも入れやすい小型サイズを携帯すれば、気になる時に即座に使える!!●価格:1078円(80ml)/2420円(280ml)
ベスパ200ラリーのギヤオイル交換作業開始
クランクシャフトエンドに送風機ファンのような部品が付き、カバードエンジン内に冷却風を強制的に通過させることで、エンジン冷却を積極的に行うシステムの空冷ベスパ。
エンジンの底に小さなドレンボルトがある。ボルトを緩めてギヤオイルを排出。長年乗っていなかったギヤオイルは、グリスのようになってポタッと落ちてくることも…。
どんなエンジンでも、ドレンボルトを外してオイルを排出し始めたら、オイルを注ぎ入れるキャップやフィラーを開放して通気を高め、可能なかぎり古いギヤオイルを抜き取る。
ギヤオイルがほぼ抜けたら、スパークプラグを外してキックアームを数回作動させ、ミッション系を作動させることで、スムーズにギヤオイルを排出しよう。
ドレンボルトのガスケットは、昔ながらのベークライトタイプだった。今回は手元にあったアルミ製ガスケットに交換した。ギヤオイルの排出後に締め付け復元。
排出したギヤオイル量はごくわずかだった。エンジンの下にはオイル漏れしていた様子がないので、ギヤオイルの量は少量だ。腐ったガソリン臭がするときには要注意!!
オイルフィラーボルトはオイルレベルボルトでもあるようだ。注入したオイルが溢れ出たら、その溢れが終わるまで待ち、その後、ボルトを締め付けるのが手順となる。
100mlのシリンジを利用したが、フィラーボルトが細いので、普通のオイルジョッキではギヤオイルの注入は不可能。2回目の途中で溢れ出したので、170~180mlの容量だった。
説明が前後するが、スパークプラグを取り外したタイミングでプラグ穴からスーパーゾイルスプレーを吹き付けることで、シリンダー内壁をケアすることができる。
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