
●文/写真:モトメカニック編集部 ●外部リンク:山下工業研究所
差込角1/2インチの12ポイントソケットで最大32mmのボルトナットに対応
ソケット差込角1/2インチのソケットレンチは、ボルトナットが大きく締め付けトルクも強い。エンジンや足まわりにはガッチリした作りが頼りになる。1/2サイズは必要に応じて単品で購入しているというサンメカも多いが、セット品がひとつあれば何かと重宝する。
【コーケン ソケットセット 4250M】●税抜希望小売価格:3万1000円
24歯のラチェットハンドルを軸に、10~32mmまで13サイズの12角ソケット/エクステンションバー/ユニバーサルジョイント/T型スライドハンドルをメタルケースに収納したセット工具。差込角1/2インチのラチェットハンドルは必然的にサイズが大きくなるが、グリップ内部を中空構造とすることで軽量化を実現。ソケットサイズが同じなら3/8も1/2も外径はほぼ同じ(左写真)というのも、ソケットレンチ専門メーカーのコーケンならでは。
メタルケースから取り出しても映える2トーンウレタントレイがオシャレ
コンパクトさにこだわりながらソケットレンチの基本性能を徹底的に追究したZ-EALのセット工具。見た目が取り立てて華美なわけではないが、スリムで全長が短いソケットや、ラチェットハンドルやエクステンションバーの差込部のフィット感の高さは抜群。
【コーケン Z-EAL ソケットセット 3286Z】ラチェットハンドル/スピンナハンドル/3サイズのエクステンションバー/ユニバーサルジョイント/クイックスピンナー/7~22mmの14個のソケットをまとめたセット。Z-EALの魅力が伝わるアイテムだ。●税抜希望小売価格:3万6900円
14mmと17mmソケット、全長125mmのエクステンションバーの比較でも、手前のZ-EALと後方の汎用品ではフォルムがまったく異なる。特にソケットの全長は、狭い隙間での使い勝手にこだわったZ-EALが圧倒的に短いのが一目瞭然だ。
セット内容が豊富なので、作業内容に応じた組み合わせが可能。メタルケース入りの3286Zセットのツールトレイは、工具の有無を識別しやすい2トーンで、ツールキャビネットの引き出しに移しても使いやすい。
日常使いで重宝する差込角1/4インチと3/8インチの混成セット
一般的な作業で使い勝手の良い3/8シリーズと、狭い場所で重宝する1/4シリーズを合わせた、お得で欲張りなセット。1/4はラチェットハンドルに加えてスピンタイプ(ドライバー)ハンドルがあるのがポイント。これと3/8のT型スライドハンドルは、早回し作業で強みを発揮する。
【コーケン ソケットセット2260M】●税抜希望小売価格:3万5700円
1/4サイズのソケットは4~12mmの8個セット、3/8は8~21mm の10個セットで、8/10/12mmはどちらにも含まれる。このダブりは無駄なようにも感じるが、ラチェットハンドルのヘッドサイズの違いによって得意な作業が異なるため、双方に必要なのだ。空転トルクが軽いコーケン製ラチェットハンドルは、ボルトナットが緩んだ状態でもラチェット動作が機能するが、締め付けトルクが小さい8mm頭のボルトナットでは、スピンタイプハンドルが活躍する場面も多い。
スピンタイプハンドルとラチェットハンドルが使える充実のビットセット
プラス/マイナス/ヘックス/トルクスビットと、差込角1/4インチの2種類のハンドルをまとめたセット。スピンタイプハンドルは上の2260Mセットと同じだが、ラチェットハンドルは全長75mmのショートタイプの2753PSとなる。狭い場所でラチェットが使えるのは快感だ。
【コーケン ソケットセット 2276】プラスビットは1/2/3、マイナスビットは4/5/6、ヘックスビットは3/4/5/6mm、トルクスビットはT10/15/20/25/27/30の計16個組み。150mmのスピンタイプハンドルに対して、ラチェットハンドルの短さが際立つ。●税抜希望小売価格:1万8600円
ハンドルとビットはビットホルダーを介して組み合わせる。このホルダーはボールとリングでビットをロックするので、ビットがボルト側に残って置き忘れる心配が少ない。スピンタイプハンドルのグリップは滑りにくく、トルクを確実に伝達できる。
ロングタイプのスピンナハンドルは固着ボルトを緩めるのに最適
なぜここに単品のスピンナハンドルが? と思うかもしれないが、ガレージにツールキャビネットがあれば手持ちの工具箱には入らない大きな工具も所有できる。このハンドルは差込角1/2インチのコーケン製最長の全長600mmで、固着したボルトナットを緩める際に役立つのだ。
【コーケン スピンナハンドル(ロング) 4768N-600】●税抜希望小売価格:7100円
全長が長ければソケットに加わるトルクも大きくなるので、絶版車や旧車のガチガチに締まったボルトも緩めやすくなる。軸が長いぶん、インパクトレンチよりトルクが感じやすいのが利点だが、オーバートルクになりやすいので扱いには注意が必要だ。
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。
バイクいじりの専門誌『モトメカニック』のお買い求めはこちら↓
あなたにおすすめの関連記事
メンテの頼りになるNTBの規格部品 使い勝手の良さと頑丈さを両立し、1億台を超える膨大な台数が160を超える国と地域に行き渡っているホンダスーパーカブ。実用車に必要な機能/性能/長年に渡って変わらぬデ[…]
友人に手伝ってもらいつつ、エンジンを乗せ換えました。その代価としてC50のエンジンは貰われていきました。もう後戻りはできません… このカブラを入手したのは2021年の11月。ヤフオクで発見し、気持ちが[…]
手軽に使えるサビキラープロ。ヤレ感を生かした絶版車ケアに最適 バイクユーザーにとって、サビとの対決は永遠のテーマ。特に交換用部品が簡単に手に入らない絶版車には常に悩みのタネとなる。 ケミカルやサンドブ[…]
ケーブルレイアウトが変な感じ!? だったら修正 このカワサキ バリオス、モトメカニック編集部ガレージにやって来るかなり前、メーターギヤが壊れて交換した際に、適合する純正部品ではなく、おそらく適合外モデ[…]
3年ぶりの開催で過去最高の参加者を記録 2004年に第1回が開催されて以降、’80年代のバイクにこだわるライダーから圧倒的な支持を受けて開催されてきた「80’sミーティング」。CB750フォアやZなど[…]
最新の関連記事(工具)
ある日チョークが折れてた エンジン始動でチョークを引っ張ったらいきなり「スポッ」と抜けた。何事かと思ったら・・・折れてたんですよ、チョークケーブルのアウターが。 アクセルやクラッチ、スロットルやチョー[…]
レストアでのつまづきはそこかしこに 古いバイクをレストアしていると意外なところでつまずいたりするものですが、今回引っかかったのが8インチのチューブタイヤの「リムバンド」。 こちらのホイール、別にリムバ[…]
ヤフオクで入手したバイクのフレーム。ネジ穴に折れたボルトが詰まってた!? ヤフーオークションでとあるバイクのフレームを買ったところから話が始まります。 フレーム曲がりや大きな傷もなく、塗装面も小傷があ[…]
エンジンオイルにとって過酷な時期 オイル交換のタイミングって、地味に悩みますよね。「走行距離3000km~5000kmで交換が目安」とか「半年ごとに交換を!」なんて、よく聞くけれど、あくまでそれは“目[…]
なぜ「モンキーレンチ」って呼ぶのでしょうか? そういえば、筆者が幼いころに一番最初の覚えた工具の名前でもあります。最初は「なんでモンキーっていうの?」って親に聞いたけども「昔から決まっていることなんだ[…]
最新の関連記事(メンテナンス&レストア)
バイク エンジン かからない原因を症状別に解説 さあ、ツーリングに出かけよう! 荷物をシートにくくりつけ、ヘルメットとグローブを装着してキーをシリンダーに差し、セルスイッチをプッシュ……え、エンジンが[…]
バイクのパンク修理を自分でやるときに知っておきたい基本知識 どんなに注意して走っていても、路面の釘やネジなどを拾ってパンクすることは少なくありません。とくにバイクは路肩を走行する場合も多く、路肩には車[…]
シュアラスターの「バイク洗車図鑑」 バイクが違えば洗い方も変わる! 車種別の洗車情報をお届けするシュアラスターの「バイク洗車図鑑」、今回は2025年4月に発売されたばかり、ヤマハの新型「YZF-R25[…]
バイクオイル交換とは? エンジンオイルの役割 バイクのオイル交換とは、エンジン内部の潤滑や冷却、清浄などを担うエンジンオイルを新しいものに入れ替える作業です。 エンジン(内燃機)内部は精密パーツが高速[…]
あったよね~ガンスパーク! 「ガンスパーク」ってありましたね~。覚えてるだけじゃなくて、実際に使ってみたという方も多いのではないでしょうか。1980年代後半~1990年代前半は、どのバイク雑誌を開いて[…]
人気記事ランキング(全体)
フリーズテック史上最高の冷感「氷撃α」シリーズ フリーズテックから登場した「氷撃α」長袖クルーネック冷感シャツは、シリーズ史上最高の冷感性能を誇る最新モデルです。生地表面に特殊な冷感プリント加工を施す[…]
ヘルメット装着で手軽に使えるバイク専用ドラレコ 「MiVue MP30Gps」は、バイクヘルメットに直接取り付けられるドライブレコーダー。これまでの車体取り付け型と違い、視界や操作性を損なわずに取り付[…]
ホンダCB1000F SE コンセプトの姿はこれだ! 7月11日、ホンダは鈴鹿8耐会場内のホンダブースにて、CB1000F SE コンセプトを世界初披露すると突如宣言した。 同リリースでは真横からのシ[…]
空冷四発の最終形態……CB-F最後の1年を飾る1100F[1983年] 多くのライダーが憧れる究極のフラッグシップであるCB1100Rの技術をフィードバックした、CB-Fシリーズの最終形態。 エンジン[…]
4つの冷却プレート&ペルチェ素子で最強の冷却力を実現 「ペルチェベスト」は、業界最先端の半導体冷却技術を採用し、前後4か所に冷却プレートを搭載した新発想の冷却ウェアです。小型冷蔵庫にも使われるペルチェ[…]
最新の投稿記事(全体)
【TESTER:青木タカオ】片岡義男小説で魅了されて以来、W1SAを25年間にわたって2台乗り継ぐバイク業界きってのWフリーク。 世界市場へ挑戦した当時最高の運動性能が魅力 前後に光る太鼓ウインカー、[…]
市販車とは異なる巨摩 郡の魂 CB750F 漫画『バリバリ伝説』を知る者ならば、主人公・巨摩 郡(こま ぐん)の愛機といえば、即座にあのホンダCB750Fを思い浮かべることだろう。当時のバイクブーム真[…]
街乗りで乗り比べてみると、R15とR25はどこが違って感じるのか!? 両車とも軽二輪クラスで、“車検がなく、維持しやすくて高速OK!”というキャラクターは一緒なR15とR25。気になるのは155ccと[…]
日本が誇る雄大な自然を体感する一大ツーリングイベント 「日本三霊山ラリー」は、古来より日本の山岳信仰の対象とされてきた富士山、立山、白山という3つの頂を巡る壮大なツーリングイベントだ。石川、富山、静岡[…]
【Honda×ccilu】バイク乗りのための軽量防水シューズ ホンダとシューズブランド「ccilu」がコラボした、バイク乗りのための軽量防水シューズが登場。独自素材「ccilucell」で驚きの軽さと[…]
- 1
- 2