
愛車のメンテナンスで直面する部品交換で、頼れるサードパーティとしてプロメカニックにも信頼されているNTBブランド(丸中洋行)。補修部品や消耗部品を独自に研究製造する同社は、純正同等の性能を持った「規格部品」でライダーをサポートしてくれる。今回モトメカニック編集部に持ち込まれた、明らかに整備不良状態のカワサキ バリオスを修理するにあたって、NTBブランドの部品を使用してみた。
交換パーツに「規格部品」という新たなジャンルを確立
オイル交換からレストアに近い大仕事に至るまで、また実動車/不動車にかかわらず、メンテナンスを行う際は交換パーツが必要になることが大半だ。この時、どんなパーツを選択するかを考えたことはあるだろうか? 迷わず純正部品を選ぶサンデーメカニックもいるだろうし、ネットで見つけた出所不明のパーツに手を出してしまうこともあるかもしれない。
純正か非純正かという二者択一の中に、「規格部品」という新たなジャンルを作り上げたのが、NTBブランドである。完成車メーカーが自社ルートで供給する純正部品は、JIS規格やJASO規格に基づいて製造される。これに対してNTBは、消耗部品や補修部品の研究開発を独自で行い、ISO認証工場において製造した純正同等の性能を持つ部品を「規格部品」と定義している。
NTBブランドを冠したパーツには、オイルフィルター/ブレーキパッド/エアクリーナーエレメントといった消耗品から、スロットル/クラッチなどのケーブル類、バックミラーやウインカー、原付スクーター系にはマフラーやホイールまでラインナップされている。’70年代の絶版車用部品については限定的だが、最近話題となっている’90年代の絶版車向け部品は豊富に揃っている。
NTBブランド公式サイトには、機種別に部品検索ができるNTBオートパーツサーチがあるので、愛車のメンテに使える規格部品を活用してみてはいかがだろうか。
【’92 KAWASAKI ZR250 BALIUS】’90年代絶版車の中でも人気なのが250cc4気筒モデル。車検のない手軽さから乗りっぱなしになることも多く、メンテナンスでNTBパーツが活躍する場面も多い。
メンテナンスをサボると、歯先が剣山のように尖るスプロケット。社外品には安価で販売されているものもあるが、真円度や耐久性を考えれば規格部品のNTBに軍配が上がる。
モディファイで二次減速比を変更することもあるが、通常整備では純正丁数48Tのスチール製がおすすめ。フロントは14T。バリオスのドライブスプロケットは裏表が決まっているので、取り付け方向に要注意。
コントロール性/制動力/耐摩耗性/ローター攻撃性の低さで純正部品を超えるブレーキパッドは、今後のライニングの銅含有規制強化に先がけ、カッパーフリータイプが完成。
BSバッテリーはフランスのブランドで、ヨーロッパ車に純正採用される信頼性の高さが魅力。開放式/メンテナンスフリー式、リチウムイオンがある。
オイルフィルターは国内4メーカー主要タイプのインナータイプとカートリッジタイプをラインナップ。機種によってガスケットも付属するので、別途注文する手間が省ける。
経年劣化に気づきにくいが、新品に交換するとスムーズさに驚くのがケーブル類。安価な海外製品もあるが、NTBのケーブルは金具も含めて純正クオリティ。装着前にケーブルグリスを注入しておけば、潤滑&防錆効果がさらにアップする。
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