
鈴鹿8耐のレースウィーク、絶対的な速さを見せていたYART-YAMAHA。しかしいざレースがスタートしたらTeam HRCの圧倒的な速さと安定性が際立ち、220周という鈴鹿8耐史上最大周回数を記録。Team HRC3連覇、ホンダの鈴鹿8耐優勝30回目、そして高橋巧の最多優勝記録6回、と記録づくめの2024年の鈴鹿8耐となった。
●文:Racing Heroes(駒井俊之) ●写真:水谷たかひと
駒井俊之(こまい・としゆき)/1963年生まれ。バイクレース専門サイト「Racing Heroes」の運営者。撮影から原稿製作まで1人で行う。“バイクレースはヒューマンスポーツ”を信条に、レースの人間ドラマを追いかけている。
蓋を開けてみればホンダワークスが圧巻の強さ。DUCATI Team KAGAYAMAは悔しい4位。
今年の鈴鹿8耐はおそらく過去最高に暑かったと思う。気温は37度近くまで上がり路面温度も60度に迫る。ライダー/チーム、そして観客にとってとても厳しい大会となった。
午前11:30決勝スタート!ホールショットは#37ライターベルガー(BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM)が奪う。2番手#1ニッコロ・カネパ(YART-YAMAHA)、3番手#30 高橋巧(Team HRC)、4番手#12渥美心(YOSHIMURA SERT Motul)の順に1コーナーに進入する。#2水野涼(DUCATI Team KAGAYAMA)はエンジン始動に手間取り9番手と出遅れる。
スプーンカーブで#73國井勇輝(SDG Team HARC-PRO.Honda)が#12渥美をかわして4番手に浮上、最終シケインでは#1カネパが#37ライターベルガーのインを突きトップ浮上、オープニングラップを制する。
#1カネパがトップに立ち逃げにかかるかと思ったが、#30高橋がすぐさま2番手に浮上して背後につけて#1 VS #30のトップ争いとなる。スタートで出遅れた#2水野が2分7秒台という驚異的な速度で一気に追い上げをかけ、#30高橋の背後にピタリとつけた。そして直線の速さを活かして6周目のバックストレートでホンダワークスの高橋をパスするとシケインで#1カネパも料理。一気にトップに浮上する!
するとすかさず#1カネパはデグナーひとつ目で#2水野のインを突く。行き場を失った#2水野はゼブラに乗りその隙に#30高橋が2番手浮上。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
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