1980年代のバイクブームも相まって人気を博したマンガ『バリバリ伝説』(講談社)の主人公は、バイクを愛する高校生の巨摩 郡(こま・ぐん)だ。この主人公と同じ名前をもつ彌榮 郡は、2023年も全日本ロードレース選手権でさらなる高みを目指して参戦。
彌榮 郡(みえ・ぐん)/2006年4月生まれ。鹿児島県鹿屋市出身。4歳からポケバイを始め、ミニバイクからロードレースへ。10歳でポケバイ日本一、11歳でミニバイク全国大会で優勝し、12歳でNGK杯を制し、2020年からIATC(=イデミツ・アジア・タレント・カップ)へ参戦しながら、全日本選手権出場もスタート。タレントカップ最上位は2位、全日本の最上位は4位! 162cm/51kg
●文:KUSHITANI LO
自転車より早くポケバイに乗れた少年
彼の名はミエ・グン。22年4月に16歳になったばかり。この名前と、このマシンのカラーリングといえば――。
「はい、『バリバリ伝説』の大ファンです。僕も若い頃、峠を走ったり、それで散ったり(笑)、レースしたり。それで子どもにこの名前をつけて、4歳からポケバイに乗せたんです」
そう言うのは、グンの父、彌榮淳一さん。漫画の世界は巨摩郡、こちらは彌榮郡。鹿児島鹿屋市から、全日本ロードレースに参戦して、2022年で3シーズン目を迎える親子鷹だ。
では、実際に4歳からポケバイに乗せられたグンは、どう思っていたのだろう。
「4歳の頃ですよね、覚えていますけど、イヤとか嫌いとか楽しいとかっていうより、気が付いたらいつもポケバイがあって、最初は上手く乗れないから、自転車用の補助輪つけて走ってたんですよ(笑)。自転車に乗れるようになるより先にポケバイに乗れてました。始めて1~2年した頃から楽しくなってきた覚えがあります」
グン少年のポケバイ初乗りは、今はもうない地元の小さなサーキット。それから淳一さんは、鹿児島から福岡、北九州の九州エリアはもちろん、関西は近畿スポーツランドやスポーツランド生駒、そして関東はサーキット秋ヶ瀬、榛名モータースポーツランドと、全国を走り回った。
初レースは榛名で。初めてポケバイに触れて2~3か月のレースでデビューウィンを果たし、その後も全国のポケバイレースを走りまくり、当然「鹿児島のグン」の名前は全国区で轟くことになる。
※本記事は“ミリオーレ”が提供したものであり、文責は提供元に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
あなたにおすすめの関連記事
レースウィーク中には見せないリラックスした表情が印象的 いつものレーシングスーツでなく、テキスタイルのイクソンのウエアで登場した中上貴晶選手。世界最高峰のロードレースで戦う身ゆえ、ウエアを着た立ち姿か[…]
尾野弘樹(おの・ひろき)/1992年7月生まれ。奈良県出身。小学生時代にモトクロスを始めてからミニバイクへ。2006年に鈴鹿近畿選手権のチャンピオンになると、07年に全日本デビュー、08~709年に1[…]
亀井雄大(かめい・ゆうだい)/1996年4月16日生まれ。神奈川県出身。7歳からポケバイに乗り始め、中学生から本格的にロードレースデビュー。14歳で筑波ロードレース選手権ランキング4位になったのをはじ[…]
濱原颯道(はまはら・そうどう)/1995年1月17日生まれ。神奈川県出身。ロードレースやスーパーモタードで活躍。2022年は全日本ロードレース選手権JSB1000クラスにHonda Dream RT […]
クシタニが25年ぶりにオフロード&アドベンチャーの本格ウエアの開発に着手 以前、ホールショットというブランド名でオフロードウエアを展開していたクシタニが、25年ぶりにオフロードウエアの開発をスタート。[…]
最新の記事
- 【速報】白バイ仕様きた! ホンダが「NT1100ポリス」を世界初公開、北米と欧州向けだが日本仕様もある?
- エンジン/電子制御デバイスが進化! ’25ムルティストラーダV4発表
- 世界GP王者・原田哲也のバイクトーク Vol.129「25歳とタイトルを争った43歳・中須賀克行の凄さ」
- 新エンジン搭載! トラのミドルアドベンチャーTigerSport800に’25モデルが登場
- 1リッターで3000km走る省燃費競技 ホンダ エコマイレッジチャレンジ「カーボンニュートラル燃料クラス」新設! 参戦者に話を聞いてみた