
●記事提供:モーサイ
クルマの世界では「並列」表記はほぼ見かけない
カタログやメーカーwebサイトでバイクのスペックを眺めていると、エンジン種類や形式の表記で「直列」や「並列」という文字を見かける。いずれもエンジンブロックにおけるピストンの配置を示す用語であり、じつは「直列、「並列」ともピストンが一直線に並んでいるという意味で、結論から言ってしまえば、どちらも同じエンジン種類を示している。
実際、国産の二輪メーカーでいうと、ホンダ・ヤマハ・スズキが「直列」、カワサキのみが「並列」の表記を使っている。また、四輪においては「並列◯気筒」という表記を使うメーカーやメディアはほとんどなく、「直列」表記が多数派となっている。
国産二輪メーカーの場合、カワサキ以外は「直列」表記
たとえば、ホンダ CB1300スーパーフォアのエンジンについて公式的には『水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒』と表記されている。
一方、カワサキのZ900RSではエンジン種類を『水冷4ストローク並列4気筒』と記している。
この2台、見ればわかるように〈ピストンが一直線に並んだ4気筒エンジン〉を進行方向に対して横向きに積むというオーソドックスな設計となっている。つまり、同じエンジン形式について呼び方が異なっていると捉えることができる。
ホンダ CB1300スーパーフォア:ホンダによる「エンジン種類」の表記は『水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒』
カワサキ Z900RS:カワサキによる「エンジン種類」の表記は『水冷4ストローク並列4気筒』。カム・バルブについては「弁方式」の項目で『DOHC4バルブ』と説明される
ちなみに、2気筒エンジンでは「並列」として区別するという意見もあるようだが、ヤマハの公式webサイトではYZF-R7のエンジンを『直列2気筒』と表記している。調べた限りにおいて、直列と並列の表記が混在しているメーカーはないようだ。
なぜ、このような違いが生まれたのだろうか。
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