ブレーキフルード劣化の原因は? 劣化の確認方法と簡単な交換方法も解説!!【DIY整備のギモン】

あなたの愛車のブレーキフルード、ちゃんと定期的に交換してますか? ブレーキフルードは、レバーを握ったチカラをキャリパーへと伝えるとても重要な液体です。そんな重要なブレーキフルードが「劣化」することをご存知でしょうか? なぜブレーキフルードが劣化するのか、そして劣化するとどうなってしまうのか?簡単にできる交換方法も含めてシェアしたいと思います~!
●文:[クリエイターチャンネル] DIY道楽テツ
1分でわかる記事ダイジェスト
ブレーキフルード・・・密閉されているのになぜ劣化する?
ブレーキフルードは、マスターシリンダーとキャリパーと、ブレーキホースの中に入っているが、なぜか劣化する。「密閉されているのに劣化?」「ただ圧力を伝えているだけなのに?」とギモンに思うところだが、劣化のメカニズムは、使用環境とブレーキフルード自体の特性にある。
ブレーキフルードを劣化させる要因
ブレーキは高温になるため、ピストンを押している、ブレーキフルードも高熱にさらされる。長い下り坂などを走り終わった後に、ブレーキ周辺を確認してみてほしい。触らなくともわかるほど、熱くなっていることが分かったりする。この熱が劣化の原因のひとつ。
だが、それだけではない。そもそも、リザーバータンクの内部に空気が入っている。そのため、気温差で発生した結露などによって、ほんの微量ながら水分が混入してしまう。これが、劣化のもうひとつの原因だ。
ブレーキフルードが劣化するとどうなるか?
ブレーキフルードに入った水分が状態だったら、ブレーキが高温になると沸騰。なったら泡立ってしまい、ブレーキの圧力が抜けて、ブレーキが「スカスカ」になる。吸湿性により、安定した制動力を発揮することができる。キャリパーやマスターシリンダー内の、金属部分が錆びやすくなり、腐食を発生させる。ブレーキフルード内の水分が増えることで、部品の寿命が縮まってしまう。
フルード交換のタイミングは?
では、どのタイミングでブレーキフルードを交換すれば良いのか。一般的には、2年に一度の交換が推奨されている。だが、色でも判断できる。まず、新品のブレーキフルードは透明で透き通っている。黄色っぽく濁ってきたら、ブレーキフルード劣化のサインだ。
簡単な交換方法! タンクの中身を入れ替えるだけでも効果あり
タンク内のフルードを入れ替えるだけでも、一定の効果がある。シリンジなどで古いフルードを吸い取り、その上から新しいフルードを注ぐだけで、一部の劣化したフルードを排除することができる。
理想は全とっかえ! プロに任せるのが安心
ブレーキライン全体のフルードを交換することで、劣化したフルードを完全にリフレッシュできる。これには、専用の工具や技術が必要なため、信頼できるバイクショップに依頼するのがベスト。安全に楽しいライディングを続けるために、日頃からのメンテナンスを怠らないようにしよう。ブレーキの「おかしいな」は、そのままにしないことが重要だ。
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。
最新の関連記事(メンテナンス&レストア)
シュアラスターの「バイク洗車図鑑」 バイクが違えば洗い方も変わる! 車種別の洗車情報をお届けするシュアラスターの「バイク洗車図鑑」 ストリートでもサーキットでも大活躍する高性能4気筒スーパースポーツ・[…]
ユーザーからのリクエストで開発! ホイールの鉄粉をスプレーひと吹きで溶解 バイク/クルマを問わず、ディスクブレーキでもドラムブレーキでも発生するブレーキダスト。制動時にブレーキローターやブレーキドラム[…]
バイクいじりで手が真っ黒、そんな時どうしてる? バイクいじりにつきものの、手の汚れ。 特に、チェーンのメンテナンスやオイル交換など、油を使った作業となるとタチが悪い。 ニトリル手袋やメカニックグローブ[…]
タイヤの内圧規定ってなんだ? 今シーズン、MotoGPクラスでたびたび話題になっているタイヤの「内圧規定」。MotoGPをTV観戦しているファンの方なら、この言葉を耳にしたことがあるでしょう。 ときに[…]
シュアラスターの「バイク洗車図鑑」 バイクが違えば洗い方も変わる! 車種別の洗車情報をお届けするシュアラスターの「バイク洗車図鑑」、今回はホンダCL250を洗車します。 洗車ポイントは“黒い部分をしっ[…]
最新の関連記事(オイル/ケミカル)
Yoeyang 高圧洗浄機 場所を選ばず使える高圧洗浄機。本体わずか574gの業界最小最軽量(約20×7×18cm)ながら、8MPaの強力な水圧を発揮し、車やバイクの泥汚れや窓の隅など頑固な汚れも簡単[…]
ユーザーからのリクエストで開発! ホイールの鉄粉をスプレーひと吹きで溶解 バイク/クルマを問わず、ディスクブレーキでもドラムブレーキでも発生するブレーキダスト。制動時にブレーキローターやブレーキドラム[…]
赤サビの上から直接塗って黒サビに転換。愛車を守るBAN-ZIのラストロックシステム 【RUSTLOCK(サビ転換下処理剤)サビキラープロ】赤サビの上から直接塗ることで黒サビに変化する転換剤機能と、上塗[…]
ドロ汚れだけではなく油汚れにも効果てきめん。分解前には周囲の汚れ落としが基本 台風被害による河川越水時にエンジン腰下まで水没したカワサキW1‐SA。その後、放置期間がしばらく続いたが、嫁ぎ先が決まった[…]
ガソリンタンク内部は処方前に現状把握から 今回登場するカワサキエリミネーター250は、モトメカニック編集部の友人が所有する車両だ。ガソリンがオーバーフローするため、その相談で編集部ガレージに持ち込まれ[…]
人気記事ランキング(全体)
2ストGPマシン開発を決断、その僅か9ヶ月後にプロトは走り出した! ホンダは1967年に50cc、125cc、250cc、350cc、そして500ccクラスの5クラスでメーカータイトル全制覇の後、FI[…]
PROUDMEN. グルーミングシートクール 16枚入り×3個セット PROUDMEN.のグルーミングシートクールは、横250×縦200mmの大判サイズと保水力約190%のたっぷり液で1枚で全身を拭け[…]
取り付けから録画までスマートすぎるドライブレコーダー ドライブレコーダーを取り付ける際、ネックになるのが電源確保のための配線作業だ。バイクへの取り付けともなると、専門知識や工具、あるいは高めの工賃が必[…]
3つの冷却プレートで最大-25℃を実現 2025年最新モデルの「ペルチェベスト」は、半導体冷却システムを採用し、背中に冷たい缶ジュースを当てたような感覚をわずか1秒で体感できる画期的なウェアです。小型[…]
二輪史に輝く名機「Z1」 いまだ絶大なる人気を誇る「Z1」こと、1972年に発売された900super4。後世のビッグバイクのベンチマークとなる名機は、いかにして世に出たのか──。 1960年代、カワ[…]
最新の投稿記事(全体)
暫定税率を廃止するなら代わりにって…… 与野党が合意して、11月からの廃止を目指すことになったガソリン税の暫定税率。 このコラムでも数回取り上げてきましたが、本来のガソリン税28.7円/Lに25.1円[…]
本格オフロードモデルDT系を原付のちょうど良いサイズでリリース! ヤマハは1968年、250ccの大きな排気量で初のオフロード用2ストローク単気筒エンジンを搭載した画期的なDT1をリリース、以来125[…]
フレームまで変わるモデルチェンジ、かつリヤキャリアを新装備してたったの+6600円 スズキは、グローバルで先行発表されていた新型「アドレス125」の国内導入を正式発表。基本スタイリングは継承しながら、[…]
9月7日(日)に単車神社で年に一度の「例大祭・交通安全祈年祭」 新聞やTV、ネットニュースに触れると、毎日のようにバイク事故の報道を目にします。“ヤング・アット・ハート”かつ賢明な皆さんは、こういった[…]
シュアラスターの「バイク洗車図鑑」 バイクが違えば洗い方も変わる! 車種別の洗車情報をお届けするシュアラスターの「バイク洗車図鑑」 ストリートでもサーキットでも大活躍する高性能4気筒スーパースポーツ・[…]