防御/防水性高く歩きやすい! 南アフリカの医師によるライディングシューズが最高だった[ハイドラ7.5デザートブーツレビュー]

  • 2024/02/24 6:00
  • [CREATOR POST]相京雅行

●文:[クリエイターチャンネル] 相京雅行

どうもアイキョウです。今日はリアットのアドベンチャーハイドラブーツ7.5を紹介したいと思います。

以前にモトクロス用品を扱うウエストウッドMXさんから、エントリーユーザー向けのオフロードブーツをお借りしてレビューしたことがありますが、防御力・防寒性は最高だったものの、歩きにくく操作性もイマイチでした。

それならばとウエストウッドさんが紹介してくれたのが、今回のリアットというメーカーのブーツです。リアットは南アフリカの医師によって作られたブランドで、主力製品はオフロードバイク用品ですが、近年では今回紹介するようなアドベンチャーバイク向けも開発しています。

ハイドラ7.5デザートブーツのディテール

商品名はアドベンチャーハイドラ7.5デザートブーツです。定価は5万9400円。

色はブラックとデザートが、今回はデザートをお借りしました。サイズは7~12ですが、センチでいうと25~30.5cmまで対応しています。

まず今回のブーツはオフロードブーツではなく、アドベンチャーブーツという立ち位置になります。防御力や保温性は高いものの、足に馴染みにくく、スキーブーツのような感覚のオフロードブーツに比べ、アドベンチャーブーツは一般的なブーツとオフロードブーツの中間的な立ち位置で足に馴染みやすく、歩きやすさなども考慮されています。

素材はヌバックレザー

メイン素材はヌバックレザーを採用。牛革の表面をサンドペーパーなどで起毛処理させています。

一般的なヌバックレザーは汚れやシミなどがつきやすい素材ですが、防水処理されているので雨天時も頼りになり、汚れがつきにくく落ちやすいのもポイントです。

更にレザーの内側には耐水性と透湿性を発揮する耐久撥水加工インナーを採用しているとのこと。これは恐らく、レザーの下にゴアテックスのような透湿防水フィルムをサンドしている構造でしょう。耐水圧、透湿性共に数値は20000となっています。

クッション性もしっかりあります

裏地とフィルムの間にはクッションがサンドされていて、足を守りつつ履き心地を良くしています。

防御力の基準としては、CE規格EN13634を取得済み。硬さ、耐衝撃性、耐摩耗性、耐久性、防刃性、丈夫さ、大きさ、靴底の質などを測る試験にクリアした製品にのみ与えられる認証です。

そこには、足首がカバーできているか大きさかどうか、すねあての大きさ、くるぶし保護部の大きさが規定以上かどうか、更に動きやすくするためのシャーリングのサイズが規定以下かどうかが求められます。

靴底の厚さにも規定があり、溝が滑り止め効果に期待できる深さであるかどうかが求められます。これらの基準をクリアしているというだけでも、このブーツの防御力と滑りにくさは保証されているといっていいでしょう。

細かく見ていくと、すねのベルクロ部分はスライドロックシステムを採用しています。ベルクロ同士をかみ合わせた後でもキツクする方向にはスライドするシステムです。

すねと足首のバックルはフィット感の調整が可能です。ベースの黒い部分は剛性が求められるステンレス、先端部分は軽量なアルミが採用されています。

ふくらはぎまで厚手のヌバックレザーで覆われていて、内側にはクッションも入っているので防御力高めですが、更にすねの部分に耐衝撃性プレートを追加。ホームページなどで言及されていませんが、ふくらはぎ内側にも恐らく同じ素材のプレートが採用されています。

足の甲部分にはチェンジガード用にゴムが追加されていますが、つま先周りもゴムで覆われているので寒さ対策にもなります。

ソールはミッドソールとアウトソールの二層にわかれていますが、ミッドソールは柔らかい素材が採用されていて、振動や衝撃を緩和。更に土踏まずのところにはワークブーツなどにも採用されるスチールシャンクを入れることで型崩れと疲労を軽減しています。

アウトソールは恐らくラバー製。ブロックパターンなので滑りやすい路面でもしっかりグリップしそうです。かかと部分にはRIDE&ウォークのロゴも発見しました。バイクの運転と歩きやすさを両立させる性能を意図しているように感じます。

中敷きに関しても踵をサポートするような形が採用されていてクッション性も充分。これなら高機能な中敷きに買い替える必要はなさそうです。

桶にブーツを入れて防水性テスト

手洗い用の桶に足を入れてシャワーで2分間水をかけ続けてみました。当然桶の中には水が溜まってきて水圧がかかり続けますが、2分後に足を見ても濡れていませんでした。

生地自体の耐水圧が高いことは勿論ですが、縫い目もしっかり処理されているので雨中の走行や水たまりに足を突っ込んでも濡れることはなさそうです。

ツーリング先での観光も問題ない歩きやすさ

以前履いたオフロードブーツは、ツーリング先で歩き回るのは難しそうという印象でしたが、アドベンチャーハイドラブーツ7.5は問題なし。ふくらはぎまでサポートされているので、一般的なライディングブーツと比べれば多少歩きにくさはあるものの、主素材が革なので使っているうちに馴染んでいきます。

バイクの操作性も必要十分

ソールが厚く、ふくらはぎまでサポートされているのでペダルの位置調整は覚悟していましたが、意外にも問題なく操作することができました。

これは愛車のCRF250rallyがオフロードバイクで、比較的ステップとペダルの隙間が広めだったことも理由の一つだと思いますが、アドベンチャーハイドラブーツ7.5の足首がしっかり曲がるのも助かりました。

つま先もしっかり曲げられるのでソールの厚みもあって足つきはかなり良くなる印象です。僕のような低身長ライダーにとっては嬉しいポイント。

裏地もレザーのブーツの場合、寒いところに置いておくとかなり冷えてしまいますが、ウレタン系のクッションは冷えないので足を入れた瞬間から「ヒヤッ」とする感じがなく、走行風の冷たさも感じません。

来シーズンに向けて検討していきたい!

20年以上のライダー人生の中で初めてオフロード、アドベンチャーブーツを試しましたが、共通していたのは防寒性に優れているという点。

毎年足先の冷えに悩まされていて「もう電熱しかないか…」と思っていましたが、アドベンチャーブーツならその悩みを解消してくれそうです。

そもそもオフ車乗りなのですぐに検討しても良いわけですが、貧乏性なので一番活躍すると思われる秋冬シーズンに向けて検討していきたい一足です。

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