マッスルバイクちゃんねるがヤングマシンに登場!バイクビギナーを卒業するためのTips満載だ‼
[教習指導員の公道Q&A]バイクの雪道走行は違反になる? 走るための条件は?

●文:[クリエイターチャンネル]ゆっち(マッスルバイクちゃんねる)
知っているようではっきりはわからない人も多いこの疑問。結論から言うと、バイクでの雪道走行は違反になる場合があります。違反点数が加算されることはないものの、反則金を支払う必要があるので、冬でもバイクに乗る方は、違反の対象になる条件をきちんと知っておきましょう。
ちなみに雪道だけではなく、凍結路面を走行した場合も違反の対象になる場合があります。あまり雪が降らない地域に住んでいる方も無関係ではないのです。
各都道府県ごとに基準あり
違反の基準は道路交通法に基づいていること自体は共通なものの、施工細則という形で各都道府県ごとに異なる記載がなされています。
例えば京都の場合。「積雪又は凍結している道路において、自動車(2輪のものを除く。)を運転するときは、滑り止めの措置としてタイヤ・チェーン・スノータイヤ(凍結している道路を除く。)等を使用すること」となっており、ノーマルタイヤのバイクで積雪路面を走行しても違反の対象にはなりません。
しかし大阪となると、お隣にも関わらず違反基準が異なります。「積雪又は凍結のため滑るおそれのある道路において自動車を運転するときは、タイヤチェーンを取り付ける等の措置を講ずること。」となっており、(二輪のものを除く)と記載がないので、ノーマルタイヤのバイクで積雪路面や凍結路面を走行してしまうと、違反になってしまうのです。
それ以外にも原動機付自転車も違反の対象となっていたり、「タイヤの突出部が50%以上摩耗していないものに限る」など、都道府県によって条件に大きな差がある場合もあります。
そのため最低限、自分が住んでいる地域やツーリング先の地域ではどのような基準になっているのかを確認しておくと安心です。日本自動車タイヤ協会のホームページにある「都道府県道路交通法施行細則又は道路交通規則における積雪、凍結時の防滑措置」によくまとまっているので、一度読んでおきましょう。
バイクにもチェーンやスタッドレスがある
このように地域によってはバイクもクルマと同じようにノーマルタイヤで積雪路面や凍結路面を走行すると違反になる可能性があります。
もしバイクで雪道を走行する場合には、クルマでいうところのスタッドレスタイヤ(スノータイヤ)やタイヤチェーンが必要になってきます。ところが「そもそもバイク用なんてあるの?」と思う方が多いくらいで、残念ながらあまり流通していません。
スパイクタイヤという選択肢もありますが、日本では125cc以下のバイクでの利用しか認められていない上にラインナップも少数派。
現状では適合するスタッドレスタイヤやスパイクタイヤ、タイヤチェーンがないバイクに乗っている人は、残念ながら現時点では諦めるしかないのが実情です。
一つの方法として、滑り止め措置として認められるかは現場の警察官の判断に委ねられるようですが、どのようなタイヤにも使用することのできるスプレー式のタイヤチェーンもあります。どうしても積雪路面・凍結路面を走行しないといけないという方は検討の価値ありです。
いずれにせよ違反云々と言わずとも、積雪路面・凍結路面の走行は危険な上に、他人を事故に巻き込んでしまう可能性すらあります。よほどの理由がない限りはやめておくのがベストです。
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。
最新の関連記事(ゆっち(マッスルバイクちゃんねる))
ネット上で教習指導員として活動していると「教習所には悪い思い出しかなく、通うのが苦痛だった」という話を聞かせて頂くことがよくあります。そんな経験をする人が一人でも減らせるように、失敗しない教習所の選び[…]
教習所で教わる「サイドスタンドを払ってからバイクに乗りましょう」という指導。皆さん、疑問に抱いたことはありませんか? ルールで定められているからと言ってしまえばそれまでですが一見、教習所専用に見える技[…]
公道ではルールに従って走行することが基本となりますが、ルールが多すぎて中々把握しきれていないという方も多いのではないでしょうか。 とは言え悪意がなかったとしても、違反をすれば罰金・反則金・加点を受ける[…]
冬のバイクは危険というのはライダーであれば誰もが理解していることだと思いますが、毎年冬になるとSNS上では「転けてしまいました…」という報告を多く目にします。走らないのが一番ですが、寒い中でもバイクに[…]
最新の関連記事(ビギナー/初心者)
どうする? スクーターのエンジンがかからない ※これはまさに、筆者が直面した実話です。我が家のスクーター(TODAY)に乗ろうと思って、車庫から引っ張り出しました。ちょっと久しぶりですね。エンジンをか[…]
夏場は100℃超えも珍しくないけれど… いまやバイクのエンジンは“水冷”が主流。安定した冷却性能によってエンジンパワーを確実に引き出すだけでなく、排出ガス/燃費/静粛性の面でも水冷の方が空冷より有利な[…]
アクセルの握り方って意識してますか? バイクのアクセル(スロットル)の握り方や回し方を意識しているライダーの皆様って、どれぐらい居らっしゃるでしょうか? 「そんなの当たり前!」という人は、かなり意識高[…]
ツーリングの持ち物【最低限必要な基本アイテム】 オートバイ趣味のもっとも一般的な楽しみ方は、オートバイならではの機動力や爽快さを満喫しながら好きな場所へ自由に行くこと。いわゆるツーリングです。 初心者[…]
房総フラワーラインとは?バイク乗りに人気の理由 房総フラワーラインは、千葉県の房総半島南端をぐるっと周遊する約46kmのルートです。千葉県館山市下町交差点から南房総市和田町までの海沿いを巡り、上掲のG[…]
最新の関連記事(ライディングテクニック)
シリーズ第12回は最終回特別応用偏! 白バイと言えばヤングマシン! 長きにわたって白バイを取材し、現役白バイ隊員による安全ライテク連載や白バイ全国大会密着取材など、公道安全運転のお手本として白バイ流の[…]
シリーズ第11回はクイーンスターズ・スペシャルQ&A! 白バイと言えばヤングマシン! 長きにわたって白バイを取材し、現役白バイ隊員による安全ライテク連載や白バイ全国大会密着取材など、公道安全運[…]
シリーズ第10回は『クイーンスターズ』に学ぶ「取り回し」だ! 白バイと言えばヤングマシン! 長きにわたって白バイを取材し、現役白バイ隊員による安全ライテク連載や白バイ全国大会密着取材など、公道安全運転[…]
シリーズ第9回は『クイーンスターズ』と一緒に「引き起こし」だ! 白バイと言えばヤングマシン! 長きにわたって白バイを取材し、現役白バイ隊員による安全ライテク連載や白バイ全国大会密着取材など、公道安全運[…]
シリーズ第7回は「パイロンスラローム」。リズミカルな連係操作を身に付けよう! 白バイと言えばヤングマシン! 長きにわたって白バイを取材し、現役白バイ隊員による安全ライテク連載や白バイ全国大会密着取材な[…]
人気記事ランキング(全体)
125ccクラス 軽さランキングTOP10 原付二種は免許取得のハードルも低く、手軽に楽しめる最高の相棒だ。とくに重要なのは「軽さ」だろう。軽ければ軽いほど、街中での取り回しは楽になるし、タイトなワイ[…]
コンパクトで使いやすいワイヤーロック ヘンリービギンズの「デイトナ ワイヤーロック DLK120」は、質量約90gの軽量設計で、ツーリング時の携行に適したポータブルロックです。ダイヤルロック式のため鍵[…]
日本仕様が出れば車名はスーパーフォアになるか ホンダの名車CB400スーパーフォアが生産終了になって今年ではや3年目。入れ替わるようにカワサキから直列4気筒を搭載する「Ninja ZX-4R」が登場し[…]
どうする? スクーターのエンジンがかからない ※これはまさに、筆者が直面した実話です。我が家のスクーター(TODAY)に乗ろうと思って、車庫から引っ張り出しました。ちょっと久しぶりですね。エンジンをか[…]
50レプリカのフルサイズからミニバイクレースを経てデフォルメフルサイズへ! VR46カラーのTZR50……実はヨーロッパで1997年から2012年まで生産されていたイタリアのミナレリ製エンジンで、現地[…]
最新の投稿記事(全体)
コンパクトで携帯性に優れた携帯灰皿 「プルプラ クリップオンケース」は、ヒートスティック(加熱式タバコ)専用の携帯灰皿です。商品重量は約10gと非常に軽く、ポケットやバッグの隙間でも邪魔になりません。[…]
トレリスフレーム+ユニトラックサスペンションの本格派 カワサキは欧州で、15psを発揮する水冷125cc単気筒エンジンをスチール製トレリスフレームに搭載し、前後17インチホイールを履かせたフルサイズス[…]
2025年モデルで排気量アップしたニンジャ1100SX カワサキは欧州で、スポーツツアラーの2シリーズを2026年モデルに更新。「ニンジャ1100SX」および「ニンジャH2 SX」それぞれの標準モデル[…]
バイクを取りまく、さまざまな環境の向上を目指す バイク(二輪車)ユーザーがより安全で快適なバイクライフを過ごせる社会をめざし、二輪車を取りまく環境の向上のために活動している日本二普協。 同協会安全本部[…]
本物のMotoGPパーツに触れ、スペシャリストの話を聞く 「MOTUL日本GPテクニカルパドックトーク」と名付けられるこの企画は、青木宣篤さんがナビゲーターを務め、日本GP開催期間にパドック内で、Mo[…]
- 1
- 2