[ダンロップ スポーツマックスQ5S試乗] なじみやすく高性能なハイグリップスポーツタイヤ

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ダンロップ|スポーツマックスQ5S

ダンロップ・スポーツマックスQ5シリーズに新たな「スポーツマックスQ5S」が加わった。絶対的なグリップ性能に優れる「スポーツマックスQ5」と万能性の「スポーツマックスQ5A」、同じく万能性で評価の高い「ロードスマートIV」に割って入るニューカマーの真価はどこにあるのだろうか?

●文:中村友彦(ヤングマシン編集部) ●写真:長谷川徹 ●取材協力:SP忠男 浅草店 ●BRAND POST提供:ダンロップ

【TESTER 中村友彦】新旧タイヤ事情に詳しい、業界29年目のフリーランス。ここ最近のダンロップ製タイヤでは、ツーリングタイヤのロードスマートⅣとベーシックバイアスのGT601がお気に入り。

【動画】ダンロップ スポーツマックスQ5S|走行インプレッション

Q5の技術を転用しながらα-14の遺伝子を継承

サーキットを主戦場とするQ5と、スポーツ&ツーリング指向のQ5Aの間に位置する存在にして、α-14の後継となるハイグリップスポーツラジアル。それが、ダンロップが2025年2月に発売した「スポーツマックスQ5S」の位置づけだ。

具体的なキャラクターを記すなら、ツーリングや街乗りなどを視野に入れつつも、このタイヤが真価を発揮するのはサーキット走行会やワインディングロードである。

[ダンロップ オンロードラジアルタイヤのポジショニングイメージ]Q5Sのポジションをどう感じるかは、ライダーの感性によりけり。中途半端と感じる人がいるかもしれないが、僕と同様に“いいところを突いている‼”と感じる人は少なくないはず。

ただし、近年のダンロップ製ラジアルは世代を重ねるごとに守備範囲が広がっていて、Q5でツーリングができないわけではないし、Q5Aでサーキットランが楽しめないわけでもない。となれば、中間的な資質を備えるQ5Sの存在意義に疑問を抱く人がいるかもしれないが……。

ホンダCBR1000RR-RにQ5Sを装着して走り込んだ

CBR1000RR‐RにQ5Sを装着して、市街地/高速道路/ワインディングロード/サーキットを走った僕は、スポーツライディング好きのハートに刺さる、“いいところを突いている!と感じたのだった。

一般道走行インプレ

まずは一般公道での印象を記すと、僕が最初に感心したのは、操舵に対し機敏に動くα-14 譲りの軽快なハンドリング。車格が小さくなったかのような意識で混雑した街中をスイスイ走れる感触は、製品名の英字が変わっても、このタイヤはαシリーズの遺伝子を継承していると思えた。

また、レーシーな見た目を裏切る乗り心地の良さや、冷間時からの暖まりの速さも特筆すべき要素で、ひと昔前のハイグリップタイヤでマストだった気遣いや我慢は、Q5Sならほとんど不要だろう。

サーキット走行インプレ

続いてはサーキットの話。試乗日の気温は10℃前後だったので、当初の僕はこういう状況ならオールラウンド指向のQ5Aのほうが有利じゃないか…と思ったものの、コースインして数分後には、Q5Aや先代のα‐14を凌駕するグリップと旋回性を実感しながら、スポーツライディングに無心で没頭。

もっとも絶対的なグリップや旋回性はQ5には及ばないのだけれど、この日の僕はそれが悪いこととは思わなかった。

というのも、過去にサーキットでQ5をテストした際は、あまりにもグリップが強力なため、僕の場合は普通に走っていたら、コーナー進入からフルバンクに至る過程でスピードが落ちすぎてしまったのである。

もっとも、その事実を把握してからは、ブレーキングを遅らせたり倒し込みを早くしたりしてバランスを取り、結果的には予想以上のコーナリングスピードが満喫できたのだけれど、Q5の潜在能力をきっちり引き出すためには、ある程度以上のスピード/スキル/試行錯誤が必要だから、乗り手によってはハードルの高さを感じる可能性があるだろう(高いハードルに挑むという行為は、それはそれでとても楽しいのだが)。

ところがQ5Sの場合は、アレコレ考えずにふだんと同様の感覚で走っていれば、抜群のグリップと旋回性が自然に引き出せてしまうのである。言ってみれば、Q5Sはイージー&フレンドリーなタイヤで、この特性ならどんな技量のライダーでも最新ハイグリップスポーツラジアルの恩恵を享受できるに違いない。

スポーツマックスQ5S テックデータ

[プロファイル]α-14と比較すると、フロントは大径化。一方のリアはセンターから端面に向かうアールをなだらかにしつつも、エッジ部は急角度で傾斜。

[Q5S総合性能グラフ]α-14との性能比較図。個人的には、DRYグリップはもっと伸びている気がする。今回の試乗では未確認だが、ライフの向上は多くの人にとって嬉しい要素だろう。

[コンパウンドQ5S]フロントとリアの左右ショルダーのコンパウンドは、ドライグリップ重視のフルカーボン。リアセンターのコンパウンドはシリカを増量。

[内部構造]フロントの2CUT構造は、α-14やQ5から継承した技術。ただしリアは、既存の製品とは異なるアラミドJLB+モノプライ構造を導入。

[パターンデザイン]アグレッシブなトレッドパターンは、Q5とほとんど瓜2つ。α-14とミゾの量を比較すると、センター部は減少し、ミドル部は増えている。

フロントはシングルコンパウンド。Q5やQ5Aと同じく、トレッドの端面にはメーカー名と製品名が刻まれている。

リヤは3分割コンパウンド。もちろん、センターより左右ショルダーのほうがグリップが高く、表面が溶けやすい。

Q5Sはどんな車両に向いているのか?

では、Q5Sがどんな車両に向いているのかと言うと、それはやっぱりスーパースポーツ/レーサーレプリカやスポーツネイキッドだろう。もっともその種のバイクのオーナーは、ハイグリップスポーツラジアルのトップグレードを好む人が多いようだけれど、そういったライダーがQ5Sを体感したら、乗り手に寄り添うかのような優しさとナチュラルなフィーリングに、目からウロコをボロボロ落とすことになると思う。

Q5Aでは物足りないけれど、Q5にはハードルの高さを感じる。Q5Sはそんなライダーに最適なタイヤで、誰もが気軽に最新ハイグリップスポーツラジアルの美点を実感できる。

Q5Sのサイズ展開

[フロント]

  • 110/70ZR17M/C (54W)
  • 120/70ZR17M/C (58W)

[リヤ]

  • 140/70ZR17M/C 66W
  • 150/60ZR17M/C (66W)
  • 160/60ZR17M/C (69W)
  • 180/55ZR17M/C (73W)
  • 190/50ZR17M/C (73W)
  • 190/55ZR17M/C (75W)
  • 200/55ZR17M/C (78W)

※本記事はダンロップが提供したもので、一部プロモーション要素を含みます。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。

【動画】ダンロップ スポーツマックスQ5S|走行インプレッション