カスノモーターサイクルの伊藤メカニックがBMW G310Rでレース参戦!【「好き」を伸ばせば、よりお客さんに合った適格なサービスに繋がる】 

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BMWとドゥカティを取り扱う京都のカスノモーターサイクルは、お客さんとバイクの楽しさを様々な形で共有している。ツーリングイベントを頻繁に企画し、サーキットイベントやオフロードイベントも開催。来季はさらに大所帯でのBMW G310Rでのレース参戦を視野に入れ、準備を進めている。その企画を牽引するのが27歳の若手メカニック、伊藤翼さんだ。

●文:小川勤 ●写真:大谷耕一 ●取材協力:モビリティリゾートもてぎ ●BRAND POST提供:カスノモーターサイクル

泣きそうになりながらバイクを修理した思い出

「朽木8時間耐久オフロードバイクラン Moto-Off KUTSUKI 8h」に参戦した「BMW Motorrad Casuno オフロード部」メンバー。伊藤メカニックは写真左より2番目。エントリーしているのはモトクロッサーやエンデュランサーが大半だったが、BMW G310GSは見事走り切った。

カスノモーターサイクル入社6年目のメカニック、伊藤翼さんのショップで見る第一印象は寡黙だった。そのイメージが大きく変わったのは、2022年に開催された「朽木8時間耐久オフロードバイクラン Moto-Off KUTSUKI 8h」。伊藤メカニックは「BMW Motorrad Casuno オフロード部」メンバーとしてBMW G310GSでオフロード耐久レースに参戦した。

トップバッターで軽快にスタートしたのも束の間、彼は早々に転倒。メンバー(お客さん)のためにも一刻も早くバイクを立て直すべく、汗だくで必死に修理をしていた。申し訳なさと懸命さがその姿にはありありと滲み出ていて、お客さんからは「レースだし、こういうこともある! そんな落ち込まんでいい」と激励を受けていた。無事にバイクがレースに復帰していく姿を見送る伊藤メカニックの汗水と砂埃でぐちゃぐちゃになった様子は本当に微笑ましく、好きなことにひたむきに向き合う姿に清々しさを感じたものだった。

メカニックの好きなところを伸ばしていく!

伊藤翼(いとう・つばさ)/1996年生まれ。ホンダ学園を卒業後、カスノモーターサイクルに入社して6年が経過。高校生の時にスクーターレースに参戦し、スポーツライディングの楽しさを知る。G310R購入のきっかけは、自社主催のカスノ大運動会で試乗したこと。

そんな伊藤メカニックは、レースが好きなのだ。今回は2023年7月8日(土)にモビリティリゾートもてぎで開催されたMotoフェスティバルのG310トロフィーに参戦。20周のレースを1人、もしくは2人で走ることのできるこのレースに伊藤メカニックは1人でMotorrad Casuno with AELLAとして「もて耐」クラスに参戦。カスノモーターサイクルの青木伸正さんは、僕(筆者)とMotorrad Casuno with MIGLIOREとして「もて耐」クラスに参戦した。

京都からもてぎへの遠征は大変だが、カスノモーターサイクルは来年、G310トロフィーにお客さんの参加者をさらに増やしたいと考えている。ちなみにメインカットはカスノモーターサイクルの面々。その中心となって切磋琢磨しているのが伊藤メカニックなのだ。

「スタッフの好きなことを聞いて、そこを伸ばしたいんです」と青木さんは語る。カスノモーターサイクルはドゥカティ京都とモトラッドカスノを運営しており、伊藤メカニックは基本はBMWを担当するが、時と場合によってはドゥカティを見ることもあるのだという。

「伊藤メカニックは柔軟性があるんですよ。BMWとドゥカティでオーナーさんのタイプやバイクのメカニズムはまるで違うから、両方を兼任することはなかなか難しい。それを大変と思うか、楽しいと思うか。彼は楽しんでいると思います」と青木さん。

伊藤メカニックは、2019年にG310Rを新車で購入。「高校生の頃からスクーターでサーキットを走っていたのですが、BMWやドゥカティを取り扱っている会社に勤めているので、G310Rでサーキットを走れば仕事にも繋がると思いました。いきなり大排気量のバイクでレースをするのは、スペック的にもコスト的にもハードルが高いと思ったので」と伊藤メカニック。ネイキッドスタイルのノーマルのG310Rでサーキットを走り、徐々にバイクを仕上げていった。

その伊藤メカニックのG310Rには無骨な作りのアエラ製のステップが装着されている。これはプロトタイプで、伊藤メカニックがレースで開発しながら、市販化に繋げたのである。

若さを武器に走りのスキルもメカニックとしてのスキルもどんどん向上させていく。前を走るのは先輩の青木さん。青木さんも若い頃からサーキットを走り、多くの方と知り合ってきた。だからこそ、伊藤メカニックの「好き」を伸ばすために応援(伊藤メカニックの「好き」を伸ばすために先輩である青木さんがバックアップに回ることもあるという)するのだ。

左は伊藤メカニックのG310Rに装着されているステップ。製品開発用のプロトタイプだ。右は、青木さんと僕の乗ったG310Rに装着されている製品版のライディングステップキット(74,800円〜)。正逆チェンジに対応し、短いストロークで操作が可能。カーボン製のエンジン2次カバーガードセット(2点)は3万30円。 

G310Rでレースに参戦してからお客さんとの会話の幅が増えた

この週末は天気にも翻弄された。なので頻繁にタイヤを交換する。

伊藤メカニックは、G310トロフィーの参加者の中ではダントツに若い。ショップでは寡黙な印象だが、サーキットでは笑顔も多い。サーキットとレース、そしてバイクが好きなのが伝わってくる。伊藤メカニックを頼ってくるお客さんもいるし、彼が他の参加者を頼ることもある。

「レースやG310、BMWといった共通の話題があると知らない方とでも話ができます。ここで得たことを、来年お客さんと一緒に参戦する時に活かしたいですね」と伊藤メカニック。

「彼は周りを見れる素質と柔軟性があり、年々それが増しているような気がします。求心力があって、それはお客さんに対してもそうですし、スタッフに対してもそうなんです」と青木さん。

カスノモーターサイクルはメカニックとお客さんとのコミュニケーションを大切にしている。バイクショップによってはメカニックは作業に没頭することもあるが、カスノモーターサイクルは違う。ショップの営業とメカニックでは微妙に解釈が異なることがあるかもしれないし、お客さんの思いや好みを理解した上でバイクを整備すると、その人にあったメンテナンスやセットアップができるからだ。そんなセットアップはレースから学ぶこともある。サスペンションやポジションなどを変えたらバイクがどう変わるかを伊藤メカニックは学んでいる。

「タイヤの銘柄や空気圧による違いなど、レースから得たものはたくさんあります。G310Rでレースに参戦するようになってお客さんから走りのことを聞かれることも多くなりました」と伊藤メカニック。

G310トロフィーは、2017年に設立されたBMWのG310R/GSのワンメイクレース。武藤昇(写真右)さんがBMWジャパン在籍時にスタートさせた。武藤さんはBMWジャパン退職後もこの活動に邁進。現在はMutoGP(Motoではない)の名称でも親しまれ、「もて耐」「NST」「チャレンジ」の3クラスを用意。Motoフェスティバルに欠かせないレースとなっている。

1人で決勝を走りきり、4位入賞

これまでにサーキットで得た情報や経験は、結果にも反映されている。今回は20周を淡々と1人で走り切り、4位に入賞。カスノモーターサイクルのお客さんも伊藤メカニックをサポートしてくれた。表彰台のメンバーの中でも1人だけ若い。レース後も多くの参加者とコミュニケーションを取り、連絡先を交換。若い伊藤メカニックは、周りのメンバーにも可愛がられる存在で、G310トロフィーをきっかけに着実に仲間が増えていっている。

G310トロフィーのスタートは、ル・マン式。伊藤メカニックのマシンを支えてくれているのは、カスノモーターサイクルのお客さんである。

今年は、もて耐、鈴鹿サンデー、火の国7時間耐久レースとまだまだレースの予定が入っている。ただ、これだけレースに出るとなると整備の時間も必要になるだろう。

「仕事が終わってからは会社が趣味の場所になります。場所や工具など、使わせてもらっています。僕だけでなくメカニックの多くは自分のバイクをいじっていますね」と伊藤メカニックは、仕事も趣味もG310Rに没頭している。G310Rでのレースに興味がある方は、カスノモーターサイクルに相談してみてはいかがだろう。BMWは敷居が高い……という若いユーザーも伊藤メカニックを頼ると良いかもしれない。

確かにカスノモーターサイクルに行くと遅くまで電気がついていることが多いのだ。自社が運営するイベントやツーリングでもスタッフの多くが自らのバイクで楽しんでいる姿を多く見かける。「バイクが好き」という彼らの気持ちは、お客さんへの信頼感に繋がっている。

「来年は僕らのチームのG310Rも伊藤メカニックがエンジンをオーバーホールしてくれているはずですよ」と青木さんは笑いながらプレッシャーをかける……。チューニングとかではなく、不具合を知って部品を交換する理由などを、触りながら知っていってほしいという。

「好き」を伸ばすカスノモーターサイクルのスタッフ育成は、当然お客さんのためだ。スポーツ走行、ツーリング、オフロードなど、多様化するバイク趣味に対応するため、お客さんに合った整備をするために「好き」を伸ばすのである。伊藤メカニックの「好き」がどこまで伸びていくのか、それに呼応するようにさらに充実していくであろうバイクの世界を個人的にも応援したいと思っている。

もて耐クラスの表彰台。伊藤メカニックは4位に入賞した。

今回は伊藤さんに惨敗した青木さんと僕のレースの様子は別の機会に紹介しようと思う。カスノモーターサイクルではG310トロフィーに向け、チームウエアも用意!

こちら青木さんと僕が参戦したG310R。もて耐や来季のレースに向け、サスペンションなどのベースセットを模索中だ。

エーテック社製フルカウル装着車用のセパレートハンドルは3万6300円。ブレーキレバーガード&バーエンドスライダーセット(内径16mm〜17mm対応)は2万6400円。ともにアエラ製だ。

カスノモーターサイクルが取り扱うオーバーサスペンションも装着。サイレンサーはアールズ・ギアとコラボ制作したプロトタイプ。


※本記事はカスノモーターサイクルが提供したもので、一部プロモーション要素を含みます。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。