
模型ファンにおなじみの青島文化教材社から、バイク好きにはたまらない新製品がリリースされる。同社の「SKYNET(スカイネット)」ブランドから放たれる1/12スケールの塗装済み完成品バイク「Honda CB400FOUR」、通称「ヨンフォア」だ。完全新設計で金型をおこした、まさにヨンフォアのミニチュアモデル決定版。かつてヨンフォアに憧れた世代から、その伝説を新たに知る人々まで、多くのバイク好きの心を捉えるに違いない。
●文:ヤングマシン編集部(カイ) ●写真:青島文化教材社
なぜ「ヨンフォア」は伝説なのか
Honda CB400FOUR、通称「ヨンフォア」は、日本のバイク史の中で今も特別な輝きを放つ一台だ。1974年に登場したヨンフォアは、その流れるように美しいスタイルと、当時としては画期的なメカニズムで多くの若者たちの心を鷲掴みにし、現代では驚くほどのプレミア価格で取り引きされている。
最大の魅力は、なんといっても量産車として世界で初めて採用された「4 into 1」集合マフラーだろう。4本の排気管が車体右側で優美な1本のラインにまとまるデザインは、性能の向上だけでなく、見た目にも強烈な個性を放っていた。
これは、当時のヨーロッパで流行した「カフェレーサー」のスタイルをメーカー自らが形にしたものであり、ヨンフォアを誰もが認める象徴たらしめた。
少し後ろに引かれたステップ、低く構えたハンドル、そしてタンクからシートへと続く流れるようなライン。そのすべてが走るための機能美に満ちあふれていた。
今回モデル化されるのは、1976年に登場した398cc仕様だ。日本の免許制度に合わせて国内向けに作られたこのモデルは、多くの日本のライダーにとってまさに「ヨンフォア」そのものであった。そうした背景も含め、このバイクは単なる工業製品を超えてひとつの文化として今も大切に語り継がれている。
青島文化教材社「SKYNET(スカイネット)」ブランドの「1/12 完成品バイク」シリーズに、「Honda CB400FOUR」が追加。1976年に発売された398cc仕様の実車を最新技術で忠実に再現したディティールはかなりの出来栄え。
ライトルビーレッドで彩られたタンクはダイキャストを採用し、塗装完成品ならではの美しい装いを魅せる。タンクからシートへの流れるようなフォルムは往年のカフェレーサーを彷彿とさせるクラシカルな趣きだ。
本物さながらのリアリティへのこだわり
青島文化教材社がこの伝説的なバイクを手がけるにあたり、何よりもこだわったのが「完全新金型」での開発だ。つまりすべてをゼロから設計したということ。
最新技術で実車を徹底的に研究することで、ヨンフォアならではの優美なシルエットや細かなディテールを驚くほど忠実に再現している。シャープで精密な造形に、新金型が貢献したものだろう。
特に注目すべきはモデルの骨格であるフレームと燃料タンクに金属製のダイキャストパーツを採用した点だ。プラスチックでは決して味わえない、ひんやりとした金属の感触は、手に取った瞬間にずっしりとした重みと本物感を伝え、所有する喜びを深く感じさせてくれるに違いない。塗装の仕上がりも滑らかで、実車の持つ高級感がにじみ出ている。
さらに繊細なスポークホイールの形状や、エンジンを彩る冷却フィン、そしてアイコンである「4 into 1」マフラーの美しい曲線美までその再現性には思わず見とれてしまう。これらの特徴を忠実に立体化することにより、まるで本物のバイクがそのまま小さくなったかのような、得も言われぬ存在感を味わえるはず。
ヨンフォアをヨンフォアたらしめる4 into 1集合マフラーの繊細な曲線美も完璧な仕上がり。パラキートイエローのタンクも実に美しい。鋲打ちシートの鋲もひとつひとつ再現し、実車オーナーも満足できるはず?!
ヨンフォアの美しさはどの角度から眺めても破綻のない完璧なデザインによって成立している。1/12スケールで全長173mmのサイズ感はデスクトップでも別格の存在感を発揮するはずだ。ステアリングやリヤサスペンションは可動式。
飾るだけじゃない、触れて楽しむ工夫も
この製品は箱から出してすぐに飾れる「塗装済み完成品」でありながら、ただ眺めるだけでなく触れて楽しめる工夫も凝らされている。ハンドルは左右に動かすことができ、後輪を支えるリヤサスペンションも可動式だ。これにより、少し角度を変えたり、ポーズをつけたりと、様々な表情でディスプレイすることが可能だ。
専用のディスプレイ台座も付属するため、安定して飾れるのはもちろん、ほかのコレクションとも親和性が高い。全長約173mmというサイズは机の上や飾り棚に置くのにちょうどよく、その精巧な作りをじっくりと鑑賞するには最適だろう。
1924年の創業から100周年という節目を迎えたばかりの青島文化教材社が、長年培ってきた模型作りの技術と題材への深い愛情を込めた、Honda CB400FOUR。
もはや単なるバイクの模型にとどまらない、ひとつの時代を築いたヨンフォアという文化そのものを形にした決定版、とは言い過ぎだろうか。完全新金型による精密な造形と、ダイキャストがもたらす確かな手応えは、バイクファン、モデルコレクターをきっと満足させてくれるだろう。
最新の技術によってデスクトップに蘇った伝説のカフェレーサー。この特別な一台をぜひ手に取ってその魅力を味わってほしい。ライトルビーレッド/パラキートイエロー/バーニッシュブルーの3カラーがラインナップし、価格はいずれも4620円(税込)で販売中だ。
バーニッシュブルーの落ち着いたカラーリングに郷愁を誘われる人も多いだろう。今や実車は手が届かないほど高騰しているが、こちらなら税込み4620円で手に入る。塗装済み完成モデルなので、組み立てキットが苦手な人でも手が出しやすい。
商品にはディスプレイ用の台座も付属するので、常に鑑賞していたい向きにもオススメ。また、手に取ればダイキャストパーツのひんやりした感触と重量感が伝わり、いつまでも眺めていたい気持ちに陥ることだろう。
青島文化教材社「Honda CB400FOUR」仕様
・完全新金型
・塗装済み完成品
・ステアリング・リヤサスペンション可動
・素材:本体/ダイキャスト・ABS・PS タイヤ/TPR
・スケール:1/12
・サイズ:全長約173㎜
・ディスプレイ台座付属
・アオシマオリジナル開発商品
・価格:各色4620円(税込)
※バーニッシュブルーはカラーパターンのみの再現。
※画像は試作品であり、実際の商品とは異なる場合がある。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(青島文化教材社)
創業100年を迎えた青島文化教材社「草創期から異端派だった?」 中西英登さん●服飾の専門学校を卒業するも、全く畑違い(!?)の青島文化教材社に2000年に入社。現在に至るまで企画一筋。最初に手がけたの[…]
1960~70年代を象徴する2つのCB 1974年に登場したホンダCB400FOUR、通称「ヨンフォア」は、日本のバイク史において今なお特別な輝きを放つ一台である。その流れるように美しいスタイルと当時[…]
アライヘルメット アストロGX ロック アライヘルメット RX-7Xオグラ ヨシムラジャパン CT125(20-22/23)機械曲Tacticalサイクロン 政府認証 フリュガン ジェットD3O 青島[…]
SHOEI X-Fifteenプロキシー イクソン CEROS A アルパインスターズ ザカエアジャケット プロテック ダックス用LEDマルチリフレクターヘッドライトキット ナイトロン カワサキZ65[…]
アライヘルメット RX-7Xヘイデンリセット SHOEI Z-8 MM93コレクション ラッシュ アルパインスターズ ケンタロウデニムジャケット ヨシムラジャパン SV650/X(22)スリップオンR[…]
最新の関連記事(ホンダ [HONDA])
新作CB750K内覧でヨーロッパのトレンドを強く要求され追加した「F」デザインが世界中で大ヒット! 1969年にリリースされた、量産車では世界初の4気筒、CB750FOURから10年が経とうとしていた[…]
HONDA CB1000F Concept TeamCB & WITH ME やったぜ! CB1000F コンセプトのレースデビューウィン! 私が参戦したのはアイアンスポーツクラス。空冷・水[…]
125ccのMTバイクは16歳から取得可能な“小型限定普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)[…]
デカいバイクに挑むロマンがここにはある これまで何度か噂には上っていたが、遂にそのときがやってきてしまった。’92年の初代BIG-1ことCB1000SFから30年以上の長きに渡り、ビッグネイキッドのみ[…]
小排気量にフレームからリヤフェンダーが別体化してスーパースポーツだけの前後18インチ! 1964年、ホンダは最もポピュラーだった90ccクラスに画期的なバイクをリリースした。 その名もCS90。当時は[…]
人気記事ランキング(全体)
“水冷”と、その存在感から「ウォーターバッファロー」の愛称も 1971年の東京モーターショーにGT750が出品された当時、観客はラジエーターの大きさや、フィンの見えないシリンダーブロックに目を丸くした[…]
新設計の502cc・4気筒エンジンを搭載するフルカウルスポーツ ホンダは、中国で開催された重慶モーターサイクルショーにて4気筒エンジン搭載の新型モデル「CBR500Rフォア(CBR500R FOUR)[…]
250ccクラスは16歳から取得可能な“普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は全部で7種類ある。原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制[…]
裏地には90周年モデル限定カラー 1935年の創業から、絶えず革ジャンを作り続けてきた株式会社カドヤが、90周年という節目を迎える今秋、ブランドの歴史を象徴しつつ現代のライディングシーンに応える、特別[…]
BOAフィットとfuzeGELで安定&衝撃吸収 「ウィンジョブ CP306 BOA」はダイヤル操作で締め具合を調整するBOAフィットシステムを採用し、甲まわりをムラなくホールドできます。衝撃緩衝材とし[…]
最新の投稿記事(全体)
【フェラーリ F40】?! スペチアーレといいながら、400台限定が最終的には1352台(諸説あります)もロールアウトしたF40。ですが、最強で最速の棺桶とあだ名されたほど事故が多いクルマで、現存台数[…]
新作CB750K内覧でヨーロッパのトレンドを強く要求され追加した「F」デザインが世界中で大ヒット! 1969年にリリースされた、量産車では世界初の4気筒、CB750FOURから10年が経とうとしていた[…]
コンセプトは“気ままに走る時間をともに” 「ツーリングバッグに、新しい選択肢を届けたい」。その思いから「ライダース巾着ザック IMOCK」の開発はスタートした。コンセプトは“気ままに走る時間をともに”[…]
注目RCブランドが名車を忠実に再現 「WPL JAPAN」は、森林や岩場などの悪路を走破できるスケールクローラーRCを展開するRCカーブランド。 通常は高額なスケールクローラーを、すぐに遊べるRTRセ[…]
HONDA CB1000F Concept TeamCB & WITH ME やったぜ! CB1000F コンセプトのレースデビューウィン! 私が参戦したのはアイアンスポーツクラス。空冷・水[…]
- 1
- 2