![[自分だけのバイク選び&最新相場情報]Z900RSとの比較つき! カワサキ「Z900」(2018) 試乗レビュー](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2025/06/wym2506-06-02-kawasaki-z900-2018.jpg?v=1749198750)
中古車を選ぶ際、なかなか悩ましいのが何を持って完調の状態といえるかわからないこと。そこで役に立つのが、劣化や不具合のない新車当時の試乗レビューだ。自分が中古車を試乗して、それぞれの個体の状態を確かめる際の参考にしてみて。
●文/写真:ヤングマシン編集部 ●外部リンク:カワサキ
カワサキ「Z900」(2018) 試乗レビュー
この記事ではカワサキの大型ネイキッド、Z900の2018年モデルについて紹介するぞ。今や押しも押されぬ人気のZ900RSのベースとなった一台だ。 ※以下、2018年6月公開時の内容に基づく
ライバルはCB400SF?!
以前、Z900RSに乗った時「Z900RSは普通のバイク」とインプレしたが、そのベースとなったZ900はもっと普通のバイクに近づいていた。その印象は大きなエンジンを積んだCB400SFといったもので、サイズ感やライディングポジション、車重に大きな違いがない感じだ。
また、制御の進んだ現代のエンジンは従順で扱いやすく、ここでもCB400SFの守備範囲をカバーする。もちろん、上の領域は段違いで125psを発揮する948ccの並列4気筒エンジンは6000rpmも回せばアグレッシブに加速し、そのあたりで吸気音は野獣系となりライダーを奮い立たせてくれるのだ。
試乗を終えて価格やスペックをCB400SFと比較してみたら、Z900は95万400円という大型の並列4気筒モデルで2番目となる安値を実現していた一方で、CB400SFは同じABS仕様で86万6160円~というプライスになっていた。
その差はわずか8万4240円、車重にして9kgだ。ビッグバイクがもてはやされた頃、モデルチェンジを重ねるCB400SFに試乗する度、多くのライダーがその完成度の高さと扱いやすさに驚かされていた。それが今に至っては、扱いやすさを実現する技術も大きく進歩し、リッター直4ネイキッドでもCB400SFなみに扱いやすい仕上がりを実現している!? そして価格まで接近…という印象をZ900に持ったのだ。
シート高はCB400SFが755mmとなっているのに対しZ900が795mmなので4cmほどZ900が高いが、Z900はシート下がスリムにまとめられているので身長172cm、体重65kgのライダーではほんの少しヒザが曲がるぐらいの足着き性となっていた。Z900RSの厚みをもたせたネオクラシックスタイルのシートよりも足着き性はいいだろう。
【KAWASAKI Z900(2018model)】ABSを装備しつつETC2.0が標準装備。カラバリは、写真のキャンディパーシモンレッド×メタリックスパークブラックとパールミスティックグレー×メタリックスパークブラックの2色。発売当時価格は95万400円。
他の大型ネイキッドと比べるとどうなのか?
並列4気筒以外に目を向けると、Z900のライバルはMT-09だろう。MT-09の価格は100万4400円と近く、出力は116psとZ900よりも落ちるが並列3気筒エンジンのおかげで車重は193kgと普通免許モデル並みを実現している。
ただし、キャラクターは異なっていてMTは超アグレッシブ。軽さと押しの強い出力特性からくる走りは、バイクに飽きかけているようなライダーでも目を覚ますような元気印で人気となった。対してZ900は、4気筒の滑らかさと安定感がまず先にあって、高回転域でMT-09と同等かそれ以上のアグレッシブさを発揮するという2面性を持ったキャラクターだ。
常用域でも熱くなりたいライダーだったらMT-09がいいだろう。他にはスズキのGSX-S750も価格は96万9840円とほぼ同じだが、排気量は749ccなのでここで大きな差がつく。
最後に、比較すべきはやはりZ900RSだろう。もっとも大きな違いは説明するまでもなくそのスタイル。それ以外の面で言えば排気音がまったく違っていた。
RSのエキゾーストノートはかなりワイルドで、それを聞きながら走るとハンドルやシート位置の違いもあり、大型バイクに乗っている満足感に浸れるのだ。Z900のポジションはコンパクトでライダーの位置も重心に近そうな感じなので、これまで述べた扱いやすさにつながると思われる。またエキゾーストノートもジェントルなのでライダーを急かさない。
【KAWASAKI Z900RS(2018model)】Z900RSは、2019年型も価格据え置き、カラバリそのままで7月1日に発売することが発表された。下段の左列はZ900のシートとマフラーだ。発売当時価格は129万6000円/132万8400円(火の玉)。
こちらはZ900とZ900RSの出力特性の比較図。RSのワイルドな排気音や厚いトルクは迫力を感じさせるものがあり、音も静かで高回転型のZ900は常用域はむしろ従順で扱いやすい印象を持たせる。
Z900RSを含めたライバル車との比較表。いずれも2018年モデルだ。
カワサキ「Z900シリーズ」の最新相場情報
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(自分だけのバイク選び)
ヤマハSR400試乗レビュー この記事では、ヤマハのヘリテイジネイキッド、SR400の2021年モデルについて紹介するぞ。43年の歴史に幕を下ろした、最終モデルだった。 ※以下、2021年5月公開時の[…]
ヤマハNMAX155試乗レビュー この記事では、ヤマハの原付二種スクーターから、NMAX ABS(125)の2018年モデルについて紹介するぞ。 ※以下、2018年7月公開時の内容に基づく 【NMAX[…]
ホンダPCX/160(2020/2021)比較試乗レビュー この記事では、ユーロ5に対応するため全面的に刷新し、第4世代となった2021年モデルと前年にあたる2020年モデルについて比較して紹介するぞ[…]
ホンダ CB400スーパーフォア(2018) 試乗レビュー この記事では、平成28年度排出ガス規制に法規対応するなどモデルチェンジを実施した2018年モデルについて紹介するぞ。 ※以下、2018年6月[…]
ホンダ CB1300スーパーボルドール(2018)試乗レビュー この記事では、平成28年度排ガス規制に対応しモデルチェンジを行った2018年モデルについて紹介するぞ。 ※以下、2018年6月公開時の内[…]
最新の関連記事(Z900)
アッパーミドルクラスに君臨する“Sugomi”ゼットの中核モデル カワサキは北米において、948cc並列4気筒エンジンを搭載したスーパーネイキッド「Z900」および上級モデル「Z900 SE」の202[…]
スーパーチャージド4気筒の「Z H2」、2気筒「Z」ら計7モデルに11色を新設定 カワサキは欧州で、獲物に襲い掛かるかのような低い構えを表現した“Sugomi”デザインで人気の「Z」ファミリーの、スー[…]
2018年モデル:Z1000をベースに新設計 発売は2018年4月2日。ミドルクラスのスポーツネイキッドZ800の後継モデルとして開発された。800をベースに排気量アップを図るのではなく、Z1000ベ[…]
2025年モデル概要:ほぼ全身に手が入った進化版SE 海外では存続していたZ900の上級モデル、Z900SEが国内モデルとしても復活したのは2025年4月のこと。エンジンやフレーム、足まわりに手が入り[…]
2024年モデル概要:赤×黒の熱いカラーリング 「エキサイティング&イージー」をコンセプトに掲げるZ900は、カワサキのフィロソフィーを体現したかのような、先鋭的な「Sugomi」デザインが特徴。エン[…]
人気記事ランキング(全体)
インカムが使えない状況は突然やって来る!ハンドサインは現代でも有効 走行中は基本的に1人きりになるバイク。たとえ複数人でのマスツーリングだとしても、運転中は他のライダーと会話ができないため、何か伝えた[…]
ナンバー登録して公道を走れる2スト! 日本では20年以上前に絶滅してしまった公道用2ストローク車。それが令和の今でも新車で買える…と聞けば、ゾワゾワするマニアの方も多いのではないか。その名は「ランゲン[…]
止められても切符処理されないことも。そこにはどんな弁明があったのか? 交通取り締まりをしている警察官に停止を求められて「違反ですよ」と告げられ、アレコレと説明をしたところ…、「まぁ今回は切符を切らない[…]
ライバル勢を圧倒する抜群のコーナリング性能 ’80年代初頭のヤングマシン紙面には何度もRZが登場しているが、デビュー当初のRZ250の実情を知る素材としてここで選択したのは、’80年11月号に掲載した[…]
寒暖差が大きくても着替えずに対応できる! ワークマンのヒーターウエア『WindCore(ウインドコア)』シリーズは、電熱ヒーターを内蔵する防寒アイテム。別売りのバッテリー(4900円)は必要だが、もの[…]
最新の投稿記事(全体)
ナンバー登録して公道を走れる2スト! 日本では20年以上前に絶滅してしまった公道用2ストローク車。それが令和の今でも新車で買える…と聞けば、ゾワゾワするマニアの方も多いのではないか。その名は「ランゲン[…]
ライバル勢を圧倒する抜群のコーナリング性能 ’80年代初頭のヤングマシン紙面には何度もRZが登場しているが、デビュー当初のRZ250の実情を知る素材としてここで選択したのは、’80年11月号に掲載した[…]
寒暖差が大きくても着替えずに対応できる! ワークマンのヒーターウエア『WindCore(ウインドコア)』シリーズは、電熱ヒーターを内蔵する防寒アイテム。別売りのバッテリー(4900円)は必要だが、もの[…]
パンアメリカのオフロード性能をユーザーに体験してもらう 2021年夏に販売開始されたパンアメリカ。ストローク量の多い前後サスペンションのおかげで、ハーレーの中で唯一ダート走行が可能なアドベンチャーカテ[…]
勝つための合理性と最新テクノロジーが辿り着いたパラレルツイン! レーシングマシンは勝つためを最優先に開発される。だから優位なテクノロジーなら躊躇せず採用する斬新で個性の集合体のように思われがち。 とこ[…]
- 1
- 2

![KAWASAKI Z900|[自分だけのバイク選び&最新相場情報]Z900RSとの比較つき! カワサキ「Z900」(2018) 試乗レビュー](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2018/06/002-1-768x448.jpg)
![KAWASAKI Z900RS|[自分だけのバイク選び&最新相場情報]Z900RSとの比較つき! カワサキ「Z900」(2018) 試乗レビュー](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2018/06/003-1-768x1068.jpg)
![KAWASAKI Z900|[自分だけのバイク選び&最新相場情報]Z900RSとの比較つき! カワサキ「Z900」(2018) 試乗レビュー](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2018/06/004-2-768x543.jpg)
![KAWASAKI Z900|[自分だけのバイク選び&最新相場情報]Z900RSとの比較つき! カワサキ「Z900」(2018) 試乗レビュー](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2018/06/SPEC-3-768x513.jpg)






































