
オートバイのドライブチェーンを調整して適正値にしたのに、最後まで締め付けるとチェーン張りすぎになってる!? じつはそれ、アナタの整備のやり方が間違ってるんじゃない。たったひとつの「ある事」に気づいてないだけなんですっ!! ・・・ってことで、バイクのチェーン調整あるあるのオハナシです。困っている初心者ライダーはチェックすべし!
●文:ヤングマシン編集部(DIY道楽テツ)
思い通りに調整できないバイクのチェーン
バイクのチェーン調整でこんな経験したことはありませんか?
伸びてゆるくなったチェーンを…
アジャスターで調整して、チェーンの弛みを適正値に確認して…
アクスルシャフトを締めて、最後にチェックすると…
なぜかチェーンがパッツンパッツンに張っている!? ちゃんと調整したはずなのに、最後まで締め付けるとチェーンの調整が変わってしまう。
「あー・・・、やっぱり、バイクのメンテナンスはプロに任せなくちゃだめなのかな~?」・・・とか思っちゃったりして。否!! じつはそれ、ビギナーにありがちなミスなんです。
かくいう筆者も経験者。チェーンを緩めに調整しておいて、アクスルシャフトを締めたときに、ちょうどいいところに合わせるスキルを覚えてしまったほど、この現象に悩まされていました。
その原因は、じつはとても簡単な「たったひとつのこと」
じつは、調整したはずのチェーンの張りが変わってしまう原因はとてもシンプルです。
横から見ればわかりやすいのですが、アクスルシャフトを締め付けると、締め付けに伴う、回転の力によって、シャフトの位置が溝に沿ってスライドしてしまい、最終的な位置が変わってしまうことがあります。
チェーン引きがある場合は、伸びる方向には動きようがないので、結果としてチェーンを引っ張る方向に動いてしまう。つまり、チェーンが余計に張っちゃうワケ。
もちろん車種によって、その移動量はマチマチですが構造が似ていれば、ほとんどが同じ動きをするようです。まさか動いちゃうとは思わなかったけど、知ったときはマジで驚きましたよ。
ひと手間かければチェーン調整は思いのまま
では、どうしたらいいか? 大きくわけて3つ方法があります。
チェーンを握る方法
ぎゅ~っと握っちゃう
手でチェーンをぐっと握ることによって、伸び方向に動かないように固定してしまう方法です。人間の力だけですが、実際にコレをやっておくだけでほとんどが大丈夫。急いでいる時などは一番簡単な方法です。
棒を挟む方法
この方法はかなり強引ではありますが、棒状のものを挟んでしまう方法。チェーンとスプロケットの間に細い棒を挟み込むことによって、しっかりテンションをかけられる上に、両手が自由になるので作業性はかなり良好。
ただし、金属の棒をチェーンとスプロケットに挟み込む形になるので、強い力がかかってしまった時などはブラケットが欠けてしまったり、チェーンに余計なダメージが出ないとは限りません。ご注意を。
布を挟んでもOK
もうちょっとソフトな方法をお望みなら、布を挟むという方法も有効です。これもかなりしっかり固定できるし、何せチェーンやスプロケットにダメージがいかないので、有効な方法と言えるでしょう。軍手をまるめてもいいし、古い靴下なんかもちょうどいい塩梅です。
いずれの方法でもチェーンにテンションをかけることによって、アクスルシャフトを締める際に動かないように固定できるので、調整した狙った位置ジャストでチェーン調整が可能となります。
もしチェーン調整で苦戦してる方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度トライしてみてください。これまでの苦労が嘘のようにぴったり調整できるので快感ですよ。この記事が、何処かの誰か様の参考になれば幸いです。今回もご一読いただき、ありがとうございました~!
私のYouTubeチャンネルのほうでは、「バイクを元気にしたい!」というコンセプトのもと、3日に1本ペースでバイクいじりの動画を投稿しております。よかったら遊びにきてくださいね~!★メインチャンネルはコチラ→「DIY道楽」 ☆サブチャンネルもよろしく→「のまてつ父ちゃんの日常」
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(メンテナンス&レストア)
Honda純正オイルは新ブランド「Pro Honda」へ Hondaのバイクのエンジン性能を100%発揮させる純正オイルが、2025年4月より新ブランド「Pro Honda(プロホンダ)」として生まれ[…]
バイクバッテリー上がりの原因とは? エンジン始動時のセルモーター駆動やヘッドライトの常時点灯、ABS制御、デジタルメーターなど、バイクは高性能化するにつれてバッテリーの負担がどんどん増加していきます。[…]
古いゴムは硬化するのが自然の節理、だが・・・ ゴム部品は古くなると硬くなります。これは熱・酸素・紫外線などによる化学変化(酸化劣化)で、柔軟性の元である分子の網目構造が変化したり、柔らかくする成分(可[…]
必要なのはキャブ本体とパーツリスト! 燃調キット開発プロセスとは 日本製自動車の性能は優秀で、日本国内で役目を終えた後も中古車として世界各地に輸出され、何十年という時を経ても現役で活躍していることが多[…]
40%OFFもある! オトクな7アイテム アストロプロダクツ AP ミニタイヤゲージ:32%OFF ツーリング先やガレージでの日常点検に役立つ、手のひらサイズのミニタイヤゲージだ。とてもコンパクトなの[…]
最新の関連記事(工具)
40%OFFもある! オトクな7アイテム アストロプロダクツ AP ミニタイヤゲージ:32%OFF ツーリング先やガレージでの日常点検に役立つ、手のひらサイズのミニタイヤゲージだ。とてもコンパクトなの[…]
製品の概要と価格情報 デイトナ(Daytona) オイルフィルターレンチ 96320は、カートリッジタイプのオイルフィルター脱着専用工具。仕様は14面 64mmで、ホンダ/ヤマハ/カワサキ向けのデイト[…]
ギボシ端子取り付けのポイントをおさらい バイクいじりのレベルやセンスは、その人が手がけた作業の跡を見れば一目瞭然。電気工作なら配線同士をつなぎ合わせる際、芯線をねじってビニールテープでグルグル巻きにし[…]
フレキシブルプラグソケット:スリムな外径で汎用性をアップした、ユニバーサルジョイント一体ソケット 最初は指でねじ込んで、ネジ山が噛み合ってからプラグソケットを使うのが理想だが、雌ネジがプラグ穴のはるか[…]
キャッチニッパー :作業後のゴミが減り掃除が楽になる、切れ端を飛ばさないキャッチ機能付き 配線や結束バンドを切断した際に切れ端が飛び散るのは仕方がないというのが一般的な常識に対して、一方の刃にプレート[…]
人気記事ランキング(全体)
念願のWYVERNシリーズ最新作の登場だ! ついに復活を遂げて、新発売となったSHOEI「ワイバーンØ」。歴代ワイバーンシリーズを愛用してきた筆者としては、どんな進化を遂げたのが期待しかない。そこで、[…]
コンパクトで取り付けが簡単なスマートモニター タナックス(TANAX)の「スマートライドモニター AIO‑5 Play (SRS‑015)」は、本体サイズ78.8(H)×136.2(W)×26.8(D[…]
様々な日本の峠を網羅! ワインディングロードを抜け、視界いっぱいに広がる紅葉の絶景を走り抜ける。そんな瞬間こそ、秋のツーリングの醍醐味のひとつではないでしょうか。 ここで紹介する書籍「全国2954峠を[…]
ライダー本人のサイン入り限定ヘルメットも附属 ホンダUKが発表した「CBR1000RR-RファイアーブレードSP ディーン・ハリソン レプリカ」は、2025年のマン島TT・スーパーストッククラスでディ[…]
1,000ドルを謳い文句に全米で大ヒット! カワサキは1972年のZ1以来、Z650RSにZ750TWINと念願だったビッグバイクの領域で世界のリーダーへと君臨することに成功。 またそのいっぽうで、ホ[…]
最新の投稿記事(全体)
「MOUNT SYSTEM Second」 10月22日(水)発売 「MOUNT SYSTEM Second」は、力強さと美しさを両立させた新デザインの「model 01 ETHEREAL[…]
奈良県からスタート! 北海道から九州まで全国で増加中の「カブの駅」 突然ですが、皆さん、『カブの駅』ってご存知ですか?現在、1200カ所以上登録されている『道の駅』はツーリングの集合場所や休憩スポット[…]
8月後半から9月末の日本GP、10月の全日本へ怒涛のレースシーズン アッという間に10月も半ばが過ぎてしまいました。全日本ロードレース選手権を中心に取材活動をしているボクにとっては、8月23日・24日[…]
過激な初代からフレンドリーな後継モデルへ カワサキのビッグバイクと言えば、優れた資質を備える初期型をベースにして、2代目以降で徐々に動力性能を高めていくのが通例だ。だがマッハシリーズの場合は、初期型が[…]
ヤマハ・ハンドリングのこだわりを400レプリカ路線へ融合! 1980年にRZ250をリリース、レプリカの時代に先鞭をつけたヤマハも、4ストのスポーツバイクXJ400系ではツーリングユースを前提とした、[…]
- 1
- 2