
一般社団法人 日本自動車工業会(自工会)は2025年1月30日、二輪関係メディアとの意見交換の場である「第11回・二輪車委員会メディアミーティング」を開催した。当日は新たに二輪車委員会の委員長に就任したヤマハ発動機副社長・設楽元文(したら・もとふみ)氏による就任挨拶に加え、2025年の国内二輪市場の展望や問題点などについての意見交換などが行われた。
●文:ヤングマシン編集部 ●写真:日本自動車工業会 ●外部リンク:一般社団法人 日本自動車工業会
新委員長が公の場に初登場
自動車メーカー14社を会員として構成される自工会は、日本の自動車業界の発達や社会課題の解決を目的とする組織。その2輪関係の部署となるのが二輪車委員会だ。
この二輪車委員会は近年、2輪メディアを中心に積極的な情報発信を行っており、意見交換を目的とした「メディアミーティング」も年に数回開催している。今回は前委員長・日髙祥博氏(前ヤマハ発動機社長)の辞任に伴い、新たに委員長に就任したヤマハ発動機副社長・設楽元文氏が公の場に初めて登場する場となった。
就任後、メディアの前には初登場となった設楽元文新委員長(右)。左は二輪車委員会の江坂行弘常任理事。
今回のミーティングで主題となったのは、二輪車の任意保険加入率の低さ。125cc超では4輪車の半分程度という統計が出ているという。さらに今年4月から、まずは道交法が施行される新基準原付も“原付免許や普通4輪免許で125ccまですべてのバイクが乗れる”という誤解が拡散していることに懸念が示され、それぞれメディアとの意見交換が行われた。
さらに設楽新委員長は、中高年ライダーの事故増加やマナーにも言及。「中高年ライダーには、模範となるマナーや乗り方を見せてほしい。海外では成熟したベテランライダーへの憧れが需要を創出している。日本でもそうした文化が根付き、バイクの楽しみ方が普及していくことを切に願っている」ともコメントした。
設楽氏は1962年(昭和37年)生まれの62歳。1986年にヤマハに入社し、営業や商品企画、財務関連などを歴任し、2018年にはヤマハモーターインディアの会長兼社長に就任。現在は、ヤマハ発動機の代表取締役 副社長執行役員という重職にある。
ツーリングを筆頭にキャンプや「リフレッシュ感が高まる」という、靴磨きなど数多くの趣味をお持ちで、愛車歴もRZやXJR、CBXにRG、KHとヤマハ車に限らず豊富。現在は現行型のXSR900が愛車とのこと。一般のバイク好きと変わらない目線も、お持ちと言っていいだろう。二輪車委員会の新しいボスの動向に注目したい。
ミーティング時に示された設楽氏の愛車歴(の一部)。THE正統派!という雰囲気なRZ250のさりげな〜いWディスクに始まり、XJR1300もXSR900も上品なカスタムが施されていて「お好きですねぇ〜」という感じがする(筆者私見)。
【動画】設楽委員長による今後の抱負
設楽氏はミーティングの最後に今後の抱負を揮毫。漢字一文字で「心」と表現した(画像の荒れ/ブレご容赦ください)。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ニュース&トピックス)
スマートフォン連携でバッテリー管理が劇的に進化! 名古屋市に本社を置く株式会社SECONDが、LEADMAX-JAPANとの販売代理店契約を締結。2025年7月1日より、日本初上陸となるモーターサイク[…]
ホンダ「PRO LITE」の正体が判明?! 2025年秋に生産終了する50cc原付の後継車について、ホンダが新たな動きを見せた。それが2025年6月5日に行われた、「SUPER CUB PRO LIT[…]
1位:ワークマン「ペルチェベストPRO2」徹底レビュー ワークマンから最新の「アイス×ヒーターペルチェベストPRO2」。本製品は、冷却・温熱両機能を持つペルチェデバイスの個数が昨年モデルの3個から5個[…]
荷物にならない「究極の携帯性」が魅力! なによりも特筆すべきなのは、そのコンパクトさと軽量さ。Pocket Tripod PROv2は、薄さわずか2.3mmと、クレジットカード2枚分程度。重さはたった[…]
要望に応え、アンコール販売が決定 「AIO-6」シリーズの初回クラウドファンディングは2025年6月3日に終了し、2015名からの支援と総額7,300万円を突破する大きな成果を収めた。今回のアンコール[…]
最新の関連記事(交通/社会問題)
規制の根拠は「道路法・第46条第3項」 高速道路などを走っていると、時折インターチェンジの手前などで「危険物積載車両ここで出よ」という表示を目にすることがある。この表示を見かけた場合、その先に危険物積[…]
地域活性化ツーリングを開催、移動課題改善への提言も 2024年9月29日に開催された地域活性化・ライダー誘致イベント“伊豆ライダー誘致ツーリング”。 主催は若年層を中心に構成。バイクやクルマ、特定原付[…]
バイク駐車場の拡充に取り組む千葉市 千葉市内には6区で50の鉄道駅がある。中でも千葉駅は千葉県の中心駅として、JR東日本の在来線6線と京成電鉄、さらに千葉都市モノレールが乗り入れている。 都心や成田空[…]
「危険なら道路を改善しないの?」との疑問を感じるが…… 市中の道路を走っていると「事故多発交差点」と書いた立て看板を見かけることがあります。 その交差点で交通事故が多発しているので気を付けて運転してほ[…]
情熱は昔も今も変わらず 「土日ともなると、ヘルメットとその周辺パーツだけで1日の売り上げが200万円、それに加えて革ツナギやグローブ、ブーツなどの用品関係だけで1日に500万円とか600万円とかの売り[…]
人気記事ランキング(全体)
エイトボール! 王道ネイキッド路線への参入予告か スズキがグローバルサイトでティーザーらしき予告画像を公開した。ビリヤードの8番玉の横には『SAVE THE DATE 4TH JULY』とあり、7月4[…]
新進気鋭のクルーザー専業ブランドから日本市場に刺客! 成長著しい中国ブランドから、またしても新顔が日本市場にお目見えしそうだ。輸入を手掛けることになるウイングフット(東京都足立区)が「導入ほぼ確定」と[…]
静かに全身冷却&最長10時間のひんやり感を実現 ライディングジャケットのインナーとしても使えそうな『PowerArQ Cooling Vest』。その特長は、ファンやブロワー、ペルチェ式ヒートシンクを[…]
なぜ「モンキーレンチ」って呼ぶのでしょうか? そういえば、筆者が幼いころに一番最初の覚えた工具の名前でもあります。最初は「なんでモンキーっていうの?」って親に聞いたけども「昔から決まっていることなんだ[…]
供給不足解消に向け、スズキもかなり「がんばってます」 ジムニーノマドは、2025年1月30日の発表からわずか4日間で約5万台もの受注を獲得し、注文受付が一時停止に追い込まれるなど、国産車としては異例と[…]
最新の投稿記事(全体)
カバーじゃない! 鉄製12Lタンクを搭載 おぉっ! モンキー125をベースにした「ゴリラ125」って多くのユーザーが欲しがってたヤツじゃん! タイの特派員より送られてきた画像には、まごうことなきゴリラ[…]
排気量“500cc”バイクの魅力って? Hondaがラインアップする人気シリーズ「レブル」&「CL」シリーズ。 中でも、レブル250とCL250は幅広い層に人気を集めていて、街中やツーリング先でもとて[…]
スマートフォン連携でバッテリー管理が劇的に進化! 名古屋市に本社を置く株式会社SECONDが、LEADMAX-JAPANとの販売代理店契約を締結。2025年7月1日より、日本初上陸となるモーターサイク[…]
シリーズ第12回は最終回特別応用偏! 白バイと言えばヤングマシン! 長きにわたって白バイを取材し、現役白バイ隊員による安全ライテク連載や白バイ全国大会密着取材など、公道安全運転のお手本として白バイ流の[…]
スズキGSX-R:斬新かつ孤高のネーム、走りもケタ違い 1983年は、世界耐久や鈴鹿8耐でスズキの耐久レーサーGS1000Rが旋風を巻き起こした。 その年の暮れ、晴海で開催された東京モーターショーに、[…]
- 1
- 2