
知らない土地へのロングツーリングの際は、ナビゲーションが必須。そんなときに活躍するスマートフォンのナビアプリですが、近年はスマホ車載型に代わって「スマートモニター」に注目が集まっています。スマートモニターの多くは高額な傾向があるため、値段を見て「スマホを使えば十分なのでは?」と、その存在を疑問に感じる人も少なくないかもしれませんが、そもそもどのような違いがあるのでしょうか?
●文:ピーコックブルー(ヤングマシン編集部)
スマートモニターとは? スマホ車載型との違い
スマートモニターとは、バイクに取り付けることでライダーにさまざまな情報を表示してくれるバイク用ディスプレイです。
スマホとのWi-Fi接続によってナビゲーション機能が使えるのはもちろん、スマホが受信した通知やメッセージの確認/インカムとBluetooth接続することで、通話操作や音楽再生操作などもスマートモニターで可能になります。
さらに、機種によっては以下のような機能も使えます。
- ドライブレコーダー/駐車監視
- バックカメラ機能/後方死角監視システム
- 空気圧/内部温度モニタリング
安全への配慮のため、使用できるのは運転中に必要な機能/アプリに制限されますが、スマホをわざわざ取り出すことなく、以上のような機能を使える点がスマートモニターの大きな特徴です。
スマートモニターのメリット
スマホを落下と振動から守れる
スマホを車載して使うと、バイクの振動や落下により破損させる危険が高くなってしまいます。
しかしスマートモニターが設置されていれば、スマホをポケット/バッグなど安全な場所に収納したままナビなどの機能を使用することができます。
スマホのバッテリー消費を抑えられる
スマホをナビとして使うと、稼働時の消費電力に加え、画面も最高輝度で使用されることが多く、バッテリーの消耗が激しくなります。
スマートモニターなら、スマホが消費するのはWi-Fi接続による電力消費のみ。そのためスマホのバッテリー消費を大きく抑えることができるというわけです。
雨粒による誤操作を防げる
雨天時にスマホを使用すると、雨粒によって勝手に操作される場合がありますが、スマートモニターはバイクでの使用を前提に高い耐水性/操作性を備えているので、雨天時でも安心して走行できます。
デメリットも含め、製品選びはよく吟味して
このようにスマートモニターにはさまざまなメリットがありますが、デメリットとして価格が高くなりやすい傾向がある点が挙げられます。
近年は普及にともなって低価格化が進んでおり、3万円以下で購入できる機種も増えているようですが、値段だけ見てスマートモニターを購入するのはおすすめしません。
海外の安価な商品のなかには、日本の技術基準に適合していない商品もあります。技適マークがないスマートモニターを使用した場合は、電波法違反で1年以下の懲役/100万円以下の罰金が科せられる恐れがあります。
また、カーナビやスマホと同じく、スマートモニターも走行中の操作や約2秒以上の注視は交通違反の対象となる点にも注意が必要です。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(Q&A)
A:どちらも不具合。後ろはアフター、バックは戻ると覚えるべし 未燃焼ガスがシリンダー外で燃えるという意味では、どちらも同じ”不調”を表している。アフターファイアーはマフラー側に流れた未燃焼ガスが引火す[…]
A.クラッチを切らずにギヤチェンジできるクイックシフターは便利なはずですが、確かに操作するときの状況によっては仰るようにギクシャクしたりショックがあって怖い思いをするかも知れません。加速(増速)側の場[…]
振動の低減って言われるけど、何の振動? ハンドルバーの端っこに付いていいて、黒く塗られていたりメッキ処理がされていたりする部品がある。主に鉄でできている錘(おもり)で、その名もハンドルバーウエイト。4[…]
A.慣れたコーナーには先が見えている安心感で、そこそこアベレージ高くコーナリングできる満足感を楽しめます。でも慣れているからこそ潜んでいるリスクも考えましょう。知らない道のほうが楽しいといえる走り方こ[…]
Q.ツーリングへ出かけるとバイクのすぐ前の路面ばかり見てしまいます。そのため先のほうの様子に気づくのが遅れ、カーブの手前で慌てます。「遠くを見ろ」とよく言われますが、先を見ていると手前の路面が心配にな[…]
最新の関連記事(スマホ/アプリ)
外れて落下するのは論外。だが外れにくくて不便なこともある!? 目的地を示す地図アプリはもちろん、音楽を聴いたりインカムを使ったり、ツーリング中の思い出を記録するために写真を撮影する際にも、何かと重宝す[…]
アプリで『もてぎ2&4レース』決勝を予想してプレゼントをGETしよう! モーターサイクルロードレースの国内最高峰、全日本ロードレース選手権 Rd.1『もてぎ2&4レース』が、4月19日[…]
SRS-001 スマートライドモニターAIO-5Lite:バイク専用設計なので利便性が抜群! スマホとモニターをBluetoothなどの無線で接続し、スマホをバッグやジャケットのポケットに入れたまま手[…]
KUSHITANI COFFEE BREAK TRAVEL HUNT クシタニより、ツーリングアプリ”RISER”を使ったチャレンジの第2弾として、全国の指定したスポットを巡ってスタンプを集めるイベン[…]
スマホアプリを安心して使える、耐振動/耐候性をもつ大型モニター バイクや自動車の運転中に、ナビゲーション代わりにスマートフォンを利用しているユーザーは多いはず。だがバイクで使用する場合、振動によるカメ[…]
人気記事ランキング(全体)
4気筒CBRシリーズの末弟として登場か EICMA 2024が盛況のうちに終了し、各メーカーの2025年モデルが出そろったのち、ホンダが「CBR500R FOUR」なる商標を出願していたことがわかって[…]
空冷Zと日産のL型エンジンに特化したパムス カワサキのZ1やZ2など空冷Zのオーナー、あるいはファンの方にとってパムスは有名すぎるほどのファクトリーに違いありません。 レース畑だった私(今井伸一朗)で[…]
2023年モデル概要:400クラス唯一のクルーザーとして登場 カワサキ「エリミネーター/SE」の初公開は、2023年3月17日に開催された大阪モーターサイクルショーでのこと。発売はその約1ヶ月後となる[…]
ネットで注文できる1サイズ&1プライスガレージ。完成状態で運搬されてクレーンで据え置きされる サンデーメカニックなら誰もが知る工具ショップ・アストロプロダクツのホームページ上に「BIKE小屋」という商[…]
※価格や発売時期は独自の情報に基づく本紙予想です。販売店へのお問い合わせはご遠慮ください。 ターゲットはZ900RS。プライスも真っ向勝負?! 5年前に「CB-Fコンセプト」を目にした時の歓喜は忘れら[…]
最新の投稿記事(全体)
メンテナンスで覚えて、カスタムで楽しむホンダのモンキー&ゴリラ シフトアップ製88ccキットを組み込み、ノーマルキャブのままでセッティング変更せずに普通に走ることができた、6ボルト仕様の初期型黄色ゴリ[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc 400ccクラスは、普通二輪免許を取ってから間もないビギナーも選ぶことができる排気量帯で、16歳から乗ることができる。 そんな400cc[…]
完全に消える? それとも復活する? ホンダの名車CB400スーパーフォアが生産終了になって今年ではや3年目。入れ替わるようにカワサキから直列4気筒を搭載する「Ninja ZX-4R」が登場し、唯一無二[…]
マイナーチェンジを実施し、ヘリテイジカラー追加 並列3気筒845ccエンジンを搭載する“ネオレトロ(Neo Retro)”ロードスポーツバイク「XSR900 ABS」。独特のサウンドも魅力の並列3気筒[…]
意表をついたZ1-RデザインがカワサキZの新しいトレンドに! 1972年に世界で量産されていなかった900ccのDOHC4気筒で大成功を収めたカワサキ。 しかし王座に君臨していられた時期が長く続いたわ[…]