
2024年のホンダは大型スポーツの年になりそうだ。電子式クラッチ搭載の新型「CBR650R/CB650R」は先にお伝えしたが、既報のストリートファイター「CB1000ホーネット」にも新たな情報が飛び込んできたうえ、このホーネットがベースと思われる「CB1000タイプX」なる機種の存在まで!! アンダー400ccで無双の強さを見せるホンダが…ついに大型も制圧に掛かる?!
●CG作成:SRD
【CB1000ホーネット】SC77エンジンでフルチェン?! 身近なプライスで登場か
“ネオスポーツカフェ”をコンセプトに2018年に登場した現行型CB1000R。このフルモデルチェンジ版としてスタンバイ中とされるのが「CB1000ホーネット」だ。1000Rはセンターアップマフラー時代のCBR1000RR(SC57)をベースとするエンジンを搭載していたが、ホーネットは1世代新しいSC59/77型CBR1000RRのエンジンにチェンジするという情報だ。
SC77型CBRは192psを発揮していただけに、我々も当初は「ホンダからBMWのS1000Rやドゥカティ・ストリートファイターV4に比肩する超速プレミアム・ネイキッドが爆誕か?!」とお伝えしたが、新情報によると”速いけれども手の届く”コストパフォーマンスに優れたリッター級ネイキッドとなりそう。立ち位置としてはスズキGSX-S1000あたりのライバルといえば伝わりやすいだろうか。
2022年、ひと足先にホーネットの名を復活させたCB750ホーネットは、クラストップの91.8ps(欧州仕様)という最高出力を発揮しつつも「かなり意識して価格を抑えた」と開発責任者自身が語っている。となれば同じ名前の兄貴分が急にプレミアム路線を採るとは考えにくいし、そもそも“ホーネット”というモデル自体、ヨーロッパでは俊足と優れたコスパで人気を博してきた過去を持っている。
となればCB1000ホーネットも競合車を圧倒するパフォーマンスを有しつつ、戦略的プライスで幅広いユーザー層に訴求してくる1台になりそうだ。スタイルも弟分と足並みを揃えた最新ストリートファイタールックに刷新されるはず。主戦場は欧州、しかも2024年モデルとなれば11月7日に開幕するEICMA(ミラノショー)での公開はほぼ確実。ホンダ・ストリートファイターの頂点に立つ“ビッグ・ホーネット”の登場はもう間もなくだ!
【HONDA CB1000ホーネット|イメージCG】スズメバチの名の通り攻撃的な意匠ながら、プライスはスタンダード路線を堅持する? ホーネットは過去のモデルもコスパ系だったし…。◎予想登場時期:2023年秋〜 ◎予想価格帯:140〜150万円前後 ◎デビュー可能性:90%
【エンジンは最終CBR1000RRから】エンジンは現行CB1000Rが採用するSC57系から、1世代新しいSC59/77系を搭載するとの情報。SC77・CBR1000RRでの最高出力は192psだが、ネイキッドとして常用域で扱いやすいセッティングが施されるだろう。
【HONDA CB750ホーネット】コンパクトなユニカム式バルブ駆動を採用する新開発パラツインは91.8 psを発揮し、クラストップのパワーウエイトレシオを実現。XL750トランザルプとはエンジン&フレームの基本を共用する。 ’24年に国内投入との情報だ。 ●予想価格:100万円前後 ●予想発売時期:2024年春 ■水冷4スト並列2気筒755cc 91.8ps 7.58kg-m ■車重190kg シート高795mm 燃料タンク容量15.2l ※諸元は海外仕様
【HONDA CB1000R(167万900円)】SC57系エンジンをスチール製のモノバックボーンフレームに搭載。「ネオスポーツカフェ」を謳うレトロモダンなフォルムが特徴で、電制システムもSSに引けを取らない充実装備が自慢。 ■水冷4スト並列4気筒DOHC4バルブ 998cc 145ps 10.6kg-m ■車重213kg シート高83 0mm 燃料タンク容量16l
【CB1000タイプX】ホーネットに隠し玉?! 4気筒クロスツアラーも存在か
そして、ホンダの大型4気筒にはさらなる隠し玉が存在する模様。2024モデルとして「CB1000“タイプX”(またはCB1000X)」という機種がスタンバイしているというのだ。
現状で得られた情報は車名だけで、具体的な車両情報は不明。しかしビッグ・ホーネットと同じ2024モデルとして登場し、CB1000という車名を共有するからには車体やエンジンは共用だろうし、「X」というアルファベットからはNC750Xや400Xなどと同様のクロスツアラー系と想像が付く。つまりCB1000タイプXの正体は、ヤマハのトレーサー9 GTあたりを仮想敵とする快速足長ツアラーではなかろうか。
このトレーサーをはじめ、クロスツアラー系はミリ波レーダーによるアダプティブ・クルーズコントロールを備えるモデルが多いが、ホンダは現時点ではミリ波レーダー装備車をラインナップしていない。このCB1000タイプXに装備される可能性は高いだろう(その分、CB1000ホーネットよりも価格は上がりそうだが)。こちらもEICMAで公開されると予測する!!
【HONDA CB1000タイプX|イメージCG】編集部製作のCG。腰高でアップライトなポジションに、ウインドプロテクションに優れる大型カウルを組み合わせてみた。ミリ波レーダーなど最新デバイスも余さず搭載してくるか? ●予想登場時期:2023年秋〜 ●想定価格帯:160〜170万円前後 ●デビュー可能性:90%
【RIVAL|YAMAHA TRACER 9 GT+(182万6000円)】国産足長系ツアラーの代表機種。エンジン/フレームはMT-09と共通だがスイングアームは延長された専用品を採用。「+」はヤマハ初のアダプティブクルーズコントロールに加え、ミリ波レーダーと連動するユニファイドブレーキシステムも搭載する。 ■水冷4スト並列 3 気筒 DOHC4 バルブ 888cc 120ps 9.5kg-m ■車重 223kg シート高 820/835mm 燃料タンク容量18l
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
あなたにおすすめの関連記事
ビッグ・ホーネットの派生で待望のネオクラが来る! ホンダが2025年モデルとして「CB1000」という名称のバイクを登場させる。本誌が掴んだ最新情報である。……が、事情通の方なら既報のビッグ・ホーネッ[…]
革命的装備も価格差はヒトケタ万円以内?! スーパースポーツ系を除くと唯一の国産ミドル直4スポーツ・ホンダCBR650R/CB650Rに「電子式クラッチ」が導入される見込みだ。ホンダは2022年11月に[…]
”PREPARE FOR TAKE-OFF”って……オイ! 最初に言っておきたい。これは光栄にもバイク界の東●ポと呼ばれるヤングマシンが、妄想力を逞しく発揮した記事である。カワサキが直列6気筒ターボ搭[…]
グッドウッドに試作機登場! XSR GPは発表間近か 1982年のWGPレーサー、YZR500に初めて採用され、衝撃を与えたアルミデルタボックスフレーム。その3年後、公道市販車のTZR250に初導入さ[…]
CB400SFのリニューアルではなく、完全新設計の可能性 ヤングマシンでは以前より、ホンダが400〜500ccクラスのミドル4気筒を開発中と報じてきたが、それはCB400SF/SBを最新規制に合わせア[…]
最新の関連記事(ホンダ [HONDA])
公道モデルにも持ち込まれた「ホンダとヤマハの争い」 1980年代中頃、ホンダNS250Rはヒットしたが、ヤマハTZRの人気は爆発的で、SPレースがTZRのワンメイク状態になるほどだった。 しかしホンダ[…]
実は大型二輪の408cc! 初代はコンチハンのみで37馬力 ご存じ初代モデルは全車408ccのために発売翌年に導入された中型免許では乗車不可。そのため’90年代前半頃まで中古市場で398cc版の方が人[…]
キーロック付きタンクキャップ:スズキGT380(1972) バイクの燃料キャップは、そもそもは転倒時の漏れ防止の安全対策からキーロック式が採用されるようになったが、その最初は1972年のスズキGT38[…]
長距離ツーリングがさらに楽しくなる進化 発売は、2021年2月25日。2021年モデルでは、大型二輪AT限定免許でも乗れるDCTのみのラインナップとなった。シリーズ共通で55Wスピーカーを採用。イコラ[…]
新エンジン搭載ながら、イエロー廃止で3色展開に 初代モデル・モンキーZ50Mより長く引き継がれてきたフォルムを踏襲しつつ、現代の使い勝手に合わせて進化を遂げた原付二種のファンバイク、モンキー125。2[…]
最新の関連記事(CB1000R/ブラックエディション)
大型二輪免許は18歳から取得可能! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外には“AT限定”免許も存在する[…]
大型二輪免許は18歳から取得可能! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外には“AT限定”免許も存在する[…]
リッタークラス(1000cc以上)のスーパースポーツマシンは多くのライダーの憧れとなっているバイクだと思います。しかし本気のスポーツバイクは用途が限られてしまう場合も。 そこで挙がってくるのが、スーパ[…]
大型二輪免許は18歳から取得可能! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外には“AT限定”免許も存在する[…]
ビッグ・ホーネットの派生で待望のネオクラが来る! ホンダが2025年モデルとして「CB1000」という名称のバイクを登場させる。本誌が掴んだ最新情報である。……が、事情通の方なら既報のビッグ・ホーネッ[…]
人気記事ランキング(全体)
実は大型二輪の408cc! 初代はコンチハンのみで37馬力 ご存じ初代モデルは全車408ccのために発売翌年に導入された中型免許では乗車不可。そのため’90年代前半頃まで中古市場で398cc版の方が人[…]
エアインパクトレンチ:手のひらに収まるサイズで500Nmを発揮。狭い場所で活躍する力自慢 ガレージにエアコンプレッサーを導入したら、まず揃えておきたいのがエアブローガンとエアゲージ、そしてインパクトレ[…]
カワサキの新世代モビリティが大阪万博で公開 2025年日本国際博覧会、通称「大阪万博」のカワサキブースで、未来のオフロードビークル「CORLEO(コルレオ)」が注目を集めている。バイクのように乗車する[…]
2ストエンジンの新時代を切り開いた名車 1980年代中頃、スズキのガンマ、ホンダのNSと、高性能レプリカが矢継ぎ早に出揃い、大ヒットを記録していた。 この潮流をみたヤマハはRZ250Rにカウルを装着し[…]
筑波サーキットにH-D Xたちが集合 H-D Xでのサーキット走行をおすすめしたい。X350はあきらかにXR750をモチーフとしたデザイン。「スポーツライディングを楽しんでほしい」というメーカーからの[…]
最新の投稿記事(全体)
公道モデルにも持ち込まれた「ホンダとヤマハの争い」 1980年代中頃、ホンダNS250Rはヒットしたが、ヤマハTZRの人気は爆発的で、SPレースがTZRのワンメイク状態になるほどだった。 しかしホンダ[…]
全日本、そしてMotoGPライダーとの違いとは 前回は鈴鹿8耐のお話をしましたが、先日、鈴鹿サーキットで行われた鈴鹿サンデーロードレース第1戦に顔を出してきました。このレースは、鈴鹿8耐の参戦権を懸け[…]
シュアラスターの「バイク洗車図鑑」 バイクが違えば洗い方も変わる! 車種別の洗車情報をお届けするシュアラスターの「バイク洗車図鑑」、今回は大ヒット街道まっしぐら、女性人気も高いホンダ「レブル250(S[…]
どの製品を選択するべきかで大いに悩む 少し前に当サイトでお伝えした通り、最近の僕はツーリングで重宝する積載系アイテムとして、タナックスがMOTOFIZZブランドとして販売する、ミニフィールドシートバッ[…]
長島哲太×ダンロップ×CBR1000RR-R、2年目の戦いへ 2025年の全日本ロードレースの第1戦が4月20日にモビリティリゾートもてぎで幕を開けた。 ダンロップタイヤを3年計画でチャンピオンの座に[…]
- 1
- 2