
ホンダが新型軽自動車「N-BOX」および「N-BOX Custom」を先行公開した。正式発表まではまだ少し時間があるようなので、ここでは現行モデルオーナーのヤングマシン編集部員が、写真の見た目だけで好き勝手に語ってみたいと思う。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●写真:月刊自家用車/ホンダ ●外部リンク:ホンダ新型N-BOX特設サイト
安心のキープコンセプト、これなら売れるっしょ
よくぞ余計なことをしなかった! ……というと偉そうで恐縮ではあるのだが、ホンダのクルマを何台か購入したことがあり、2022年型N-BOXカスタム(スタイルプラスブラック)のオーナーでもある筆者は、ホンダの四輪は人気があるクルマでも3代目くらいでよくわからないモデルチェンジして、従来のユーザーを失いがちだよなぁと思っていたのでひと安心である。
メジャーなところでいえば、自身でも所有していた初代~2代目フィットが、3代目で妙にスポーティになったわりに質感が変わらないかむしろ少し落ちたような気がしてガッカリしたものだ。申し訳ないが3代目以降を購入することはなく、別のメーカーのクルマを買ってしまった。のちに3代目はハイブリッド車のほうがトランスミッションのトラブルでリコール祭りになったことを記憶されている方もいらっしゃるだろう。
とまあ、四輪は門外漢なので勝手なことばかり言ってしまうが、姉妹誌の月刊自家用車スタッフに聞いたところ新型N-BOXは完全にキープコンセプトで、変わっているのはホンダセンシングのアップデートとインパネ周りが主だという。
では、それらに従いオーナー目線で違いを見ていこうと思う。撮影会の現場には行けてないので、あくまでも撮影素材とオフィシャル写真を見た印象のみであるが。
まず外観。スタンダード仕様のN-BOXは、あー誰が見てもN-BOXだよねという形に仕上がっていて、全体にスンとした印象に。N-VANと近くなったようなたたずまいの中にクールさがあって、一方で可愛い感じは少し薄れたかも。
N-BOXカスタムは、水平基調がテーマになっているようで、横一文字の灯火類が新鮮な印象。薄目でボンヤリ見ると前作とそんなに変わらない。
ホンダセンシングについては、急アクセル抑制機能と近距離衝突軽減ブレーキが追加された。これは筆者よりももう少し上の世代で運転に自信がなくなってきた方、もしくは初心者に役立つ機能だろうと思う。個人的にはこれが買い替える理由にはならない。筆者の場合、2022年モデルでアダプティブクルーズコントロール(ACC)が時速0kmまで対応したことが購入の決め手になったので、すでに要件はクリアしているのである。それ以前の年式の方は検討してみてもいいかも。
詳細未発表ながら特設サイトに装備表を掲載 ホンダは8月3日に新型N-BOXを先行公開。2023年秋の正式発売が示唆されているが、価格やスペックは明らかになっていない。とはいうものの、新型N-BOX特設[…]
細かいサポート機能の充実は嬉しい
前座席のショルダーまわりで5mm、後席は55mm広がっているそう。ちょっと嬉しいポイントかも。跳ね上げ可能な後席といった優秀な機能はそのまま継承している。自転車を立てたまま積めるようになったそうなので、そうした使い方をするユーザーには歓迎されそう。バイクを積むならN-VANをどうぞ。
インパネまわりはデザインが一新されていて、特に助手席側のドリンクホルダーが従来よりも使いやすそうだ。シフトレバー真下の小物入れがフタ付きではなくオープンな仕様になっているのと、グローブボックスが大型化したのも使い勝手の面でよさげであり、ちょっと羨ましい。
メーターは7インチTFTディスプレイになり、従来のアナログ2連メーター+カラー液晶からガラリと変わっている。また、現行モデルはステアリングホイールの上にメーターが見えるようになっていたが、新型はホイールの隙間からメーターを見る、一般的なタイプになった。まあ別に現行モデルで不満は全くないので、フーンという感想である。
ホンダコネクトというインターネット接続機能が付いたのは地味に羨ましい。特に緊急通報ボタンやスマホでのクルマの探知など、できることは多そう。車内Wi-Fiはどの程度使えるのかわからないが、スマホでギガが足りずに困ることが多い方には役立つかも。
インテリアまわりでは、基本的にシートまわりの形状は大きく変わっていないように見える。ドアノブのやドリンクホルダーの位置など、細かいところまで確認はできていないが、使い勝手は地味に向上していそう。
いいなぁと思ったのは、左ドアミラー前方に鏡が付いていて、それをさらに小型ミラーで反射させて車両左側面を見ることができる“ピタ駐ミラー”が地味にアップデートされていたことだ。従来は左側の死角に何か隠れていないかを確認することはできたものの、左リヤタイヤの接地点が見えず、本当のギリギリまで寄せたい時などは一工夫が必要だった。この数少ない残念な点が、新型では前側のピタ駐ミラーを生かしたまま、リヤ側を新たにドアミラー下部に移設することで改善されたわけだ。これならリヤタイヤの軌跡までバッチリ見えるはず。
個人的に、見やすさだけでいうならハイエース(貨物ナンバー)やトラック系の大きく張り出した縦長ミラーが最高だと思っているので、デザイン優先のドアミラーであっても可能な限りの工夫はしてほしいところ。それができないなら、カッコ悪くてもいいからフェンダーミラーでいいじゃん、と思うくらいだ。なので今回の工夫はいいんじゃないかなと思う。ルームミラーももう少し大型化してるといいなぁ……。
タイプ別メーカーオプションとして、N-BOXカスタム/ターボにのみ搭載可能だそうで、ちょっと意味がわからない。ノーマルN-BOXにももう少し愛が欲しいなぁと思う。
もうひとつ、メーカーオプションでマルチビューカメラシステムが搭載できるようになったのはトピックだろう。前後左右に設置されたカメラの映像を統合し、疑似的に上空から見下ろしたように周囲を把握できる「グラウンドビュー」を合成してくれる優れものだ。これも正直ちょっと羨ましい。
以上が、基本的にバイク乗りでN-BOXカスタムも普段の足として乗っているよ、という専門外の人間から見た新型N-BOXの速報である。
年式の新しいN-BOXオーナーであれば無理して買い替える必要はないかなというのが正直なところ。でも、ぼちぼち買い替えようかなと思っている方は、安心して新型に乗り替えていいと思います。他メーカーのユーザーについては、ライバル比較を語れるほどの知識が筆者にないので、月刊自家用車WEBなどをご参考に。
価格やスペックは未発表ながら、下記の特設サイトでグレード別の主要増備一覧などを確認できる。
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(自動車/クルマ)
免許返納後もアクティブに楽しむための小型低速EV パワーユニットに自社の電動モーターを、バッテリーにホンダの「モバイルパワーパックe:」を採用した汎用EVプラットフォームをヤマハが初公開したのは、20[…]
トライクは転ぶ? 素朴な疑問 二輪(バイク)に乗っている方や、四輪(クルマ)に乗っている方から聞かれる質問のひとつが、「トライクって転倒しないの?」というものです。 トライクには3つのタイヤがあり、二[…]
高負荷気味の軽トラなら、早め早めのオイル交換を ハイエースをトランポに使っているユーザーに対して、軽トラをトランポに使っているユーザーの方が、エンジンに対するねぎらいの念を抱くべきだろう。2000cc[…]
40万キロ手前だから油汚れも凄かった このサンバーを自宅に持ち帰ってから最初に行ったのが、車体各部の洗浄。廃車から2年半、草むら放置によってエンジンルームやフロア下はクモの巣だらけ。 赤帽仕様から白色[…]
1分でわかる記事ダイジェスト ゲームセンターで「頭文字D THE ARCADE」にハマって、クルマのMT免許を取りたいと思っているアズリム。そんなアズリムが最先端の技術や未来の乗り物が語られる展示会に[…]
最新の関連記事(ホンダ [HONDA])
新色はパールオーガニックグリーン アップマフラーに大型リヤキャリア、前後スポークホイール、スチール製フェンダー、そしてアンダーガードなど、アウトドアレジャーに対応した装備の数々を採用するCT125ハン[…]
ファイナルエディションは初代風カラーでSP=白×赤、STD=黒を展開 「新しい時代にふさわしいホンダのロードスポーツ」を具現化し、本当に自分たちが乗りたいバイクをつくる――。そんな思いから発足した「プ[…]
V3の全開サウンドを鈴鹿で聞きたいっ! ここ数年で最も興奮した。少なくともヤングマシン編集部はそうだった。ホンダが昨秋のミラノショーで発表した「電動過給機付きV型3気筒エンジン」である。 V3だけでも[…]
オールラウンドにFUNライドを楽しめる カラーはCB1000 HORNET (STDタイプ)が「パールグレアホワイト」。 より充実した装備を持つCB1000 HORNET SPに「マットバ[…]
1998年モデル:初代1300はとにかく巨大だった ヤマハXJR1200、カワサキZRX1100といった、CB1000SFを超える排気量のライバル出現で、ビッグネイキッド界は重厚長大化していった。そん[…]
人気記事ランキング(全体)
いざという時に役に立つ小ネタ「結束バンドの外し方」 こんにちは! DIY道楽テツです。今回はすっごい「小ネタ」ですが、知っていれば間違いなくアナタの人生で救いをもたらす(大げさ?)な豆知識でございます[…]
V3の全開サウンドを鈴鹿で聞きたいっ! ここ数年で最も興奮した。少なくともヤングマシン編集部はそうだった。ホンダが昨秋のミラノショーで発表した「電動過給機付きV型3気筒エンジン」である。 V3だけでも[…]
1978 ホンダCBX 誕生の背景 多気筒化によるエンジンの高出力化は、1960年代の世界GPでホンダが実証していた。多気筒化によりエンジンストロークをショートストトークにでき、さらに1気筒当たりの動[…]
ファイナルエディションは初代風カラーでSP=白×赤、STD=黒を展開 「新しい時代にふさわしいホンダのロードスポーツ」を具現化し、本当に自分たちが乗りたいバイクをつくる――。そんな思いから発足した「プ[…]
ガソリン価格が過去最高値に迫るのに補助金は…… ガソリン代の高騰が止まりません。 全国平均ガソリン価格が1Lあたり170円以上になった場合に、1Lあたり5円を上限にして燃料元売り業者に補助金が支給され[…]
最新の投稿記事(全体)
オートレース宇部 Racing Teamの2025参戦体制 2月19日(水)、東京都のお台場にあるBMW Tokyo Bayにて、James Racing株式会社(本社:山口県宇部市/代表取締役社長:[…]
Schwabing(シュヴァービング)ジャケット クラシックなフォルムと先進的なデザインを合わせた、Heritageスタイルのジャケットです。袖にはインパクトのある伝統的なツインストライプ。肩と肘には[…]
新レプリカヘルメット「アライRX-7X NAKASUGA 4」が発売! 今シーズンもヤマハファクトリーから全日本ロードレース最高峰・JSBクラスより参戦し、通算12回の年間チャンピオンを獲得している絶[…]
小椋&チャントラの若手が昇格したアライヘルメット まずは国内メーカーということで、アライヘルメットから。 KTM陣営に加入、スズキ、ヤマハ、アプリリアに続く異なる4メーカーでの勝利を目指すマー[…]
王道ネイキッドは相変わらず人気! スズキにも参入を熱望したい 共通の775cc並列2気筒を用い、ストリートファイターのGSX-8S、フルカウルのGSX-8R、アドベンチャーのVストローム800系を展開[…]
- 1
- 2