
’80年代――あの頃のバイク文化は、レースの文脈と切っても切り離せないものだった。本記事では、当時のライダーを熱狂させたレーサーレプリカモデルから、ホンダのXLV750R8/XL600Rファラオを紹介する。※本記事はヤングマシン特別号 青春単車大図鑑からの転載です。
真紅のファラオラリー参戦モデル〈ホンダ XLV750R/XL600Rファラオ〉
エジプトの砂漠を走るラリーとして’82年に始まったファラオラリーは、パリ・ダカに次ぐ規模を誇った国際レース。そのファラオラリーに出場したワークスマシンのレプリカがXL600Rファラオだ。
エンジンはSOHC4バルブ単気筒ながら、ツインキャブを採用することで低中速トルクと42psのパワーを両立。国産のオフロードバイクで初めてのチューブレスタイヤ付きアルミスポークホイールなど、ラリーレイドらしいメカニズムを備える。
’83 ホンダ XLV750R
749㏄の空冷45度V型2気筒を搭載し、プロリンクRサスや19Lの大型タンクを装備。2次駆動にはシャフトドライブを採用。
【’83 HONDA XLV750R】主要諸元■空冷4ストV型2気筒 749cc 55ps/7000rpm 6.0kgm/5500rpm ■195kg ●当時価格:75万円
XLV750Rは、水冷Vツインエンジンをホンダのレーシングカラーである赤で塗装。後継のXL600Rファラオも”赤エンジン”を搭載していた。
’85 ホンダ XL600Rファラオ
丸型デュアルライトや28Lの大容量燃料タンクがラリーレイドっぽいスタイルを演出。マルボロカラーも大きな特徴だ。
【’85 HONDA XL600R Pharaoh】主要諸元■空冷4スト単気筒 591cc 42ps/6500rpm 4.8kgm/6000rpm ■156kg ●当時価格:54万8000円
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事([連載]青春名車オールスターズ)
実測最高速度は246km/h:ホンダVF1000R 誕生の背景 ホンダが開拓したビッグバイク市場は1970年代から激戦区となり、各社が威信をかけて高度な技術を投入した。 そんな中、ホンダは他社が追随で[…]
本気で最速を目指した第二世代CBの旗艦【ホンダCB1100R】 ホンダにおけるステイタスシンボル、もしくはそのブランドイメージをより強固にする旗艦モデルとして開発されたCB1100R。 ホンダが自社の[…]
ヤマハRZ201概要:同社らしさ溢れる、美しき工芸品 ドイツのヴァンケル氏が発明したロータリー式エンジンは、ピストン運動で動力を得る従来のストローク式のエンジンと比べ低振動で高出力、しかもサイズも小さ[…]
スズキRE-5 概要:”スズキの本気度”が伝わる高出力モデル ドイツの発明家ヴァンケル氏が考案したロータリーエンジンは、ピストンの往復運動により動力を生み出す従来方式のエンジンに対して、ローターが回転[…]
扱いやすさ重視のターボエンジン【1982 スズキXN85】 GS650Gをベースにスズキが作り上げたターボ車、XN85。 後に油冷へと発展するオイルクーラーや、ピストンジェットクーリング/フューエルイ[…]
最新の関連記事(名車/旧車/絶版車)
実質的な速さで4気筒に挑む 2020年モデルでは、3psのパワーアップを果たし、スリッパークラッチの標準装備と、クイックシフターをオプションに新設定し、同年デビューのカワサキ・ニンジャZX-25Rに対[…]
2007年に「感動創造」をテーマにプレミアムなモーターサイクルを提案! 2007年の東京モーターショーに、ヤマハは異彩を放つショーモデルをローンチ。 その名もXS-V1 Sakuraと、和をアピールす[…]
マットシルバーにブラウンゴールドのアクセント 扱いやすく十分なパワーの水冷直4エンジンを搭載し、ABSも標準装備し、年々熟成を高めていた「CB400スーパーフォア」。初心者からベテランまで多くのライダ[…]
石油危機で消えたポストZ1候補2台目はロータリーエンジン 1970年代初頭、ロータリーエンジンは一般的なレシプロエンジンよりも低振動でよりフラットなトルクカーブとスムーズなパワーデリバリーが実現できる[…]
カワサキ エストレヤ ファイナルエディション[2017] 試乗レビュー 四半世紀売れ続けたロングセラーモデル レーサーレプリカブーム最盛期の1989年、懐古的なスタイルのゼファー(400)をリリースし[…]
人気記事ランキング(全体)
初公開の海外向けNT1100白バイ仕様がほぼ日本仕様だった 2024年11月に、ホンダが2輪メディア向けの編集長ミーティングで公開していたのが、白バイ仕様のNT1100海外向けモデル「NT1100P」[…]
実燃費の計測でおなじみだった「満タン法」だが…… エンジンを使った乗り物における経済性を示す指標のひとつが燃費(燃料消費率)だ。 「km/L」という単位は、「1リットルの燃料で何キロメートル走行できる[…]
マシンの能力を超えた次元で走らせるマルケス、ゆえに…… 第2戦アルゼンチンGPでは、マルク・マルケス(兄)が意外にも全力だった。アレックス・マルケス(弟)が想像以上に速かったからだ。第1戦タイGPは、[…]
タイヤの皮むきの必要性 「タイヤを新品に交換したらやるべき」とされているタイヤの皮むき。具体的にどのような必要性があるのかというところから、話を始めたいと思います。 新品タイヤの表面には、製造時に使わ[…]
最短2日間で修了可能な“AT小型限定普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付を除い[…]
最新の投稿記事(全体)
英国生まれインド育ち:クラシック風味に全振りしたモデル 現存するオートバイブランドでは最古(大元のジョージ・タウンゼンド・アンド・カンパニーの創業は1851年! )と呼ばれ、1901年にオートバイの生[…]
シックかつ特別感のある専用カラーを設定 今回新たに発表された特別仕様車は、国産車の名跡”クラウン”の誕生70周年を記念し導入される”THE 70th”だ。 設定されるのは2タイプであり、CROSSOV[…]
4/12発売:カワサキ「Z900SE」165万円 Z750、Z800に連なる後継車としてカワサキが打ち出した、948cc並列4気筒エンジン搭載のスーパーネイキッド「Z900」。2017年の登場以来、1[…]
XSR900GPとの組み合わせでよみがえる”フォーサイト” ベテラン、若手を問わずモリワキのブースで注目したのは、1980年代のモリワキを代表するマフラー、「FORESIGHT(フォーサイト)」の復活[…]
DRK-01 250CC CANDY RED/WHITE SAND 英国発、個性的なスタイルで注目を集めるマットモーターサイクルズが展開する「DRK-01」シリーズに、新たな魅力を加える限定カラーモデ[…]
- 1
- 2