
今やすっかり人気のジャンルとして定着したネオクラシック/ヘリテイジカテゴリー。しかし400cc以下となると、ホンダGB350やCL250程度でメッキリ数が少なくなる。ならば…現行XSR900で“80sレーシングヘリテイジ”という新境地を切り開いたヤマハに、まだまだ開拓の余地がある軽二輪クラスにズバッと斬り込んで見せて欲しい!
●文:ヤングマシン編集部 ●CG:SRD
もっと手頃でお気軽なネオクラが欲しい!!
今や大人気のネオクラシック/ヘリテイジカテゴリー。強烈な先代へのオマージュや凝った作り込みに、最新の走行性能を兼ね備えることで一大人気カテゴリーにのし上がった。その走りは見た目のクラシカルさを覆し、リッタークラスにもなればスーパースポーツもかくやというレベルに到達している。
しかし排気量も含めて“もっと手軽にネオクラを楽しみたい”というライト層は必ず存在するはず。ヤングマシン編集部でも、2016年にヤマハが初代XSR900を投入し、このジャンルが盛り上がっていきそうな兆しが見えた時点から「250クラスにもネオクラ路線が波及するハズ!」と言い続けてきた。しかし、いまだに実現していない…(無念)。
とはいえ、このクラスにネオクラの需要がないわけではない。2022年の軽二輪の全国販売台数では、国内で正規取扱いのないXSR155がショップなどの手で輸入され、YZF-R15との合算ながら1393台を販売して軽二輪クラスの14位に食い込んでいるのだ。ちなみにYZF-R25はMT-25との合算で1650台(同12位)だから、販売力の差を考えればXSR155は隠れた人気機種と言っていい。(※台数は二輪車新聞調べ)
このXSR155は、先にヤマハが国内導入を予告した125と基本を共用する兄弟車。この155の国内正規導入も可能性はなくはなさそうだが、ここはあえて、街乗りからロングツーリングまでよりオールマイティに使える、250ccクラスのネオクラシック車をリクエストしたい。
そこでヤングマシンが提案するのが、YZF-R25/MT-25のエンジンと車体をベースとしたネオクラシックだ。現行XSR900の流れを汲むカタチとすれば、初代XSR900のデザインを踏襲する弟分・XSR125や155との差別化もバッチリだし、320ccのYZF-R3やMT-03を使えば小型二輪へのバリエーション展開も可能。ヤマハさん、ぜひご検討を!
〈YM未来予想〉ヤマハXSR250:XSR155輸入モデル販売好調につき
【予想モデル:YAMAHA XSR250】MT-25にXSR900形状の外装を被せると、スチールのダイヤモンドフレームに絶妙にマッチ! ライトはオーソドックスな丸型に。
【ベース:’23 YAMAHA MT-25】モノアイのLEDヘッドライトがサイボーグ感を演出。自然なハンドリングを生む倒立フロントフォークを装備。’22モデルで令和2年排出ガス規制に適合。■水冷並列2気筒 249cc 35ps 2.3kg-m 167kg ●価格:63万2500円
【モチーフ:’23 YAMAHA XSR900】MT-09ベースのレトロスポーツ。2022年6月のフルチェンジで排気量を拡大し、IMUなど電子装備も満載。’80年代のソノートヤマハを彷彿させるブルーも魅力。■水冷並列3気筒 888cc 120ps 9.5kg-m 193kg ●価格:121万円
【’23 YAMAHA XSR125|輸入モデル】MT-125等と共通のプラットフォームに、初代XSR900風の外装を纏う。欧州ではスポークホイール車も登場。国内でもようやく’23モーターサイクルショーにて市販予定車として展示される。■水冷単気筒 124cc 15ps 1.17kg-m 140kg
【’16 YAMAHA XSR900】2014年に登場した初代MT-09をベースに、過去のヤマハ車を彷彿とさせる外装を与えたネオクラカテゴリーの嚆矢。ライポジやサスセッティングの変更で独自の走りも獲得していた。写真はヤマハ60周年記念カラーの60th Anniversary。■水冷並列3気筒 845cc 110ps 9.0kg-m 195kg
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