![[’82-]スズキ GSX400FSインパルス:ヨシムラ管を標準搭載! スズキのヨンヒャク【青春名車オールスターズ】](https://young-machine.com/main/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
’75年、自動二輪免許は小/中/大の3区分となった。大型免許が教習所で取得できない当時は、多くのライダーはいわゆる中免。彼らにとって最上位クラスにあたる「400」は性能も装備も向上を続けていく。本記事はスズキのヨンヒャク、GSX400FSインパルスを紹介。ヨシムラとの共同開発による4in1集合管マフラーを搭載し、大きく話題を呼んだ。※本記事はヤングマシン特別号 青春単車大図鑑からの転載です。
●文:ヤングマシン編集部
- 1 メーカー手ずからのチューニング仕様車【スズキ GSX400FSインパルス】
- 2 スズキ GSX400FSインパルスの系譜
- 3 [連載]青春名車オールスターズに関連する記事
- 4 「2スト全盛期を代表する傑作」1986ホンダNSR250R:レーサーに保安部品を付けただけ!【あの素晴らしい名車をもう一度】
- 5 「ハンドリングのヤマハ」誕生:起死回生のTZレプリカ、1985ヤマハTZR250/R【あの素晴らしい名車をもう一度】
- 6 「2ストV3の咆哮」1985ホンダNS400R:『バリバリ伝説』でも話題を呼んだマシン【あの素晴らしい名車をもう一度】
- 7 「2スト最強の500レプリカ」1985スズキRG500Γ(ガンマ):炸裂パワーのスクエア4【あの素晴らしい名車をもう一度】
- 8 「究極のレーサーレプリカ!」1984ヤマハRZV500R:気分はケニーのYZRだった【あの素晴らしい名車をもう一度】
- 9 「唯一のタンデムツイン(前後2気筒)」栄光のチャンピオンレプリカも:1984カワサキKR250/S【あの素晴らしい名車をもう一度】
- 10 「レーサー“RS”と同時開発」WGPの興奮がそのままに:1984ホンダNS250R【あの素晴らしい名車をもう一度】
- 11 「カウル&セパハンの先駆け! 」2ストレーサーレプリカの代名詞:1983スズキRG250Γ(ガンマ)【あの素晴らしい名車をもう一度】
- 12 人気記事ランキング(全体)
- 13 最新の記事
メーカー手ずからのチューニング仕様車【スズキ GSX400FSインパルス】
Z400FX、XJ400に続き、400㏄4気筒ウォーズに3番目に名乗りを上げたのはスズキだった。
’81年4月に発売されたGSX400Fのスタイルは、前年のケルンショーで発表されていたGS650Gに通じるイメージでまとめられていた。一方、心臓部は2気筒のGSX400Eと同じ4バルブ方式で、理想的な燃焼を実現するTSCCも採用して、最高出力はXJと並ぶ45psを発揮。トリプルディスクブレーキにアンチノーズダイブ機構も備え、堂々たるデビューを飾ったのだ。
しかし、3番手ともなると先発のライバルのようなインパクトをアピールすることは難しかった。さらに、登場後1年を待たずしてホンダから強敵CBXが発売されたため、スズキはさらなる強化策を打ち出す。翌’82年型はツートンカラーや新型リヤショックを採用したII型へシフト。さらにこれをベースにした上級モデルも設定された。これがインパルスである。
目玉は、何と言ってもヨシムラと共同で開発された4in1集合マフラー。当時、集合管を標準装備したモデルはまだ少なく、これにより最高出力も48psへアップした。オイルクーラーやシングル風シート、セパレート式ハンドルが与えられ、スイングアームもアルミ製が奢られるなど、走りに振ったアイテムが多数り込まれたのである。
豪華絢爛路線ではなく、メーカー自らが施したストイックなチューニング仕様車。これは大きな魅力だった。
【’82 SUZUKI GSX400FS Impuls】■空冷4スト並列4気筒DOHC4バルブ 399cc 48ps/10500rpm 3.5kg-m/8500rpm ■171kg ■タイヤサイズF=3.25-19 R=3.75-18 ●価格:49万3000円
【TSCC+ヨシムラサイクロン】独自のTSCC(ツインスワールコンビューションチャンバー=2渦流燃焼室)、爆発順序ごとにエキゾーストパイプを導くサイクロン4in1マフラー、空冷式オイルクーラーが高性能を約束。それでいて60km/h定地燃費で40km/Lを誇った。
スズキが世界で初めて実現したANDF(アンチノーズダイブ機構)を左右にダブル装着。星型キャストホイールは19インチ。
ヘッドライトはφ150㎜ケースに60/55Wハロゲン。燃料タンク下のダイヤルで減衰力を調整できるリヤサスも便利だった。
走行中の視認性を優先してメーターの角度やデザインを決定。ギヤインジケーターと燃料計も装備していた。
’82年GSX400FSのキーワードは、ザ レーサースピリット マシン。カタログにはワークスライダー 水谷勝選手のサインも入っていた。
スズキ GSX400FSインパルスの系譜
’81 スズキ GSX400F
【’81 SUZUKI GSX400F】400ccクラス初のDOHC4バルブを実現。スタイルはカタナのノンカウル版。ANDFや前後ディスクも装備していた。45ps。
’82 スズキ GSX400F II
【’82 SUZUKI GSX400F II】ツートンの車体色とダブルホーンを採用。荷重に応じて減衰力が変わるADDFリヤサスとダブルANDFも装備した。
’82 スズキ GSX400FS
【’82 SUZUKI GSX400FS】GSX400Fの上位バージョン。ヨシムラと共同開発した4in1エキゾースト、シングル風のシートがアピールポイント。48ps。
’83 スズキ GSX400FW
【’83 SUZUKI GSX400FW】スズキ初の水冷4気筒、L-BOXフレーム、フルフローターサス、前輪16インチで大幅進化。ビキニカウルも選べた。50ps。
※本記事は“ヤングマシン”が提供したものであり、文責は提供元に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
[連載]青春名車オールスターズに関連する記事
人気記事ランキング(全体)
1998年登場のロングセラーモデル、ホンダCB1300シリーズの魅力とは? 今回は、私が白バイ隊員として約10年間、ホンダ CB1300に乗ってきた経験や感想を交えて、CB1300シリーズをお勧めする[…]
ストリートからワインディングまで、250レプリカをカモれるカフェレーサーを目指す! 1987年にヤマハがリリースしたSDR……それまでヤマハのスポーツバイク系ネーミング記号になかったアルファベットの組[…]
日本仕様にもニューカラー投入か 英国スズキは、マキシスクーター(日本でいうところのビッグスクーターにあたる)の「バーグマン400」にニューカラーを導入すると発表した。 深緑の『パールマットシャドウグリ[…]
カブとは違うのだよスーパーカブとはっ! みなさんご存知のとおり、スーパーカブは2014年に立体商標として登録されている。この立体商標とは、いわば“形の特許”であり、立体商標として代表的なのは「コカコー[…]
欧州で国内導入が明らかになったCL250の2025年モデル CL250の2025年モデルについて、国内導入が明かされたのは2024年11月のこと。フレームを共有するシリーズの長兄モデル「レブル500」[…]
最新の記事
- 「梅雨でもバイク通勤/通学しなきゃ…」そんなときどうすれば安全? 気をつけるポイントと走り方を解説してみた
- 中学2年生ライダー、ウエットで苦戦も手ごたえあり……中野真矢率いる「SDG Jr. 56レーシング」が初戦SUGOを終える
- 【SCOOP!】ついに「GB500」登場へ?! ホンダが海外で商標を続々と出願、登録も完了!
- 見ると違いが一目瞭然! オフテイストの原付二種・ヤマハPG-1/ホンダ CT125ハンターカブ/クロスカブの使い勝手を徹底比較
- 50ccの原付が終了へ……ホンダ「PRO LITE」の正体が判明?! 新たな商標が出願された、カブライト/ディオライトに次ぐ第3の新原付か
- 1
- 2