
「このバイクって、どこが良いの?」バイク好きなら一度は口にしているであろうこのセリフ。そんな疑問に一発回答! 日夜ニューモデルに触れまくっているヤングマシン編集部が、取材で得た裏話も交えて注目モデルの魅力のキモをピンポイントで伝えます。今回はカワサキのニンジャZX-25R。世界でもコイツしか持ち得ない魅力がある! (トップ写真は’21モデル)
●文:ヤングマシン編集部(マツ) ●写真:長谷川 徹
旧車の焼き直しに終わらない、令和車ならではの魅力も
1969年のホンダCB750フォア以来、日本車がお家芸として追求してきた”直4″の快感を満喫できる1台。搭載される250cc並列4気筒はレッドゾーンが17000rpmからと、現在地球上で販売されているすべての内燃機関車両において、もっとも高回転を許容するエンジン。マフラーを社外品に交換したりすれば、そこはもう魔界の入り口(笑)。全力を絞りに絞り切って泣き叫ぶエンジンの、甲高き絶叫サウンドがこれでもかと楽しめる。
この絶頂感は1980〜1990年代に存在したレーサーレプリカ250勢も同様なのだけれど、ZX-25Rが素晴らしいのは、電子制御スロットルならではの上下クイックシフターを持つこと。シフトダウン時にクラッチレバーもスロットルも操作することなく、シフトペダルの操作だけで「ファン、ファーン!」と、オートブリッパーが超高回転型エンジンの回転数を合わせてくれるゾクゾク感は、当時のレプリカでは絶対味わえない最新マシンならではのものだ。
そしてもうひとつ、4気筒最大の魅力でもある“エンジンを高回転域まで引っ張る興奮”を、常識的な速度域で味わえるのもZX-25Rの美点。600や1000の4気筒だって回せばキモチイイけれど、それを公道で味わうことは…。欲しいのは速さではなく、速く走っている”気分”。それに気づいた、腕に覚えあるオトナたちが飛びついているのも納得が行く。
車重は184kg(SE/SE KRTエディション)と250ccとしては重いし、実際の速さも2気筒勢と大差はなかったりするけど、「細けぇコトはいいんだよ!」とばかりに、気持ちよさに全振りしたこんなバイクを生み出してくれるカワサキ、やっぱりリスペクトしかない!
「ニンジャZX-25R」はこんな人にオススメ!=”常識的な速度で4気筒を味わい尽くしたい人に”
【KAWASAKI Ninja ZX-25R/SE KRT EDITION】([ ]内はSTD) ■全長1980 全幅750 全高1110 軸距1380 シート高785(各mm) 車重184(183)kg ■水冷4スト並列4気筒DOHC4バルブ249cc 最高出力45ps/15500rpm 最大トルク2.1kg-m/13000rpm 変速機6段リターン式 燃料タンク容量15L ■タイヤサイズF=110/70R17 R=150/60R17 ●色:[SE KRTエディション]ライムグリーン×エボニー [SE]メタリックマットグラフェンスチールグレー×メタリックスパークブラック/メタリックマットトワイライトブルー×メタリックマットフュージョンシルバー [STD]メタリックスパークブラック ●価格:[SE/SE KRTエディション]93万5000円 [STD]84万7000円
50.0×31.8mmというボア×ストロークは、かつてのZXR250(49×33.1mm)を上回るショートストローク設定。圧縮比は11.5とZXRの12.2を下回るが、最高出力の45psは同一だ。さらにラムエア加圧時には1ps増の46psを叩き出す!
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フレームは近年カワサキのお家芸と言える鋼管トレリスフレーム。リヤショックを寝かせたホリゾンタルバック式リヤサスペンションも含め、車体設計にはZX-10Rのノウハウが注がれる。ショーワ製倒立フォーク/ラジアルマウント式モノブロックキャリパー/トラクションコントロールなどの豪華装備も満載だ。 [写真タップで拡大]
KQS(カワサキクイックシフター)は、クラッチ操作なしにシフトアップ/ダウンを可能とするメカ。SE/SE KRTエディションに標準装備で、STDにもオプション(4万4880円)で装着可能だ。 [写真タップで拡大]
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