水しぶきを上げながらトップを快走する#15渡辺一樹。#1中須賀克行も序盤はついていくのが精一杯だったようだ。全日本ロードレース選手権第2戦、鈴鹿2&4では、雨の中で驚きのハイレベルな攻防が展開された。
●文/写真:佐藤寿宏
加賀山監督のもと、渡辺一樹が奮闘を見せる
ゴールデンウイークも終わり、冷たい雨が降っていますが皆さん、いかがお過ごしでしょうか? おかげさまで、お仕事三昧の日々でして“GW(ガンバリ・ウイーク”)となっておりました。家族サービスといったら、くら寿司にいったくらいで。娘よ許せ……。
またも遅くなってしまいましたが、全日本ロードレース選手権第2戦鈴鹿2&4レースの話題を。
結果こそヤマハファクトリーの中須賀克行がダブルウインを達成し開幕戦と同じでしたが、レース内容は違うものになりました。特にウエットコンディションとなったレース2は、YOSHIMURA SUZUKI RIDEWINの渡辺一樹がレース中盤までは主導権を握っていました。“たられば”になってしまいますが、セーフティカーが入らなければ、結果は違ったかもしれません。
それでもラスト2周の攻防は、ハイレベルで見応えのあるものでした。まだまだ中須賀の方が、1枚も2枚もうわてをいっていましたが、そこまで渡辺が迫ることができたレースだったといえるでしょう。
渡辺の今回のウエットでの快走は、開幕戦レース2からの反省が生きています。開幕戦の時点では、ウエットをほとんど走っていなかったため、セットが出ていませんでした。特に電子制御が厳しい状態だったためペースを上げることができませんでした。また、EWC世界耐久選手権を主に置くヨシムラは、基本的にドライのセットでウエットも走るため、ウエット専用のセッティングをしてこなかったため、データもありませんでした。今回は、初日がウエットになったこともあり、加賀山就臣チームマネージャーを中心にセットを進めることができていたからこその快走でした。YOSHIMURA SUZUKI RIDEWINという新体制が、うまく機能している結果だと言えるでしょう。
最終ラップに2人ともウエットコンディションで2分17秒台って、普通の人ならドライでも出せないタイム。このハンパない速さでのバトルを見逃した方は、モトバトル(YouTube)にアーカイブがあるので、ぜひ、ご覧いただきたいですね。
次戦のオートポリス2&4は事前テストがなく、金曜日からの走行となりますが、渡辺が中須賀にどこまで迫れるか注目したいところです。
鈴鹿には、3月のテストで負傷した清成龍一がTOHO Racingのピットに顔を出していました。まだ復帰までは、しばらくかかるそうで、次戦オートポリス2&4も國峰啄磨が代役を務めるそうです。同じく欠場が続いていた名越哲平は、オートポリス2&4で復帰できそうです。
今回もスーパーフォーミュラと併催となるので、2輪も4輪も観戦できます。5月21日(土)・22日(日)は、ぜひオートポリスにおでかけください。
その前に、第4戦SUGO(6月4日・5日)の事前公開テストがあるので、東北道を北上して行って参りマース。
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