Z900RSの上級バージョンにして、カワサキのヘリテイジカテゴリー「Z-RS」シリーズの頂点モデルでもある「Z900RS SE」がついに発売。予約殺到で入手困難とされるこのSEに試乗した。本記事では、まずSEに奢られた専用仕様についてSTDと比較解説する。
●まとめ:ヤングマシン編集部(宮田健一) ●写真:真弓悟史 ●外部リンク:カワサキ
Z900RS SE:伝説カラーをまとうZ-RSシリーズの最上級モデル
伝説のイエローボールをまとい、オーリンズ製リヤショックとブレンボ製ブレーキシステムを足まわりに採用して、より上質なライディングフィールとコントロール性を目指した上級バージョンがSE。フロントサスもSTDと同じKYB製ユニットながらリヤショックに合わせた専用セッティングとし、アウターチューブも統一感のあるゴールドで仕上げている。台数限定ではなく通常ラインナップだが、生産数が需要に追い付かない状態だ。
ライディングポジション:シート高は違うが、沈み込みで実際は同じだ
カタログ上のシート高は10mm高くなるが、ライダーが跨ってサスペンションが沈み込むとほぼ同じ高さとなり、足着きはどちらも両足指の腹までとほぼ同じ。ハンドルバーやシート本体はSTDと同じため、結果的にライディングポジション全体もSTDから変わらぬアップライトなもので、差は感じられない。[身長168cm/体重61kg]
[SEの特別装備1]オーリンズ(ÖHLINS):耐久性/信頼性も考慮したSE専用設計品を装着
KYB製となるSTDに対し、SEに採用されるオーリンズのS46リヤショックは、一般市販品とは異なり、オーリンズとカワサキが共同開発した専用品。バネレートはほぼ同じ(STD99N/mm/SE100N/mm)ながら伸び側減衰力をやや弱めたセッティングとしたほか、密封性を高めるためのダブルリップ式ダストシール採用や、工具いらずのリモート式プリロードアジャスターもホースの取り回しを変更するなど、メーカー完成車としての耐久性/信頼性も考慮した設計となっている。
[SEの特別装備2]ブレンボ(BREMBO):極上ブレーキのためにシステム一式を交換
SEのブレンボ製M4.32キャリパーは、STDの異径4ポッド→同径4ポッドに変更。パッドやディスクもブレンボ製で統一し、ディスクハウジング材質の鉄→アルミへの変更に対応し、フローティングピン本数を5→10本へ増やして強度を確保。倒立フォークのエンドピースもSE専用だ(なのでSTDにSEブレンボは装着不可)ステンメッシュホース化やマスターシリンダーピストン径の最適化(STD:19.1mm→SE:17.5mm)も行われ、性能を徹底追求した。
その他のSE専用装備:さらなる上質感を追及する専用パーツ群
ブレンボやオーリンズ、それにリヤサスペンションに合わせてバネレートを高め、伸び減衰を弱めたフロントフォークはもちろん、他にも専用装備が細部に散りばめられているSE。ここではその残る部分もまとめて紹介しよう。
プレートはSTDにない追加装備
ホイールカラー:ゴールドホイールが輝く
エンブレム:”RS”の文字が専用色
ブラックパーツ:細部も黒に染めて戦闘力の高さを強調
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