
ロイヤルエンフィールドは、昨年の本国発表から注目されていた「クラシック350」の日本での発売を発表した。2021年になってから全国で22店舗の拠点を整備し、先行発売されたメテオ350の販売も好調。大本命のクラシック350を発売することで、一気呵成に中間排気量セグメントでシェアを獲得する構えだ。
●外部リンク: ROYAL ENFIELD
生まれ変わったクラシック350は4エディションで9種のカラーリングを展開!
ロイヤルエンフィールドは、新生クラシック350の待望の日本仕様を発表した。ハルシオン、シグナルズ、ダーク、クロームの4つのエディションが用意され、価格は日本でも人気のホンダGB350にガチンコで勝負を挑む57万7500円からだ。インド本国では迎え撃つ立場だが、日本市場でも存在感を強めようとしている。
クラシック350は2021年秋に発売されたメテオ350とベースを共有しているが、クルーザースタイルのメテオに比べてオーセンティックなビンテージスタイルとなっており、こちらを本命と考えていたユーザーも多いことだろう。
“クラシック”の歴史は1948年に発売された「モデルG2」に遡り、量産モーターサイクルに初めてスイングアーム式リヤサスペンションを搭載した画期的なモデルとして注目を集めたという。そしてクラシックの名が付いた「クラシック500」と「クラシック350」は2008年に誕生し、これまでの12年間でなんと300万台以上も生産してきたというから驚きだ。
そのエッセンスを受け継ぎながらも、インドの最新排出ガス規制・BS6(欧州のユーロ5と同等)に適合した新型エンジンとブランニューの車体、そして時代を超えたクラシックのプロポーションを持ちながら誕生したのが新生クラシック350なのである。
349ccの空油冷単気筒エンジンはボアストローク72mm×85.8mm(GB350は70mm×90.5mm)で、最高出力20.2ps/6100rpm、最大トルク2.75kg-m/4000rpmはメテオ350と共通。つまり、あの素晴らしい低速トルクと鼓動感はそのままと見て間違いない。
ビンテージテイストなデザインとはいえ、各種装備は現代に求められる要素を網羅している。スマートフォンの充電などに便利なUSB充電ソケットも完備し、ハンドルバーのスイッチ類はクラシカルなデザインと使い勝手を両立した。ただし、メテオ350に装着されていたターンバイターンのナビゲーションシステム「トリッパー」は残念ながら省略されている。燃料タンク容量は13Lと十分で、もちろんABSも標準装備だ。ホイールサイズは前19/後18インチで、フロントフォークはφ41mm正立タイプ、フロントブレーキは十分なφ300mmディスクを装備する。
こうしたデザイン性を追求しながら、全ての機能は外から見えており、プラスチックカバーなどでごまかそうとしていないのも好印象だ。
車両には距離無制限の3年保証が付き、価格は57万7500円~60万3900円と入手しやすい。また、ロイヤルエンフィールドは車両台数の確保よりもスペアパーツの用意を優先するとしており、輸入元であるPCIの倉庫には十分なパーツの在庫があるというから頼もしい。
また、ロイヤルエンフィールドは今後も四半期ごとを目途にどんどん新しいモデルを投入していくとも言っており、EICMAで展示されたプロトタイプ車・SG650の市販バージョンなども期待できそうだ。もしかしたらクラシック500を……というのは気が早すぎるだろうか?
気になる発売時期は2022年3月下旬。用意される4つのエディションはHalcyon (ハルシオン):57万7500円、Classic Signals(クラシックシグナルズ):58万3000円、Classic Dark (クラシックダーク):60万600円、Classic Chrome (クラシッククローム):60万3900円となっている。ホイールやシート、各種プロテクションなどアクセサリーも豊富だ。なお、日本仕様はタンデムシートが標準装備されるとのこと。
ROYAL ENFIELD CLASSIC 350[2022 model]
主要諸元■全長2145 全幅785 全高1090 軸距1390 シート高805(各mm) 車重195kg(装備)■空油冷4ストローク単気筒SOHC 349cc 20.2ps/6100rpm、2.75kg-m/4000rpm 変速機5段 燃料タンク容量13L■ブレーキF=φ300mmディスク+2ポットキャリパー R=φ270mmディスク+1ポットキャリパー タイヤサイズF=100/90-19 R=120/80-18 ●価格:57万7500円~60万3900円 ●発売時期:2022年3月下旬
Classic Chrome(クラシッククローム)●60万3900円
1950年代の英国製モーターサイクルの豊かな外観と雰囲気を反映したプレミアムエディション。Chrome Red(クロームレッド)とChrome Bronze(クロームブロンズ)の2色でそれぞれツートーンカラーが用いられ、1950年代にロイヤルエンフィールドが付けていたタンクバッジが過去の勲章を忠実に再現している。
Classic Dark(クラシックダーク)●60万600円
モダンで都会的なカスタムモデルで、カラーは Stealth Black(ステルスブラック)とGunmetal Grey(ガンメタルグレー)の2色。アロイホイールとチューブレスタイヤを装着している。
Classic Signals(クラシックシグナルズ)●58万3000円
Marsh Grey(マーシュグレー)とDesert Sand(デザートサンド)の2色展開で、ロイヤルエンフィールドとミリタリーの歴史を記念して作られたモデル。バッジやグラフィックが施され、タンクには固有のナンバーが刻印される。
Halcyon(ハルシオン)●57万7500円
ハルシオンシリーズは、その名の通りClassicのレガシーを讃え、輝かしいレトロクラシックな外観を反映している。カラーはGreen(グリーン)、Grey(グレー)、Black(ブラック)の3色展開だ。
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