●レポート: 阪本一史/上野茂岐 ●写真: 八重洲出版/ヤマハ ●編集: モーサイ編集部(上野茂岐)
大きく4世代に分けられるヤマハ FJR1300、日本仕様は2022年モデルで終了
「大きく変えず、10年単位で熟成していきたい」と開発陣が語り、2001年に海外向けモデルとして登場したヤマハ FJR1300。
それから20年が経過した同車は、今なおロングツーリングの本場・ヨーロッパで本格スポーツツアラーとして高い支持を得ているが、具体的にどのような「熟成」が行われてきたのか、当記事ではその足跡をたどっていきたい。
「大きく変えずに」と標榜されたFJR1300だが、これまでに使い勝手と快適性向上などを狙ったモデルチェンジを大きく分けて4回行っており、初代(2001年~)、2代目(2006年~)、3代目(2013年~)、4代目(2016年~)に区切ることができる。
その都度盛り込まれていった電子制御系の装備は、FJR1300が最初から目標としたヨーロッパのツーリングライダーの要求基準「タンデムで10日間、3000kmを快適に走る」を推し進めた結果としてのもの。
一方「大きく変えず」という部分がある。それは、専用開発の1300cc水冷4気筒エンジンとアルミダイキャスト製ダイヤモンドフレーム、シャフトドライブといった構成である。これら基本部分をずっと変更することなく、20年間存続してきたという例は、近年のモデルでは意外と少ない。
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