電動バイク大増殖! 新作発表ブランド×10選[後編]〈EICMA2021現地レポート〉

EICMA2021電動バイク大増殖

EICMA(ミラノ国際モーターサイクルショー)はここ数年、電動バイクやE-Bike(電動アシスト自転車)など電動にまつわるあらゆるブランド誘致に積極的。本記事では今回集まった電動系ブランドを中心に、前半に引き続き後半5ブランドのニューアイテムを紹介しよう。


●文/写真:ヤングマシン編集部(河野正士)

【レポーター:河野正士】フリーランスのバイク系ライター。ニューモデルのインプレッションから海外のカスタムバイク系イベントの取材まで幅広く活動。EICMA取材は通算で10回を超える。

VOGE:スリム&コンパクトなスタイリッシュEV

中国のバイクブランド・ロンシンのモデルファミリー名だったVOGEが、ロンシンから独立したバイクブランドとなってブースを展開。この「ER10」は3.7kWhのバッテリーを搭載し、1回の充電で約120kmの走行が可能だという。最高速は90km/hを記録するスモールモーターサイクルだ。

「ER10」は3.7kWhのバッテリーを搭載し、1回の充電で約120kmの走行が可能だという。

排気量321ccの並列2気筒エンジンを搭載した「Trofeo(トロフェオ)350AC」。ネオクラシックなデザインと、シンプルなボディカラーでスタイリッシュに仕上げている。

SUPER73(スーパー73):ビーチクルーザーな電動モペッド

ビーチクルーザースタイルの車体に、自転車と同じ変速機と、モーターとペダルをセットする電動モペッドスタイルを採用するSuper73(スーパー73)。サスペンション/ブレーキの有無/グレード/リチウムイオンバッテリー脱着の有無などディテールが異なる最新の4モデルを展示。

バイク&サーフカルチャーをミックスしたブランド・デウスEXマキナとのコラボモデル。

サスなどの構造。

YADEA(ヤディア):台湾GOGOROの充電システムを採用

中国の電動バイクブランドYADEA(ヤディア)は、台湾の電動スクーター&バッテリースワップシステム運営会社・GOGORO(ゴゴロ)のプラットフォームを使い車両を製作。同時に中国の杭州で、ゴゴロ製バッテリー交換ステーションの運営をスタート。ケーブル式急速充電スタンドのほか、スマホのワイヤレス充電システムをアレンジした、電動バイクのワイヤレス充電システムのコンセプトも発表。これらが実現すると電動バイクの世界は大きく変わるだろう。

GOGORO製バッテリーを搭載したバッテリー交換式の車両。

短距離走行用の1バッテリー仕様だ。

こちらはプラグ式急速充電システムのコンセプト。これも実現すると日常使いのスクーターから電動バイクまで、用途が広がる。

現在、急速充電システムを使用できる2輪車は少ない。車体の小さな2輪車はスペース確保や高電圧のコントロールがネックとなる。

STEALTH(ステルス):MTBスタイルの電動モペッドという新しい電動のカタチ

軍事用オフロード製品の開発を行なってきたオーストラリアのイーバイクブランド・Stealth Electric Bikes(ステルスエレクトリックバイク)。元MVアグスタ社を率いたジョバンニ・カステリオーニが立ち上げたC-Creative(シークリエイティブ)社とのタッグで、MTBスタイルのモペッドと、同スタイルの電動バイクを発表した。

H52sはペダルを持たない&フラットシート採用の電動モーターサイクル仕様。

リヤホイールにはハブモーターを採用。

HELVIS EV(ヘルビスEV):移動だけじゃない、ファンな乗り物の電動キックボード

都市部においてマイクロモビリティを使って様々なソリューションを実現するHELVIS(ヘルビス)。電動キックボードはピニンファリーナによるデザインを採用。またこの車両は、レース用として高出力モーターやハイスペックのサスペンションやシャーシを採用した特別モデルだ。

メインシャフトはカーボン製。

ハンドルはMTB用のテーパードタイプを採用している。


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