ゼロモーターサイクルズは、アメリカ・シリコンバレーにある電動バイクメーカーで、どのバイクもスポーツ走行性能や航続距離がズバ抜けて高いことで知られている。今回は日本に上陸したばかりのデュアルパーパスモデル「DS」に乗った。
●文:ヤングマシン編集部(近藤スパ太郎) ●写真:輪 ●外部リンク:ジーム[MSソリューションズ]
街乗りだけじゃモッタイナイ。オフも走りたくなるバイク!
ゼロモーターサイクルズにはバイク作りや電装系の専門家が在籍し、スポーツ性能の高い電動バイクが評価されている。現在9車種をラインナップし、ゴツゴツしたブロックタイヤにアップフェンダーを備えるデュアルパーパスの「DS」は、日本でも人気が高い同社のネイキッドスポーツ・SRから派生したモデルだ。フレームやアクセサリーなどSRとの共有パーツも多いが、DS専用に設計されたモーターを搭載し、走りの特性はまったくの別モノだ。
さて、跨ってみるとシートがけっこう高い。ポジションもやや前傾でハンドル切れ角も小さめなので、オフ車の作りではなさそうだ。スロットルを開けるとリニアに反応して、シュイーン! と一気に加速する。このエンジンとまったく違う加速フィーリングは、ゼロの醍醐味でもある。走行モードは回生ブレーキ度の強いエコ/よりパワフルライドが楽しめるスポーツ/好みに設定できるカスタムの3つがあり、右手のボタンで走行中でも切り替えできる。スロットルを開けた時のエネルギー放出度や、回生ブレーキ時のエネルギー回収度がメーターパネルにリアルタイムにグラフ表示される。回生ブレーキを上手く使うと、バッテリーが充電されて航続距離が延びるだけでなく、メリハリのある走行が楽しめる。
ちなみに、エコモードでもその加速はすさまじく、高速道でも100km/hなんてあっという間。エコモードの方がスロットルのオンオフのメリハリが楽しめる道も多かった。フルアジャスタブルの前後サスペンションはちょっと固めの設定だが、フロントには倒立フォークを採用し、コーナリングやブレーキ時にも安定性が高く、安心感があった。でもボクがオーナーになるとしたら、もう少し柔らかい設定にして、車高も少し下げるかな? さらにスタンディングポジションも楽しくて、今回本格的なオフロード走行はできなかったけど、工事中の未舗装路を往復してしまった…。
ジームのDSの特徴は、電気自動車と同じ200V普通充電規格・J1772にて充電ができるコト。95%チャージに1時間というから、充電ポイントに立ち寄りながらのツーリングも可能だ。まだまだバイクお断りの充電施設もあるから、事前に充電マップアプリで調べる必要はあると思うけど、電動バイクもここまで進化したか…と、ニコニコのボクでした。
ゼロモーターサイクルズ DS ディテール写真解説
最短1.5時間で満充電となるJ1772規格200V充電と、100V充電の双方を備える
街中に充電設備が足りない!
GS給油所数約3万か所(’19年調べ)に対して、普通充電器設置数は約2万2500基(’19年調べ)あるそうだが、充電器は1か所に何基も設置されていることが多く、設置場所の数はまだまだ少ない。また都内ではバイクの入場お断りの施設が圧倒的に多い。
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