自分一人分の荷物をバイクに積んで、気の向くままに時を過ごせるソロキャンプスタイルは、他の手段では得られない格別な”自由”を堪能できるのだという。では何をどうすればその自由を手に入れられるのか? 本記事ではキャンプの華=焚き火を楽しむ焚き火台の選び方について取り上げる。
●文:谷田貝洋暁 ●写真:武田大祐
作りたい料理によってバーナーの使い勝手が異なる キャンプ用品の中で、バーナーやクッカーほどオーナーの個性が表れるアイテムもないだろう。というのも、バーナーには燃料の種類の違い、また縦型/横型があり、ゴ[…]
もはや焚き火自体がキャンプの目的!?
昔は焚き火がしたいなら“直火OK”のキャンプ場を探すしかなかった。ところがである。アウトドアブームに火がついた20年前くらいから、地面を使わず焚き火ができる”焚き火台”なる器具が登場。直火はNGだけど、焚き火台ならBBQグリルと同じ”器具”なので使用OKという発想から一気に市民権を得た。最近は焚き火がとても身近なものになっている。
選び方1:大きさ
まず第一に収納サイズがバイクに積めるかどうか? これが重要だ。写真右が棒にメッシュを巻き取って収納するユニフレームのファイアスタンドIIで、左が下部のパンにすべて収まるデイトナのツーリングフラットグリル189。また、置ける薪の大きさも重要だ。薪は一般的に40cmほどなので、そのサイズが載せられるかどうかが気になるところ。
選び方2:炭火OK?
薪よりも燃焼温度が高くなりやすい炭は、場合によっては焚き火台の寿命を著しく縮めてしまう場合がある。自己責任で炭を使うにしても、購入する焚き火台が炭火OKかどうかは確認しておきたい。
おすすめ焚き火台カタログ
モノラル ワイヤフレーム
火床に使う特殊耐熱クロスが下部からの空気の流入を抑え、燃えすぎない自然な焚き火が楽しめる。別売の「焚き火メッシュⅡ(1万175円)」を使えば、火床から空気流入が増え、より大きな焚き火が楽しめるようになる。
ワンダーラストエクイップメント ピコグリル498
火床に高強度ステンレス鋼の板を採用したことで、折り畳むとA4サイズになるパッキングもしやすい焚き火台。スイスのSTC社の製品で、ピコグリルシリーズには、さらにコンパクトな398(1万4000円)、大型の761(2万3000円)もある。
ロゴス ピラミッド TAKIBI M
特別な器具を必要とせず、ダッチオーブンも調理可能な10kgという目安耐荷重が魅力的。そのぶん堅牢な作りで重さは約2.2kg。オプションも豊富で、各種焼き網のほか、バイク積載は難しそうだが囲炉裏や吊り鍋などのセットもある。炭火OK。
デイトナ ツーリングフラットグリル189
デイトナが完全自社開発を行い、特許も出願中のツーリングフラットグリル189。通常、差し込み式の製品はパーツが外れやすいものだが、独自のロック機構で持ち上げて移動したり、灰を捨てるぐらいの動きではバラけないようになっている。
キャプテンスタッグ ステンレスイージーファイアベース
ステンレス蒸し器のように複数枚の羽を展開して使うユニークなキャプテンスタッグの焚き火台。パラボラ形状のプレートの上で焚き火をすれば熱反射の集中効果も見込めそうだが、驚くべきはその価格。なんと税込1980円!
スノーピーク 焚火台S
誕生は’90年代と、焚き火台の草分け的存在で、世の中に“焚き火台”というイメージを植え付けたロングセラー商品。折り紙の様に開いて展開するだけで厚さ25mmが焚き火台に早変わりする簡単設営も魅力。さらに大きいサイズもあるが、バイクに積むならSが現実的。炭火OK。
焚き火台は調理器具にもなる!
見ているだけでも十分楽しい焚き火だが、キャンプフィールドでは調理器具としても十分活躍する。というよりせっかく大きな熱源が目の前にあるのに料理に利用しない手はない。しかも、バーナーなどの調理器具ではなかなか難しい焼き物が焚き火の上なら簡単手軽に行える。焚き火を見ながら、料理を楽しみ、美味しくいただけるという、一石三鳥のアイテムってワケだ。焚き火台の中にはそんな焼き物をするためのオプションもあるが、焼き網や大鍋を吊り下げられるトライポッドを使うのもひとつの手だ。
初心者でも安心、焚き火の起こし方
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