誰もが驚くようなマシンを、自身の手で作り上げたいと思ったことはないだろうか。世の中には自身の思い描いたモンスターマシンを、驚異的な行動力で実現してしまったプライベーターが存在するのだ。
●まとめ:モーサイ編集部
並列4気筒のRZ、きっかけはダイシンRZ
「1980年代のカフェレーサー全盛期に大真工業が生み出した、RZ250のシリンダーを並列に3個搭載したダイシン3気筒RZ。その存在が、私の原点でした」
そう話すのは、ここで紹介するマシンの製作者であるK・Hさんだ。大真工業の独創的なバイクに衝撃を受け、自分も同じようなものを作ろうと決意したプライベーターである。
その決意を固めたのが今から10年以上前のこと。すぐさまNSR250Rのエンジンを2基使用したV4エンジンの製作に挑戦し、これに成功。そのエンジンをNSR250Rの車体に搭載した『NSR500』で「もて耐」に2回も出場し、周囲を沸かせた。
その後も後方排気3気筒TZRやVツインCR250などの衝撃マシンを立て続けに製作していたが、製作意欲を刺激する事件が突如起こったのである。
「海外サイトでRD750というバイクを発見したんです。RZ250に、RZ350Rのエンジンを2基接合して積んだバイクでした」
久方ぶりに衝動が身体を駆け抜ける。2スト500㏄のモンスターマシン「RZ500R」の製作が決定した瞬間だった。
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