Royal Enfield HIMALAYAN×ライドハイ

【ロイヤルエンフィールド ヒマラヤ インプレ vol.2】ハイテクアドベンチャーにはない、真のオフロード力

ヒマラヤには最新の電子デバイスも誇るようなパワーもない。しかしながら、悪路を乗り越え、確実に目的地までたどり着ける突破力が備わっていた。


●文:ライドハイ(伊丹孝裕) ●写真:長谷川徹

OHVモデルとは異なる、バランサー内蔵SOHCエンジン

ロイヤルエンフィールドには、「クラシック500」と「バレット500」という空冷4ストロークOHV単気筒モデルが存在している。いずれも499ccの排気量を持ち、エンジンの源流をたどれば半世紀以上もさかのぼるリアルクラシックだ。

対する「ヒマラヤ」のエンジンはまったく系統が異なる。排気量が411ccというだけでなく、バルブ駆動にはSOHCを採用し、バランサーも装備。このモデルのために白紙状態から設計されたもので、開発のスタートは10年ほど前のこと。技術的にも精度的にも洗練されたユニットである。

とはいえ、味わいが薄いとか、快活に回り切る、という意味ではない。たとえば78mm×86mmのボア×ストロークから想像されるのは、いかにものんびりしたキャラクターであり、実際その通り。スロットル開度に対するレスポンスは微開域が穏やかで、中開度域から徐々に追従してくるマイルドな味つけが施されている。

同じような排気量の空冷単気筒といえば、ヤマハの「SR400」がある。ノスタルジックさの象徴ながら、そのボア×ストロークは87mm×67.2mmだ。ヒマラヤのそれが、いかにロングストロークなのか、つまり古典的なのかが分かる。


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