●文/写真:モトメカニック編集部 ●取材協力:カーベック デイトナ ●マシンオーナー:Y.Iさん
チョッパースタイルを突き詰めると、フロントまわりをいかにシンプルにするかが大きな課題となる。本記事で紹介するエストレア、マシンオーナーが「メーターまわりをもっとシンプルにします」と用意したのが、デイトナ製「 VELONA(ヴェローナ) W電気式スピード&タコメーター。センサーで車速を拾うため、フロントホイールから伸びるスピードメーターが不要。エンジン回転や電圧計もひとつのメーター内に表示できるので複数のメーターもいらず、コックピットまわりがシンプルに。サンメカオーナーさん自らの取り付け作業の様子をリポートする。
今回使用したパーツ
【VELONA W電気式スピード&タコメーターΦ80】歴代市販車に多いΦ80mmのボディサイズを採用したデイトナ製のメーター。ケーブル駆動式ではないシンプルな仕上がりを追求できる。●税抜価格:2万4000円
【デンスピ変換アダプター・ツインタイプ】スピードメーターケーブルを生かした状態で簡単に電気信号を得られる。ケーブルの途中に割り込ませて利用する。●税抜価格:5800円
【非接触スピードメーターセンサー】自転車のサイクルメーターと同様に、ホイール回転の回数とタイヤ外径を換算してkm/hのスピードに置き換える電気式スピードメーターセンサー。●税抜価格:3900円
メーター換装の作業手順
メーターの取り付けについては、純正の取り付けマウントがトップブリッジ裏にあるので、その締め付け穴を利用してステーを自作した。最終的にはステーに耐震ダンパー機能を持たせたい。
車速センサーはリア側。スプロケットの締付けにセルフロックナットを利用しているが、1箇所だけ袋ナットに交換して、ボルト頭の突起を数ミリ高くした。この高い袋ナットが回転センサーとなる。
スイングアームの内側にセンサーを取り付け、暫定的に強力両面テープとタイラップで固定し配線を接続する。機能確認まですべて暫定配線で作業を進めるようだ。
リアホイールを回転させてセンサーユニットと袋ナットの位置関係を確認中。袋ナットがセンサー上を通過したときに、ギャップが2ミリ程度になるようにした。
暫定的な配線とはいえ、配線寸法の確認をしなくてはいけないので、スイングアームの内側に配線を取り回してタイラップで仮固定。リアセンサーの方が目立たなくて良い。
VELONAメーターの取扱説明書を読みながら、この先の展開を考えるマシンオーナーのIさん。取り付けおよび配線の取り回し自体は決して難しくない。
スピードメーターの設定は、タイヤの外径を”取説で決められた計算式”にあてはめ、その数値を打ち込むというもの。自転車用サイクルメーターと同じ仕組みだ。
メーター設定の際には、ボディ裏側のスイッチノブを押してセットアップ。後輪にスピードセンサーを取り付けたので、リアを持ち上げタイヤを空回しして作動確認。
スピードメーターの設定時には、タイヤを回してセンサーの突起が通過する時にランプがしっかり点灯していることを確認する。ランプの点灯とタイヤ外径で進んだ距離が分かる。
設定を終えてエンジン始動。タコメーターの針はビビることなく、大きく振れることもなく、しっかりダンパーが効いて良い動きだ。エンジン始動中の電圧もリニアに表示可能。
【ここがポイント!!】φ80ミリボディの純正メーターなら換装できる嬉しい設計。カスタムマウントする際には、振動対策も考えればベストだろう。いきなり正規で配線接続/取り回しするのではなく、メーター本体とセンサーの位置だけ決めたら、接続配線は暫定とし、すべての作動確認と設定を終割らせる。その後に車体各部の動きを確認しながら正規配線レイアウトにするのが良いだろう。必要に応じて、配線を保護するカバーを取り付ければ安心だ。
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