本記事で紹介するハーレーカスタム事例は、FLHXSストリードグライドスペシャル。ミルウォーキーエイトエンジンをSuburban Speed 120 Big Bore Kitで1966ccへ排気量アップ。T-man216パフォーマンスカムとHPI 製ハイフローエアクリーナーがセットされ、マフラーはD&D Billet Cat 2in1集合。みなぎるパワー、力強い鼓動感はもちろんサウンドも歯切れ良いこの1台、HSC沼津がチューニングを手がけた。
●文:ウィズハーレー編集部(青木タカオ) ●写真:増井貴光 ●取材協力:HSC沼津
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後押しされるかのような猛ダッシュ!
これが「サバーバンスピード120ビッグボアキット」の実力だ! 総排気量1966cc、片側だけでも983ccものビッグピストンが5500回転まで一気に回り、MAX115馬力に達する。特に2500回転を超えてからが凄まじい。ハーレーらしい、後ろから押されるような強力ダッシュが味わえるのだ。
組み合わせたのは「T-man216パフォーマンスカム」。俗にいう高速型だが、低中速でもトルクの谷間がなく、乗りづらさを感じないから驚きを隠せない。
マフラーは「D&Dビレットキャット」2in1集合。HPI製ハイフローエアクリーナーが、シリンダーへフレッシュエアをどんどん送り込む。サウンドは迫力があって、シリンダーごとの爆発の粒が際立って元気ハツラツとしている。
スロットル操作に従順でリニアな反応。アクセル開度1/8の開け始めも唐突なツキを見せずスムーズに立ち上がってくれるから、ツーリングや街乗りでも疲れにくい。
よどみなく回転上昇し、パワーをみなぎらせる高速カムながら、ストリート領域でもトルクが太く、落ち込みなしにパワーが盛り上がる。そんな非の打ち所がないHXは、HSC代表取締役・佐々木綱柄氏によるきめ細かいインジェクションチューニングによって仕上がった。
チューニングデバイスは、純正ECMの中身を書き換えるテクノリサーチ社ディレクトリンクのフラッシュチューナー。純正コンピュータを使用するため精度が高く、かつ安価、トラブルも起こりにくい。
技術とノウハウがあれば正確にセッティングができ、もし不具合があればノーマルの状態に戻すのも簡単だ。115馬力の中に、技術力の高さを見たぞ!
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