●文:ヤングマシン編集部
唯我独尊SUVがより小粋に。NCより多い5モードも搭載
スクーターの皮を被った個性派クロスオーバーが、登場以来初のビッグチェンジを受け欧州で発表された。まず注目したいのはスタイル。従来もイタリアのホンダR&Dによる大胆なデザインが魅力だったが、新型はより鋭くスリムにアグレッシブな造形へ進化。特に切れ上がった2眼とデイライト+多灯LEDが織りなす顔は鮮烈だ。
【’21 HONDA X-ADV】■水冷4スト並列2気筒SOHC4バルブ 745cc 58.6ps/6750rpm 7.04kg-m/4750rpm ■装備重量236kg シート高820mm 変速機6段DCT 燃料タンク容量13.2L ■タイヤF=120/70R17 R=160/60R15 ●予想価格:130万円前後 ●予想発売時期:’21年3月頃 ※諸元/写真は欧州仕様
もちろん走りも強化された。NC750Xと同系のパラツインは、新型NCと同様に変更され、最高出力発生回転数を6250→6750rpmにアップ。3.8ps&0.1kg-m増となり、電スロや最適化したギヤレシオも導入した。ここまではNCと同じだが、目玉は走行モード。新型NCの4パターンに対し、”グラベル”を加えた5パターンを用意する。DCTのオフロード特性を高めるG-スイッチを廃した代わりに専用モードで対応するのだ。
フレームは軽量化と収納スペースの拡充をテーマに新設計。鋼管フレームは単体で1kg軽くなり、トータルで車重は3kg減となった。シート下の収納スペースは容量を1L拡大するとともにUSB充電ソケットも追加している。
シート高は不変ながら、形状変更で足着き性が向上。グローブボックスの容量を拡大し、フルカラーメーター+音声入力までも投入した。新型はスタイル/走り/実用性の全面を強化。現行オーナーも乗り換えたくなる出来だ。
新作フレームに合わせ、外装も刷新。より面を強調し、高級感溢れるフォルムになった。車体下部がブラックアウトされ、上下のメリハリも利いている。
大型化したツリ眼と別体ノーズで顔の押し出し感がアップ。タイヤはオンオフ両刀のBS製トレイルウィング101&152を踏襲。
【カラーバリエーション】NCと共通のグランプリレッドは、現行型にも存在するが、ラインを廃止。加えて黒/ツヤ消し銀/ツヤ消し灰の4色を設定する。銀のみロアーカウルがボディ同色だ。
【車高と足まわりは先代から継承】’20[EU](左)と’21[EU](右)を比較。φ41mm倒立+ラジアルキャリパーなどの脚を継承し、欧州仕様のシート高は変わらず820mm(現行国内仕様はショートサスが標準で790mm)。ただしシートの角を落とし、足着き性は向上している。
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【’17-’20 HONDA X-ADV】’16年に海外で発表したコンセプト車が大反響を呼び、ほぼ同じスタイルで市販化。NCと兄弟車のインテグラをベースに、旧アフリカツイン譲りの本格的な足まわりで武装した。DCTが標準となる。
【電子制御スロットルで制御系が大幅進化】電子制御スロットルの投入などでレッドゾーンは+600rpmの7000rpm以降となり、約4ps増。ユーロ5にも対応済みだ。トラクションコントロールは2→3段階に。
LED採用のテールは従来型もエンドを絞り込んだ造形だったが、新型はよりシャープ&小型に。一方タンデムグリップは大型化した。
【5インチTFTカラー液晶に音声操機能も実装】新作フォルツァ750と同形の5インチフルカラーTFT液晶を獲得。スマホとのブルートゥース接続機能を持ち、自前のヘッドセットを使えば音声コントロールも可能だ。スマートキーは継続採用となり、スイッチが新形状となった。
ハンドガードは小型&薄型の新作で軽快感を演出。アルミテーパーハンドルはクランプ部にロゴを新採用し、より雰囲気のあるコクピットになった。
スクリーンは防風性を高めた新型。調整幅は最大136→139mmに増加した。工具なしで角度を5段階に最大11度変更できるのは同様。
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【追加タフギアも当然欲しくなる】SUVテイストを一層高める純正オプションが充実。車体にマッチしたアルミパネル付きサイドケースと、スマートなトップボックスでフルパニア化が可能。サイドプロテクターバー/フォグランプ/グリップヒーターも用意される。
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