欧州・北米で先行発表されたヤマハの新型MT-07だが、日本のヤマハから続報が出たのでお伝えしたい。日本仕様の発売時期は2021年春以降、そしてカラーバリエーションの色名はMT-09と同様の3色となるようだ。
ヤマハは、北米と欧州で新型「MT-07」を発表。発表されたばかりの新型MT-09と同様にストームフローと名付けられたカラーリングをメインに、青と黒の全3色ラインナップとしている。日本における発売時期も[…]
ユーロ5適合化に合わせて吸排気系を新作、ミッションや排気バルブにも手が入った
前記事の速報では詳細まで触れられなかったが、ヤマハの新型「MT-07 ABS」はエンジン出力特性をリファインするとともに新しいデザインを採用し、総合的なパフォーマンスを向上している。
まずクロスプレーンコンセプトの並列2気筒であるCP2エンジンは、EU5(ユーロ5)規制に適合すべくエアダクト、排気系仕様変更(新型の2into1エキパイ・マフラー 一体型)、ECU仕様変更、FIセッティング最適化を実施。スロットル微開の低速域でのリニアなレスポンス特性に磨きをかけた。また、耐摩耗性に優れたバルブシート採用(EX側)、ミッションのドッグ角変更で再加速時のダイレクト感向上(2速/3速)、触媒位置変更、O2センサー位置変更などを行っている。
より快適でアップライトなライディングポジションは、ニーグリップ部の形状と立体感を工夫することでスポーツ走行時のホールド感も向上。燃料タンクカバーまわりのデザインは一新され、構成パーツは従来の9個から8個へと削減。フレームカバーはアルミダイキャスト製から樹脂製に変更された。また、新たにアルミ製テーパードハンドルバーを採用し、左右幅を32mm広く、ハンドル高を12mm高くして、より多くのライダーにフィットするようになった。
ヘッドライトは「バイファンクションLEDヘッドランプ(Hi-Lo一体)」とし、これにMT-07では初となるLEDポジションランプとLEDウインカーを組み合わせている。
日本仕様の発売時期は2021年春以降ということが明らかになった。北米における2020モデル→2021モデルの価格上昇率を掛け合わせると、従来よりも約1万円高の80万円強~81万円程度に収まることが予想される。色名はパステルダークグレー、ディープパープリッシュブルーメタリック、マットダークグレーメタリックとなるようだ。
【YAMAHA MT-07 ABS[2021 model]】主要諸元■全長2085 全幅780 全高1105 軸距1400 シート高805(各mm) 車重184kg(装備)■水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ 689cc 73.4ps/8750rpm 6.8kg-m/6500rpm 変速機6段 燃料タンク容量14L■キャスター24°50′/トレール90mm ブレーキF=φ298mmダブルディスク+4ポットキャリパー R=φ245mmディスク+1ポットキャリパー タイヤサイズF=120/70ZR17 R=180/55ZR17 ※諸元は欧州仕様 ●国内予想価格:約81万円 ●国内発売時期:2021年春以降
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