[◯] 高機能でなくてもいい、そんなライダー向け
バイクに乗る際、私は日常的にインカムを使用している。とはいえ、マスツーリングはしないので、使っている機能と言えばFMラジオやナビの音声案内を聞く程度。また、最近の連絡はチャットが主体なので、電話を使うこともない。そう考えると機能の半分以上は使ってないことになる。
そんなソロライダーのためにデイトナから登場したのが、その名も「DTキクダケ」だ。通話機能全般がないので最初は不安に思うが、ソロツーリングだと実はしゃべる機会がほぼ皆無なのだ。実際に使ってみると、ブルートゥースを介して聞くスマホの音楽は高音質であり、FMラジオを搭載しているので交通情報も聞くことができる。さらに2台までのマルチペアリングに対応しているので、音楽を聴きながらナビやレーダーの音声を待ち受けることも可能など、通話ができないとはいえ必要十分な機能を有しているのだ。高機能でなくてもいい、そんなライダー向けだ。
しばらく使って感じたのは、上位機種よりも機能が少ない分だけ操作が覚えやすいということ。スイッチのクリック感も良好で、インカムが初めてというソロ派にお薦めだ。
【DAYTONA DT-KIKUDAKE】●電源:単4乾電池1本(アルカリ乾電池推奨) ●本体重量:32g ※乾電池を除く ●価格:1万4300円
操作ボタンはボディ下面にある+/-ボタンとMボタン、そして側面にあるFボタンの4つ。それぞれに割り当てられた機能が少ないので、すぐに操作を覚えられる。
単4アルカリ電池(1本)は別売りで、マンガンや充電式乾電池は使用不可。最長12時間使用でき、スタンバイ状態なら約80時間持つという省燃費設計。
本体後方にあるUSBジャックはファームウエアのアップデート時に使用。ヘルメットの取り付けはクリップ式なので簡単だ。
ブルートゥース(Ver4.0、クラス2)を介してスマホやナビ、レーダーと接続可能。また、2台までのマルチペアリングにも対応。これも非常に便利な機能だ。
[△] 経済的には乾電池より充電式が良かったかも
バッテリーは単4アルカリ電池×1本を使用。入手性がいいのはありがたいが、経済性を考えると上位機種と同じ充電式のリチウムイオンバッテリーでも良かったはず。それ以外は特に不満らしい不満はなし。
[こんな人におすすめ] 聞くだけならコンパクトなコレで十分
インカムの多機能化と、それを使いこなせないという問題は表裏一体で、そこに一石を投じたのがDTキクダケだ。過去にも類似商品はあったが、これは安い上にコンパクト。ソロでの使用に限られるが、機能的に十分という人も多いはずだ。
●まとめ:大屋雄一 ●写真:真弓悟史 ●取材協力:デイトナ ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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