EICMA2019でドラマチックな復活を遂げたビモータ(BIMOTA)は、カワサキのバックアップを得てスーパーチャージドエンジンを搭載するテージH2(TESI H2)を発表。1年の時を経て量産にこぎつけた。工場では車両の組み立てが始まり、2020年9月9日から予約注文の受付を開始している……!
カワサキのスーパーチャージドエンジンを独創のセンターハブステアリングに融合
ついにこの日が来た! ビモータ(BIMOTA)は、2020年9月9日より本社のWebサイトにてプリオーダーの受け付けを開始した。昨年の11月に開催されたミラノショーことEICMA2019でプロトタイプが発表され、期待を一身に集めていたテージH2(TESI H2)のプロダクションバージョンが、コロナ禍を乗り越えてついに発表されたのだ。
ビモータによれば、2020年10月1日にまずは欧州マーケットでテージH2の生産モデルをリリース開始。続いて他のエリアにも販売を拡大していくという。テージH2の製造はイタリアのリミニ工場で行われ、生産される250台のユニットにはそれぞれシリアルナンバープレートが付く。
エンジンはカワサキが誇るニンジャH2のスーパーチャージド並列4気筒を搭載。発表されたスペックシートからは、ニンジャH2と同じ231ps/11500rpm(ラムエア加圧時242ps)を発生することが明らかになった。また、車重は乾燥重量ということで装備重量のニンジャH2の238kgと直接的な比較はできないものの、驚きの207kgを実現している。
外観上では、ハブセンターステアリングを構成する前後スイングアームなどについてはプロトタイプを踏襲するようだが、車体左側方を迂回するラムエアダクトや燃料タンクの下部を覆うカバー(プロトタイプではカバーらしきものはない)などに形状の違いが見受けられる。また、カラーリングはトリコローレ(イタリア国旗と同様の3色)ながら、ビビッドな赤からワインレッドに、そして緑色のラインや黒いカーボン地の面積が増えるなどして、かなり引き締まった印象になった。
マフラーについてはニンジャH2のものを使用している模様だが、サイレンサーカバーはカーボンの模様がより強調されているように見える。2本サスのマウント部分のアジャスターと思われる部品は、赤いアルマイトからシルバーに変更された。シートカウルについては、ストッパー部分がやや大きくなっているだろうか。
日本への導入時期に関する正式なアナウンスはないが、カワサキの支援によって復活を遂げた経緯も考えれば、早期の導入が検討されていてもおかしくない。どのような販売形態が採られるのかは不明だが、そう遠くない時期の国内発表が期待される。
BIMOTA TESI H2[2021 model]
【BIMOTA TESI H2[2021 model]】主要諸元■全長2074 全幅770 全高1155 軸距1445 シート高840±10(各mm) 車重207kg(乾)■水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 998cc 231ps/11500rpm(ラムエア加圧時242ps/11500rpm) 14.4kg-m/11000rpm 変速機6段 燃料タンク容量17L■キャスター21.3°/トレール117mm ブレーキ形式F=φ330mmダブルディスク+4ポットキャリパー R=φ220mmディスク+2ポットキャリパー タイヤサイズF=120/70ZR17 R=200/55ZR17 ●イタリア価格:6万4000ユーロ(約800万円) ●色:トリコローレ ●発売時期時期:2020年10月以降順次(欧州) ●予約受付中
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